やっと読み終えた。
「ラッシュライフ」伊坂幸太郎
4つくらいの別々のストーリーが代わる代わる語られ、その個々のストーリーが後半付近から一気に絡み出す。というか絡み合っていた事実が明らかになってくる。
えぐい場面も出てくるが、読み終わった後 どこか爽やかさが残る作品やった。
この作者の「重力ピエロ」や「ゴールデンスランバー」といった映画化された作品(本も映画も)を他にまだ見ていないので、次も何か読んでみようと思う。
この本「ラッシュライフ」の中でキース・ジャレットのCDが流れている箇所がある。
人間をバラバラに解体するえぐい場面。
アルバム名は直接書かれていないが、“ソロ・ピアノ演奏”、しかも“ライブ盤”との記述があることから恐らく「ケルン・コンサート」やと思われる。
ギリギリの集中力と緊張感の中から紡ぎ出されるピアノの旋律。
この中の曲はすべてその場の即興演奏。
どこかで破綻するかもしれないという危うい美しさがこの中にはある気がする。
そういった意味でこの場にふさわしいアルバムと言えると思う。
俺が3交代勤務してた頃、夜勤明けで昼間寝なあかん時 このCDをよくかけていた事を思い出す。
ジャズや?否や?という論争がこのアルバムが発表された頃(1975年)なされたようだが、ジャンルやカテゴリーのボーダーレス化が進んだ今となっては逆に自然に聴けるのではないやろか?
ぜひ、一度は聴いてみて欲しい作品でありんす。
パートⅠの演奏が聴けるYoutubeがあったので添付しときます