八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信324号をアップします。

2017年07月25日 | 八障連通信
八障連通信324号をアップします。



通信【PDF版】はこちらから。




ここからは通信本文です。



【事務局通信Vol.37】
5月25日(木)の運営委員会に市福祉部指導監査課の鈴木課長、町田主査が参加し、「ハ王子市障害福祉サービス事業者等指導監査要綱」の4月改定における実地検査の変更点などについて説明がありました。お話の概要は以下の通りです。
《八王子市福祉部指導監査課 鈴木課長・町田主査のお話》
「実地検査の通知方法は、市の要綱において規定しているが、事前に通知する場合と検査開始時に知らせる、いわゆる抜き打ち検査がある。限られた時間で効率よく検査ができるよう、事業所の運営実態等を考慮して、事前通知を基本に検査を行っている。しかし、ここで福岡市の就労移行支援事業所の問題や姫路市の保育園の問題もあり、市としても運営状況をより的確に把握して、常に適正な運営を行っている市内事業者に対する市民の信頼向上のため、不適切な運営を防止する目的で、抜き打ちの検査の方法を活用する方向になった。今回のように基本的事項にかかわる取り扱いを変更する場合、市は念入りな周知が必要と考え、業界団体への情報提供を行っている。抜き打ち検査は、サービスの現状を確認することがメインで、当日の利用者の状況、職員の配置状況などを確認することとなる。また、事業者の負担に配慮をして検査を行う中で、記録等も対象になるが、直近の書類については考慮するとのこと。日々適正に運営がなされていれば基本的に問題はない。何か上記の内容で不明な点がございましたら、八障連にご質問いただきたいと思います。必要に応じて、担当者間で調整を行い回答させていただきたいと思います。」とのことでした。今号に「ハ王子市障害福祉サービス事業者等指導監査要綱(H29年4月改定)」を同封しております。ご確認の上、疑問点や質問などがありましたら八障連へお寄せください。

《7/27に「介護保険と総合支援法の統合問題に関する学習会」を行います。》
また、7月27日(木)には、「介護保険と総合支援法の統合問題に関する学習会」(場所:クリエイトホール視聴覚室)を企画しております。詳細は現在事務局を中心に詰めており、確定次第ご案内いたしますので今しばらくお待ちください。(文責/事務局 立川)



【編集部より】
6/4(日)に「国立武蔵病院(精神)強制隔離入院施設問題を考える会」主催で「私たちにとっての相模原やまゆり事件」と題した学習会が開催されたので参加してみた。市民の立場・医師の立場・当事者の立場から様々な意見がだされ、いまなお多くの方がこの問題に関心を持っていることに改めて気づかされた。事件から1周年の7/26には当事者の方・家族の方・支援者の方を中心に相模原で大きな集会が予定されているとのこと。報道によると、神奈川県は190億円をかけて「やまゆり園の再建」を進めているというが、それでいいのか。つまりそれで問題が解決するのかという思いが残るのも事実だ。心ある方々とさらに議論を深めていきたいと思った次第。(M)


【今後のお知らせ】
✦八障連の携帯番号とメールアドレスが変わりました。
新携帯番号:090-6036-8400
新アドレス:hasshoren@gmail.com
なお、旧携帯の番号も今しばらく使えます。(事務局)
※後日、携帯番号の間違いがありましたので訂正しています。
今現在は旧携帯電話番号は使用できません。


