![]() | 水木しげるのラバウル戦記 (ちくま文庫)水木 しげる筑摩書房このアイテムの詳細を見る |
とっても、たくましく、野太いマインドで生き抜いてきたことを語っておられました。
大飯くらいと、眠り病ともいわれかねない睡眠徹底。
おおきな感慨と、水木さんの心のあり方がなにごとにも負けない強さなので、この本を買いました。
また、
父が同じラバウルに従軍していて、生死を紙一重で区別される、信じがたい軍隊という組織に翻弄された体験を経て・・・・、自分があるので、とても興味深かったのです。
漫画家ですから、絵が上手い!!!!
この本も、各ページに水木さんの貴重な絵画が添えられています。
詠みやすい体裁に仕上がってます。
軍隊では日常的に、にわかに信じ難い、初年兵への、ビンタリンチの連続。
上官は、ビンタばかりして、動こうとしない。これでは、アメリカに負けるの当たり前っていう軍規の、ゆるみというか、方向違いも明らかにされます。
水木さんは、それを、表立って批判してませんが、その、命令方式・集団生活のありのままを描くことによって、いかに日本軍がオソマツだったかが白日のもとにさらされてしまうという内容になっています。
敵襲によって、左手を失ってしまうところも、ショック。
でも、上官にピンタ・そして禁止されながらも、土人の村に入り、仲良くなってしまう水木さん。
しぶといよね・・・。
あのまま現地除隊してたら、ゲゲゲの鬼太郎は、生まれなかった。
ニューブリテン島ラバウルの土人(原住民)は、「満足を知る」知っていて生きている、この暮らし方への共感が、水木さんの根底に流れています。
しぶとく、太く生きる生き方の一つを提示してくれる絵本。
痛い絵本でもあります。