八障連ブログ

八障連(八王子障害者団体連絡協議会)運営委員会より、情報提供を行っています。(「八障連について」カテゴリーを参照)

八障連通信291号をアップしました。

2014年09月18日 | 八障連通信
八障連通信291号をアップしました。
今回より、紙面を少し変更しております。


PDF版の八障連通信291号はこちら


以下、通信291号の内容となります。

八障連通信291号

例会の報告

8月の例会では、来月開催予定の「障害者福祉課長との懇談会」で意見交換を行うテーマについて話し合いました。
今回は主として計画相談についての話題が中心となり、「計画相談とは…❓」というところから、地域生活支援センターあくせすの八町所長より、計画相談をセルフプランではなく、相談支援事業所がたてることのメリット・デメリットについての説明をしていただきました。
説明を受けていくなか、様々な課題や問題点も話題となり、今後どのように対処するかなど、八障連として取り組む課題も見えてきたという貴重な時間となりました。
長沼通所センターの家賃発生の問題については、当事団体の出席がなかったため、次回以降の調整となりました。
第三者評価に関する説明については、今回は人数も少なかったので、次回以降に再調整となりました。
時季的に暑い日が続き、体調不良の人が多く、なかなか課題を検討することはできませんでしたが、計画相談について、より深いところまで知ること
ができ、各団体で持っていた疑問や課題を活発な意見交換のもと発見できたという、貴重な時間となりました。<文責/立川> 


事務局通信 Vol.13
今回は報告を兼ねた話題を一つお伝えします。8月前半に市の交通事業課から「市営駐車場の指定業者の選定委員に障害者団体から推薦してほしい」旨の依頼があり、それも「9月10月に集中審議を行うので、早急に…」との依頼でした。当然、会員の皆さんに諮る余裕もなく、例会でも推薦はなかったため、個別に当たったところヒューマンケアの関係者に興味を示す方が見つかったので、その方に今回はお願いすることにしました。黒須前市長の時代に市民参画が当たり前になり、こういう依頼が多くなりましたが、これが本当に市民参画なのか、考えさせられることも一方で多くなっている昨今です。<文責/夛田>
  

8月21日例会資料 
計画相談とは…
文責:地域生活支援センターあくせす  

1.はじめに 
平成24 年4月の改正障害者自立支援法施行により、市町村は障害福祉サービス等の支給申請者に対し、サービス等の支給決定前に「サービス等利用計画(案)」の提出を求め、これを勘案して支給決定を行うことが定められた。これは法律で定められたことで、平成27年3月末までには障害福祉サービスを利用する方・されている方全員にサービス等利用計画を作成することになっている。

2.計画相談支援の対象者 
� 通所事業所(就労継続支援A・B型、就労移行支援事業所、生訓、生活介護など)
� 居宅介護(ホームヘルパー)
� グループホーム/ケアホーム
� 地域移行支援 等
※上記総合支援法に定められた障害福祉サービスをひとつでも利用している方。

3.サービス等利用計画とは 
「指定特定相談支援事業者」が、障害福祉サービス等の利用を希望する障害者の総合的な援助方針や解決すべき課題を踏まえ、最も適切なサービスの組み合わせ等について検討し作成するもの。そのためサービス等利用計画では、病院、訪問看護、デイケア、余暇活動など障害福祉サービス以外も組み込んだ形で作成し連絡調整も行う。

4.モニタリングとは 
 作成したサービス等利用計画が計画通り進捗しているか、内容や量に変更はないか等、本人との対面で確認するもの。行政が定めた頻度で行い、基本的には作成の翌月から3カ月間は毎月、その後3カ月、6カ月と頻度は下がっていく。また、モニタリングの内容について支援機関との共有を行う。

5.誰が作成するのか 
市区町村から指定を受けた「指定特定相談支援事業所」が作成をする。この事業所は単独で行っている場合と、他の個別給付事業(指定一般等)、もしくはその他の事業(障害者障害者相談支援事業、介護事業所等)と併せて行っている場合がある。作成は相談支援専門員という資格を持った職員が行う。相談支援専門員とは、サービス等利用計画の作成を行う他、必要に応じ
て個別支援会議の開催や障害者等の相談に応じ、助言や連絡調整等の支援を行う。

6.セルフプランについて 
作成者は「指定特定相談支援事業者」以外の者とされているので、本人了解の
もと支援者等が作成することも認められている。サービス支給決定後の取り扱い
については、事業所作成のものとは異なりモニタリングはない。