八障連運営委員会委員会
7月20日(木)
18:30~20:30
クリエイト

介護保険と総合支援法統合問題に関する学習会
7月27日(木)
18:30~21:00
クリエイトホール視聴覚室



【2017年「定期総会」を終えて思うこと  八障連代表 杉浦 貢】
5月20日(土)の総会にお越しいただいたみなさま、お忙しい中、ありがとうございました。
八障連として、一年で一番責任の重い仕事を無事に終えることができて、今はとりあえずホッとしております。
 前年度の活動を総括し、新年度の方針をお示しする大切な日でしたので、事務局としては少しでも多くの方々においでをいただきたかったところではありますが…加盟団体それぞれにご事情もおありだったと思いますし、八障連という集まりそのものの『人を集めて巻き込む力』がなかなか育っていないのも事実です。
 どうすればより多くの人に関心を持ってもらえるような、魅力的な事業を展開し、どうすれば、加盟団体それぞれが抱えている課題に正しく向き合い、寄り添っていけるのか…ホッとした反面、今後に向けた課題も大きいと感じています。
 いま私には、一つの目標があります。八障連には、30年あまりの歴史があり、地域で活動してきた障害当事者が、支援者と共に造り上げてきた知恵と知識の蓄積があります。それを、さらに社会の役に立つ形にして、より多くの人に広めていきたいという目標です。日本で我々が生活していくためには、様々なコツがいるのです。障害者に限らず、地域に暮らす全ての人が、唐突に暮らしにくさや生きづらさを背負ってしまう可能性があります。今現在健康で不安なく生活できている人でも、いつ、どこで、どのように、心身の不具合に見舞われるかも分かりません。障害と呼ぶほどでなくても、怪我や病気で不自由を感じる人は多いはずです。やがては、八障連がこれまで積み上げてきたものを、たくさんの人に共有してもらえたらいいなと思います。
そのためには八障連だけでなく、より多くの人と繋がりを持つことが必要です。外部と繋がることにより、八障連そのものの活動も活性化できればと考えています我ながらフロシキを大きく拡げすぎて不安も大きいですが、ゆっくりとでも実現に向けて歩んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

《NPOフェスティバル」に参加しました》
5月27日、八王子駅北口、西放射線ユーロードにて開かれた、市制100周年記念イベント「NPOフェスティバル」に参加してきました。
ドンキホーテの目の前にある三崎町公園を会場に、車いす乗車体験を実施しました。八障連からは杉浦のほかに、鈴木房子さんとそのご主人、有賀さんにもご参加いただきました。
車いすという道具は、肢体不自由の当事者には比較的身近なものですが、そうでない方にはどれだけ関心を持ってもらえるか不安でしたが…目標と30名と設定していたところ、26名の方にご来場いただきました。みなさん口々に「貴重な体験をした」と仰っていました。体験に使用した車いすはボランティアセンターからお借りしました。真夏並みの強い日差しの中、ご協力いただいた全ての方に感謝します。みなさん、おつかれさまでした。



【連載コラム vol.12 『保健所に叱られますので・・・』 ハーネス八王子 鈴木 由紀子】
その日の夕方「このお店の料理はとてもおいしいのよ」と誘われて、友人数人と、盲導犬のアーサを伴って、都心にあるイタリアンレストランに出かけました。しかし、その店の入り口に入った途端に、店員に制止されました。「衛生上の観点から、犬をお店に入れることはできません。保健所でそのように指導されていて、私どもが叱られてしまいますので、ご理解ください」と店員さん。そこで私が「身体障害者補助犬法という法律があり、レストランにも盲導犬を同伴できることになっています。また、そのことで保健所に叱られることはないはずですが」と説明しました。店長さんも加わって、しばらくやり取りしましたが、これ以上お話ししてもラチがあかないと私たちは判断しました。そこで、「保健所にこのことをお話させていただきます」と告げ、店長さんの名刺をいただいてお店を出ました。 お店の方たちが言う「保健所で叱られる」という言葉。
もちろん、料理を作っている厨房内には入れませんが、客席に補助犬が入ることは、法律で認められているのです。ただ、客席と料理をする現場とがあまり近いと、何かの拍子に毛が飛び散ることがあるかもしれず、私たち補助犬のユーザーは何らかの配慮や譲歩が必要です。
 さて、私は後日、そのお店を所管する保健所の食品衛生担当者にメールで連絡をとりました。上記の経緯を伝え、犬を入店させてはいけないと保健所の担当者から指導されている」という店員たちの言い分も付け加えて、事実の確認と、営業者との調整役をお願いしました。保健所の担当者は、その日にそのお店を訪問し、営業担当者とお話をしてくださったそうです。その結果「入店を拒否したのは、身体障害者補助犬法を知らなかったためで、今後は入店拒否をしない、というお店からの返事を伝えてくれました。また「保健所では、客席に盲導犬を入れてはならないという指導はしていません」とも書かれていました。そのお店の方たちは、盲導犬を入れて叱られたのではなく、逆に、補助犬の入店を拒んだから「法律に反する行為である」と保健所の担当者に指導されたわけです。

