見てきました。
※ネタバレ注意
※ネタバレ注意
※ネタバレ注意
なんかゾクゾクするし、ゾワゾワするし、モヤモヤするし、でも面白かった。
上手く表現できないけど「ミクロを描いてマクロを描く」みたいな。なれない言葉使うからなんだかわかんないね。
誰の場所でもない空き家の古民家を舞台にして、誰でも出入り自由な場所として物語が進んでいく。
ものすごく無法地帯な感じすらするこの舞台と設定が、どういうわけかものすごい秩序を感じる世界だったのが、なんとも皮肉というか、風刺的というか。
あと、この「古民家」ってのがミソでしたね。
今回鑑賞後に監督とキャストのトークショーがあって、監督曰く「家をみせたかった」っていうことを言っていました。
この家がなかなか。
昔ながらの日本家屋で、玄関からほかの部屋まで全部見渡せるような、2階もあるけど吹き抜けで、完全に仕切られている場所がないような作りなんですね。
この空間こそが、無法に見えるこの場所に秩序を作っているような、いやでも秩序ができてしまうような、そんな作りでした。
誰の場所でもない、誰でも出入り自由、とあらば誰がどう好きに過ごしてもいいはずなのに、一人の女性は食材を手渡され炊事をし、一人の男は家の改修をし、その男はほかの居住者に夕食の食材集めを指示して、男たちはしぶしぶ従う。いったいどうなってんだって。
パンフを読んであらためて気付いたけど、確かに食事時には必要もないのに全員一緒に宅を囲んでいるのも、よくよく考えると不思議な光景でした。
終盤、連鎖するように家を出ていって、家の中を静寂が襲うシーンがありましたが、あそこだけはちょっと怖かったです。世にも奇妙な物語かなって。
立ち退き勧告に来た男が来訪者に応えるラストも好き。
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