7.相談支援事業所による計画作成とセルフプランの比較 
相談支援事業所による作成の場合
サービス等利用計画の作成(ニーズの把握)
■本人との面談や関係者からの情報などからアセスメントをして、見えにくいニーズを計画に反映させることができる。
サービス等利用計画の作成(障害福祉サービス以外のサービス調整)
■訪問看護や通院等の医療サービス、余暇活動、インフォーマル支援等総合的な計画を作成する事ができる。
■計画に乗っているすべてのサービスの連絡調整を相談支援専門員が行うことができる。
セルフプランの場合
■自分の意思で作成することができる。
■本人の希望は書けても、障害福祉サービス以外のサービス等の計画や、潜在的なニーズを反映させることが難しい。

計画作成までの手順
相談支援事業所による作成の場合
面接、計画書の確認、事業所との契約などサービス利用開始まで時間がかかる。
セルフプランの場合
市窓口への提出で済むため、サービス利用開始まで時間をとられないで済む。

モニタリング
相談支援事業所による作成の場合
対面でのモニタリングのための時間をとらなければいけない。
セルフプランの場合
モニタリングの時間をとらないで済む。

サービス等利用計画の見直し
相談支援事業所による作成の場合
モニタリングの結果、必要に応じて、サービス量の調整や新たなサービス利用の提案・導入の支援が可能である。
セルフプランの場合
サービスの見直し等の客観的な判断や、それにともなう調整が難しい。

個別支援会議の実施
相談支援事業所による作成の場合
必要に応じて本人が参加する個別支援会議(サービス提供者会議)を開催し、サービス利用の状況の共有や、見直しのための検討が可能である。
セルフプランの場合
複数のサービス提供事業者と本人がそれぞれで話し合うことはあっても、ほとんどの場合、個別支援会議を開催することはない。


ワンちゃんと一緒�      
~あなたの〈目〉を貸してください~ 鈴木由紀子(八視協)

連日マスコミで取り上げられている盲導犬の刺傷事件は、同じ盲導犬・アーサと過ごしている私にとっては大変ショッキングな出来事で、冷静ではいられません。今回はこの紙面を借りて、読者の皆さんへのお願いかたがた、私の勝手な思いを書かせていただくことにしました。
その事件は一カ月余り前埼玉県内で起きた出来事で、職場に向かう全盲の男性を誘導していた盲導犬が、誰にも気付かれることなく、何者かにフォークようのもので体を刺されて負傷したという、何とも不可解な出来事です。その結果、盲導犬のお尻には深さ1~2センチの傷が数カ所出来ており、ユーザーの男性が職場に着いたときもまだ出血していたと言うのです。よほど強い力が加えられなければ、こんな傷は出来ない、というのがその犬を診察した獣医師の言葉として記事に載っていました。
 活動中の盲導犬が危害を加えられたという話は、私もこれまでにときどき聞いたことがあります。わざと何度もしっぽを踏みつけた、火のついたたばこを顔に押しつけた等々。実はアーサも数カ月前、よく利用する郵便局で順番待ちをしているとき、初老の男性が持っていた書類の束で危うくパンチを食らうところでした。私の同行者がその動きに気付いて素早く阻止してくれたのでアーサは救われたのですが、そんな嫌がらせ、あるいは弱い者いじめをする人が私の身近な生活圏内にいるという事実に、恐怖感を感じつつ過ごしているのです。
 しかし、アーサと過ごしていると、盲導犬が危害を加えられて何も反応がないのか、一緒にいたユーザーは、脇にいる盲導犬の違変に全く気付けないのか、という点については疑問があります。私のムスメ・アーサは意思や感情をよく表わす犬です。ある日夫が、足もとにまつわりついているアーサの足を過って皮製のスリッパで踏んでしまったことがありました。皮なのでとても固いので「キャーン」と大声で鳴きました。それで夫はとても困って、「あっ、痛かった、痛かった。ごめん、ごめん」と言いつつ愛娘を抱きしめて、すぐに仲直りできたのです。
 また、あるときは浅川の遊歩道を散歩中に、それが何だったのか、正体は確認できませんでしたが、何か動物が近くで動いていたらしく、アーサが突然とても怖そうに後ずさりしつつ、私に体を寄せてきたので、すぐにその場を離れたのでした。このように、盲導犬もきちんと感情を表しますし、それが当然だと私も思います。
盲導犬のユーザーたちは、外を歩くときだけでなく、犬がハウスで静かに休んでいるときも含めて、四六時中その様子に気を配っています。しかし、目の見えない私たちには限界があります。アーサとまちの中を歩いていると、大抵の人は「あっ、盲導犬。お利口なワンチャンね」とか「かわいいね!」などと好意的に声をかけてくれるのですが、冒頭に書いたような事件を耳にすると、そうではない人、よからぬ態度で近づこうとする人も希にいるのだということも考えに入れなくてはなりません。一緒にいる者の目が見えなければ、むしろ、そのことにつけ込んで、いたずらをする人さえいるのです。さらに恐ろしい事実として、このような差別的な行為は他の障害者にも及びます。数年前、市内のある公園のトイレで車いすに乗った人が暴行されてけがをしたという事件もありましたね。
そんな光景を目にしたあなた、どうか、変なことに巻き込まれたくないなどと逃げないで、力を貸してくださいね。八王子が人にも、そして動物にもやさしい、心豊かな人でいっぱいになってほしい、私はいま、そんな願いを抱いています。


