昨日もどんよりした曇り空だったが、今日も同じような空模様のようだ。
一昨日の朝の一時、真っ青な青空が広がり、真夏の太陽が顔をのぞかせたが、それっきりである。
17日に、遊びに来ていた姫を東京駅に送った時から雨が降り始め、それ以来、あの炎帝の司る灼熱の夏は姿を消してしまったままである。
天気図を見ると、南の沖縄地方から九州にかけて前線がかかり、これが東に延びてくる気配である。
南の暖かい空気と北の冷たい空気がぶつかり合う境目にできる停滞前線で、夏の終わりに出現するこの前線を秋雨前線と呼んでいる。
夏を遠ざけて、冷たい風と共に雨をもたらす陰気な前線である。
1日2日の残暑は戻ったとしても、今年の夏はもう戻ってこない。
7月19日に開けた梅雨はわずかひと月でおしまいになってしまった。
思えば短い夏であった。無様に宙を飛んで膝小僧をすりむいてしまったし、情けない夏でもあった。
こういう夏もあるのだ。
戦争法案に隠れて目立たないが、マイナンバー法の改正案が参院の内閣委員会で可決された。
改正案って言ったって、そんな法律制定されてたんだっけ、と、大方の日本人は思うに違いない。
日本に暮らす1人ひとりに割り振られる番号で、かつては総背番号制度と言う名称で国会に提出されたが、国民を管理し、しばりつけ、政府の言いなりにさせる道具になりかねないとして、猛反対にあって立ち消えた制度だが、いつの間にか亡霊の如く蘇り、2013年に成立してしまっているんである。
いつの間にか、国民が従順に飼いならされてしまった。何ということだろうか。
10月から各々の手元にマイナンバーが郵送されてくる。
これが送られてきてしまえば芥川龍之介だろうが、長嶋茂雄だろうが、又吉直樹だろうが、個人名は一切関係ない。
数字の羅列そのものが個人を識別してゆくのである。
国や地方自治体が持っている税金の納付状況や社会保障などの個人情報とマイナンバー制度を結びつけて、銀行の個人の預貯金口座の情報まで取り込む。
今をときめく錦織圭や羽生結弦がいくら稼いでいて、どれだけの貯金を持っているかが、政府の手によれば一目瞭然となる。
ま、そんなのぞき趣味には関心がないだろうが、近い将来、年金情報がこれに加わることは間違いないだろうし、これに加えて健康診断の結果や、病歴、服用している薬についてだって把握可能になる。
国民の懐具合から健康状態に至るまで、丸裸にされてしまうのである。そんなことは朝飯前なのである。
いずれは徴兵制を敷く前に、18歳から35、6歳までの男子の健康状態を把握しながら制度設計することも可能である。
戸籍制度とだって結びつくし、国や自治体が把握しているあらゆる個人情報とはすべて1本の線で結ばれてしまうのである。
さらにさらに、小、中、高校生の全国一斉テストなどが実施されれば、テストの成績の善し悪しだって分かる。順位付けが可能である。平均点以下は“日本人のカス”にされてしまうのだ。
運動能力だって同じだよ。そのうち全国一斉体力テストなんか始めるぜ。これこそ、徴兵制にもってこいの基礎情報じゃないの。
一括して個人情報を把握し、国民全体をコントロールしてしまおうという制度なんだナ。
No123456789の銀行口座の残金が少なくなったから1000万円ほど補充しておいてやれとか、No234567890が高血圧に苦しんでいるようだから高度な医療情報を提供してあげよう、などと政府の方から気をまわしてくれると思うか。
年寄りの持っている預貯金がこんなに多いなら、老人医療費はもっと高くしようとか、年寄りの特典を撤廃しろとか、若い奴らには贅沢の入口あたりまでは許すが、それ以上の暮らしは許さないで必死に働きつづけなければ安心できないように賃金は抑えておけ、とか…
そういう悪魔の道具として、国民を生かさぬように殺さぬように仕向けるためにだけ使われるのである。
オ~マイガァッ~!
どうしてこんな国に生まれちゃったんだろう。
往きし真夏の記憶
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