 身体障害者補助犬法について、東京都では次のような文章を示して周知をはかっています。
(公共施設等の管理者が知っておかなければならないこと)
 平成15年10月1日から「身体障害者補助犬法」が全面施行されました。庁舎、図書館、病院、公共交通など公共施設等だけでなく、不特定多数の方が利用するあらゆる民間施設でも、身体障害者が「補助犬」を同伴することを拒否することはできません。
 公共施設及び民間施設の管理者は、法律の趣旨、内容を理解するとともに、受付の職員はもちろん、全ての職員に周知する必要があります。(東京都保健福祉局のホームページより引用)
 このように、公共施設はもちろん、不特定多数の人が利用する場所にはどこにでも、障害者が補助犬を伴って入ることができると法律で定められているのに、現場の担当者にそのことが十分知らされていないために、いろいろなトラブルが起こっているのです。つまり、いくら法律を整備しても、実際にそれを担う人たちに内容を理解してもらわなければ駄目。その日の出来事は、補助犬のユーザーである私たちは「次につなげる一歩」を目指して行動し、一つずつ事態を改善する努力もしなくてはならない、そのことに気付かされる機会になりました。



【 連載コラム B型肝炎闘病記 パオ 小濵 義久】

闘病史 その16

1983年4月19日に入院して、退院が7月30日、102日にわたる長い入院生活となった。 1983年と言えば、東京ディズニーランドが開園し、「おしん」ブームが湧きおこり、ファミコンやワープロの「書院」が発売され人気を博した年である。ミリオンセラーに「さざんかの宿」が名乗りを上げ、次いで「矢切の渡し」、「めだかの兄妹」がヒットを飛ばしていた。私自身は「氷雨」にとても惹かれ、よく歌っていた。映画では「E・T」や「南極物語」、TVでは「積み木くずし」が評判となっていた。また友人が「スチュワ―デス物語」で一躍お茶の間全国区に名乗りを上げた年でもあった。
 満を持した退院の日は真っすぐに自宅には帰らず、鎌倉婦人の家に向かった。明くる日に息子さんの運転でご夫婦、娘さん、私の5人で、天然ウナギを食べに浜松まで足を延ばしている。家族ぐるみで仲良くなっていたので、退院を祝ってくれたのである。何と美味しかったことか。店内の様子はおぼろげだが、うな重の姿ははっきりと昨日のように浮かんでくる。大きな鰻で重箱からはみ出していた。天然特有のしっかりとした濃い味だった。肉厚も凄く、食べ応えがあった。天然ウナギは矢張り素晴らしい。
 退院してからは、毎月外来受診をし、肝機能値のチェックを行った。入院中と同じように、はかばかしい進展は見られず、中位安定でなかなか正常値まで下降してくれなかった。その頃、自宅療養生活がその次の年の3月の初めまで続くことになるとは考えもしなかった。1ヶ月の予定で有給休暇願を出し(勿論入院の為と記入)、途中から病気休暇になり、ついに傷病手当に突入した。確か就業規則では傷病手当の期間が2年を超えると解雇できると書かれていた。穏やかな心地ではなかった。心臓がキューっと締め付けられた。
傷病手当金というのは、直前の基本給の6割しかもらえないし、いろんな手当てが付かなくなるので、生活が苦しくなる。家でボーッとしているのも却って悪いと考え、保健所デイケアの週1日の仕事には復帰をした(入院中はピンチヒッターを頼んでいた)。その内に他の保健所からもデイケアを手伝って欲しいと要請があり、始めている。
その他クリニックを始めていた医者の手伝いを再開した。この医者は多芸、多彩の面白い人で、ジャズのベーシストであり、ボーカルもやる。週1でボイストレーニングに通っておられた。彼と一度バーへ行ったことがあるが、その時の歌声にはうっとりしてしまった。今を時めく草間彌生の当時主治医でもあり、クリニックには彼女の絵が無造作に何枚も壁に立てかけてあった。1枚貰っておけば良かったと臍を噛む想いの昨今である。



「編集後記」 引き続き、会員の皆様から原稿を募集しております。ご意見・ご提案等ありましたら八障連事務局へ原稿をお寄せください。(編集部)




通信本文はここまで。





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