連載コラム『日々のなかから、、、』 vol.30 
事務局長 杉浦 貢  

本年7月の30日で満40歳になりました。俗に不惑と言われますが、まだまだ惑いっぱ
なしの日々でございます。
40年前のこの日…。
『母子共に、大変危険な状態です。片方だけなら助けられますが…』という医師の言葉に、
『妻にしてください…』と答えた父であったそうです。
 親としての自覚などは、これ以後芽生えていくものだったであろうし…。
父にしてみれば、現実感のないわが子の存在よりも、自ら選んだ伴侶のほうがより大切であったのでしょう。
そのことを責めるつもりはないのです。私にも愛する人が出来て、その人が命の危機にさらされているとなれば、私も同じ選択をするでしょうね。
ただし、一連の経過を思春期真っ盛りの多感な一人息子の目の前で、笑いながら話すあたりは、杉浦家夫妻の能天気さにも程があるだろうと思います。それもこれも、身体に障害が残ったとはいえ、私がとりあえず健康で生まれて来たからこそ、笑い話にできたのでしょう。
妊娠6か月目の早産、体重1200グラムの未熟児であったそうです。21世紀現在の医療技術ならば、同じ条件でも充分健常児として生まれてくることも可能であると聞きますが、そこは何しろ40年も過去のこと。
命を助けるだけで精一杯…という状況があったのでしょう。とりあえず母親も元気で退院できたわけですから…できるなら健常児として生まれて来たかった、という願望は長年にわたり私自身を苦しめたものの…成人した今となっては、あまり多くを望んではいけないような気もしています。
 しかも、誕生直後にわが身に起きた奇跡はこれ一つではなかったのです。未熟児だった私はすぐに保育器に入れられることになりますが、そこで配給されたミルクにサルモネラ菌が混入。同時期に保育器に入っていた赤ちゃんが二人天に召されるという事故がありました。対して私はといえば…1週間おなかを下しただけで元気だったそうです。
言ってみれば誕生後わずかにして、死んでもおかしくないような場面に2度も遭遇し、生き延びているわけです。これにはさすがに、何かしら運命のようなものを感じざるを得ません。
この時の歯車がどこか一つでもずれていれば、四十年後の今日、私はどうなっていたかわかりません。自我に目覚めて邪念を持ってしまった今の自分よりも、記憶さえなく何もわからなかった赤ん坊のころのほうが、生きることにひたむきで必死だったのではないか…とさえ思います。
今もし、同じような命の危機に直面したら、果たして私の心には、生きようとする気力が湧いてくるものでしょうか。正直今の私は、赤子のころの自分にさえも勝てる気がしません。
まだまだ迷い惑ってばかりの自分ですが、せっかく生き延びたのですから、過去の自分を見習って、この先も一生懸命生きてみようと思います。


今後のスケジュール
9月18日(木) 例会 18時~20時 クリエイトホール
10月16日(木) 例会 18時~20時(障害者福祉課長との懇談会) 市役所801会議室
11月8日(土) 知的事業所向け企画 13時~16時 クリエイトホール
11月20日(木) 例会(八王子市議との懇談会)18時~20時 クリエイトホール
12月16日(木) 例会(隔月企画) 18時~20時 クリエイトホール


以上。 

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