真夏とは違って朝晩の気温の変化が著しくなったのと無縁ではないかもしれない。
プールにするかかアスレチックにするか迷ったっけれど、少々気温が低いこともあってアスレチックに決める。
宇都宮市内から30分ほど車で走ると鬼怒川の左岸に鬼怒グリーンパークというところがあって、ここのアスレチックの売りは鬼怒川の水を引いた流れの上に遊具が置いてあり、油断をすると水中に落下してずぶ濡れになる。
小学生低学年から利用できるため、腕力などはさして必要ないが、平均以上の身のこなしは必要で、わけてもバランス感覚は重要なようである。
遊具のほとんどは固定されていなくて、水の上に浮かんで不安定なものや、水面に張られたロープの上をバランスをとりながら伝わっていくようなものが多い。
身体がゆらゆらと揺れるだけでも、身の置き場がないとはこのことで、神経と知恵を使う。
順調にというか、どうにかこうにかというか、半分近くまで進んだところで、身体も慣れてきて、若干の油断も芽生えてくるのだろうか、ついに水中に落下するハイライトを迎えたのである。
そこは大きな樽が5個づつ紐で縛られながら浮いている。
挑戦者はこの直径70~80センチの樽の上をぴょんぴょん飛びながら、対岸に渡るという遊具である。
姫は牛若丸よろしく、ひらりひらり、ぴょんぴょんと、実にリズミカル、かつ軽々と対岸に渡ってゆく。
そう、体重の軽い子どもにとっては、揺れる樽の上でのバランスさえ気をつければ、どうということは無いのである。
「う~む、これは手ごわそうな」と思った瞬間から、体重の重い大人はへっぴり腰になる。
何度か逡巡するじいじを気遣った心優しき姫は「じいじ、こうやるんだよ!」と何度も往ったり来たりして手本を示してくれる。
しからば、と意を決してスタートしたところまでは良かったのだが、4つ目の樽でバランスを崩し、足から水中に落下してしまった。
幸い水は浅いのでずぶ濡れになることはまぬかれたが、これを見た姫は何を思ったか、落下場所まで飛んできて、落下現場の手前で反転して戻ろうとした瞬間、バランスを崩してしまった。
反転しようとした直後にバランスを失った身体はほぼ水平となり、そのままの恰好で水の中に落下したからたまらない。見事な水しぶきが上がり、それはそれは見事な濡れネズミ。
そう言えば姫も私もネズミ年。関係ないか。
“上手の手から水が漏れる”とはまさにこのことで、じいじの目の前で失敗してしまって、しょげている姫に「キミは上手すぎて失敗したんだ。これは世間ではよくあることで、大きくなったらもっとよく分かるよ。じいじも同じような失敗をたくさんしているよ。上手な人がする失敗のことで、別に恥じることではないんだ。でも、上手にできるからと言って油断してはいけないんだよ」と慰めてあげた。
どこまで理解できたかは分からないが、じいじの目の前で失敗したけれど余り恥ずかしくなかった、ということはなんとなく覚えていてほしい。
1年生の初めての夏休みの貴重な体験学習になったことだろう。
でも、水の冷たさは気持ち良かったよね、姫!
この後はお互いに慎重に慎重に遊具をクリアして行った。
最後の最後、これで着地という時、ブランコのように吊り下げられた丸太の上から着地しようとしていつまでも綱を離さなかったため、丸太と対岸との距離が予想以上に開いてしまって尻から落下してしまい、下半身がずぶ濡れになってしまった。
「じぃ~じぃ!」と姫の叱責のような声が飛んだ。
カッコ悪りぃ。
鬼怒川左岸に広がる「鬼怒グリーンパーク」
アスレチックの遊具のひとつの「綱渡り」に挑戦する姫とじいじ
この樽の遊具から2人は水中に落下した。写っている知らない男の子はこの直後にバランスを崩して水中に落下する
ボート池ではペダルボートに乗って遊ぶ
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