チャドウィックボーズマンが亡くなったことをうけて、後任をたてず、妹のシュリがブラックパンサーを継ぐ展開になる、「という噂」が流れてきました。
リーク元は、「ブラック・ウィドウ」のメインヴィランにタスクマスターが出ることを当てたり、「フラッシュ」でベン・アフレックがバットマン役で復帰することを当てたりしたとこらしい。
割りとTwitterでの反応見てると8割くらいが賛同してる感じですね。
個人的には反対です。
あくまでもリーク(=公式発表ではない)ということを踏まえて。
後任を探して製作できたとして、批判や反発は100%でるのはわかりきっている。
それでも「ティ・チャラ」というキャラクターがいることの影響力も大きいと思うんですよね。
というかぶっちゃけ何が気にくわないかっていうと、賛同してる人たちの意見が自分とは合わんなって。
まず、「代役を立てるなら見ない」系の意見。
そもそもこの場合「代役」じゃなくて「後任」と言う方が適切だろうと。
仮に誰かがティ・チャラ役を継いだとして(複数作品に登場するという前提で話しますが)、それはもはや代わりではなく、もう一人のティ・チャラとして見るべきだろう。
たしかに、チャドウィックのティ・チャラが素晴らしかったのはいうまでもない。それだけに、あのマーベルがこれだけ影響力を持つ俳優の後任を探すとなれば、どうあっても失敗できないのは明白なので、そこを適当な役者を選ぶことは無いと思う。これまでも適当に配役したことはないとは思いますが。
そして仮に見つかったとして、製作サイドが認めた人物が、多大なプレッシャーと期待のなか作品を作り上げてくれることを考えたら、「代役」だなんて言葉は失礼だと思いませんか。
もちろん作品鑑賞後の批評や感想なんかは好き勝手言えばいいと思うけど、もし後任が決まったとしたら、そこは素直に応援してあげようよ、と。
はい次!
「シュリが継ぐのは「継承」という意味でも良い」系の意見。
これは後々の展開としては多いにアリだとは思います。
思いますが、さすがにここでそうするのは勿体ないんじゃないかと。
兄ティ・チャラを時に支え時に叱咤し、ともに故郷を想い、その類稀な才能と技術を以て、祖国を発展させる。
こんな面白いキャラクターを単独作品2作目で、亡くなった兄の意志を継いで女王:ブラックパンサーにするのは勿体ない。
なんか色々動かしようがあるキャラを制約の多い型にはめちゃう感じがする。
そもそも、作品外の出来事が原因でキャラクターを継ぐのは、作品やキャラクターとしての深みが全くでないのではないのかと。そこに納得できるだけの経験や描写がないと何度見ても「あー、チャドウィックが亡くなったから継いだんだよね」ってそれにしかならない。
シュリというキャラクターがブラックパンサーというものを背負う説得力がなくなってしまうのではないかと思います。
それにさ、MCUにおいてのブラックパンサー、特にティ・チャラは、あのキルモンガーと壮絶な戦いの末、彼の意志を受け継いで覚悟を新たにしたっていう経験が、ティ・チャラにその風格と個性を与えていたのであって、これほどの経験がないまま国を引っ張っていくっていうのは荷が重すぎると思った。
あと思ったのは、これを「継承」というのであれば、チャドウィック亡き今、彼の意志を継いで新たに黒人俳優がその役目を継ぐほうが「継承」としてこの上なく綺麗じゃないですか?
「ブラックパンサー」という作品が現実の世界に、とりわけ黒人を取り巻く社会に、多大な影響を与えたことを鑑みるとなおさら。
はい次!
「キルモンガーが生きてて、若しくは復活して王位を継ぐ。」系
「マイケル・B・ジョーダンが後任になる。」系
これはどちらもナシナシのナシです。
そりゃキルモンガーのキャラクター性や、それを演じたマイケル・B・ジョーダンの演技力は素晴らしかったのはわかる。
だけど、そりゃないでしょう。
あの美しいワカンダの夕陽を浴びて、ティ・チャラに託した男が、そんな軽々復活されたら、あれはいったい何だったのかってことになりかねない。
マーベルならいくらでも復活させる手段があるだろうけど(マルチバースとかタイムトラベルとかクローンとかスクラル人とか)
それでも、あの闘いを経て、その後のティ・チャラの選択を知ったエリックは、もう王位を継ぐとか、そういうことは考えてなさそうじゃないですか?
それこそナキアのように、王じゃいけないところで、王じゃできないやり方で、祖国や先祖や同胞のために活動していく方が彼らしいんじゃないかなって思ったりもする。
メタ的に言えば、1作目で敵役だった人が2作目で主役やるのは、もうめちゃくちゃ。
そんな作品ある?あったらごめんなさい。
でもこの作品ではやめてほしいです。
ということで、個人的には「ブラックパンサー:ティ・チャラ役後任決定!」の速報を待っています。
公式から決定された内容なら甘んじて受け入れていくしかないですがね。
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