テレビの宣伝や予告しか知らなかったから、
こんな結末が待っているとは思わなかった。
理不尽な事と言うのは、悲しい戦争物にはどうしても付き物。
でも、最後まで、中井君演じる主人公は絞首刑なんて免れると思っていた。
最後には、仲間由起枝演じる妻と幼い子の待つ家に帰れると
信じて観ていた。
絞首刑台に向って、歩く時も、階段を上るまで、
まだ、何とかして助けてあげて、と祈っていたが・・・。
アメリカ人により戦争犯罪を裁判し、
刑を科すことは東京裁判を始め他にもあったと聞いていたが
こんな2等兵という一般民まで、戦後裁かれて、
無実なのに、刑を受けたということが報道もされなった。
A級戦犯だけではなく、一般市民も戦中の出来事を裁かれた事実が
余り知られていないし報道もされていないと言うことが残念に思った。
不幸な時代に生きた若い人、また、
その時代に誠実に生きたにもかかわらず命を落とした一般市民、
戦争が残した事は余りにも大きい、
こんな苦しい映画を見ると、新たな怒りを呼び起こしてくれる。
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