~すてっぷ ばい すてっぷ~

川の流れに、雲のながれに身を任せるように

オーバーザリミット 新体操の女王マムーンの軌跡

2020年06月26日 19時38分58秒 | 映画

観てきました。

 
 
※ネタバレ注意
 
※ネタバレ注意
 
※ネタバレ注意
 
 
 
「プロの世界」を覗いた映画。
ロシアの新体操選手、マルガリータ・マムーンの裏側に迫る。
 
 
なかなかに、いやかなりひどい世界だなと、ぬるま湯の世界から呟いてみる。
自分は、命を懸けるほど何かに明け暮れたことがないため「ひどい世界」なんていいましたが、マムーンのようにプロのアスリートや、プロとして活動する人々には既視感や思うところは大いにありそうですね。
 
 
予告見た感じだと、あの「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープをさらに激しくしたようなコーチが毒吐き役で、もう一人の長身のコーチが包み込む役かと思ってました。
どっちも毒吐きでどっちも包み込む役でしたね。
 
いわゆる「アメとムチ」なのかもしれないけど、出来てないときはとことん叩き、出来たときは全力で誉める。
これはあり得ないくらいプレッシャー受けるよな、と思いましたね。
 
まして「ロシア」の「新体操」とくりゃね。フィギュアスケートと同じくらい国策って感じなのかな。力のかかりようがすごいと思います。
 
そして個人的に辛そうなのが、二人のコーチの指導方針に微妙にズレがあること。
個人的な感想ですが、めちゃんこ厳しいイリーナコーチは、高水準な基本技術を前提に感情を込めたエモーショナルな演技指導。
たいするアミーナコーチは、あくまでも正確に審査員の加点に結び付くような理論的な演技指導。
どちらも正しくはあると思うけど、目の前で二人のコーチが言い合っているのは、それはそれで辛いものがありますね。ましてや自分のミスでそうなってたりすると。
 
コーチ側も国の威信がかかってるから熱が入るだろうが、罵倒ってのはどうかなって思っちゃうよねぇ。
「一般人には理解できない世界」といわれればそれまでなんだけどさ。
 
ただ一昔前の体育会系のような、気合いと根性だけではないとは思います。
表現のしかたの問題なだけかもしれないですが。
 
 
あと、ドーピング問題でリオ五輪に出れないかも、なんて話も「あったなぁ」てなりました。
こういう人の裏側をみてしまうと、潔白な選手はとばっちりだよなぁと。
 
それでもマムーンは、無事にリオ五輪に出場、逃げることなくやり遂げて見事に金メダル獲得。
 
その後引退したようですが、一種の燃え尽き症候群だったのか、あの環境に嫌気がさしたのか、新体操の20歳がどのくらいかわからないけど選手の寿命として佳境だったのか。
 
真相は不明ですが、いくつかの証言で「監督やコーチには会いたくない」とマムーンが発言しているようで。
 
結果的に金メダル獲れたからよかったものの、下手すりゃ人格否定やパワハラで訴えられてもおかしくない世界。
 
 
 
新体操も興味はあるけど、オリンピックくらいしか放送しないし、してても深夜とか時間帯が難しいから、目に止まる機会が少ないのが惜しい。
 
フェアリージャパンのリボン投げみたときは鳥肌でした。

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