介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

認知機能の変化

2021-03-21 13:13:00 | 高齢化による体の変化

認知機能とは、身体各部からの情報の認識、感覚機能を通じて外部から取り入れる情報の認識や、話す、計算する、判断する、記憶する、思考するなど、脳における知的機能を総称したもの

 

流動性知能

  • 新しいものを覚える能力、計算・暗記などの学習能力、新しい環境に適応する時に働くなど、生まれながらに持っている機能。
  • 加齢とともに低下する

結晶性知能

  • 判断力や理解力など、経験や学習で獲得された知能。これまでの学びや経験の積み重ねにより、知識、教養が結晶となりできあがった知能
  • 加齢によってもほとんど変化しない

大脳皮質は感覚や知覚、想像などの高度な知的活動をつかさどる。五感を通じて外部から入手した情報は、必要に応じて過去に記憶されている経験や知識と一緒に集められ、全体を統合する前頭葉で判断される。前頭葉が加齢に伴い萎縮したり障害を受けたりすると人格が変わったり適切な行動を選択できなかったりするなど、どうすればよいか判断が下せなくなる

 

加齢に伴い、脳の萎縮が始まり、脳の神経細胞約140億個から1日に10万個死滅している

脳の機能を維持するために安定した血流が必要。心臓が送り出す血流量のうち15%を脳が受け取っている(安静時)
加齢にともない、動脈硬化など血管に変化が起こり、血流障害が生じると、脳の働きにも支障が出る

 

失認

  • 日常よく知っている物品を、感覚(視覚、触覚、固有感覚、聴覚など)を通して認知できなくなる障害
  • 脳血管障害のある人にしばしば見られる
  • 身体失認や病態失認がある
  • 半側空間無視が代表的(脳梗塞患者の6割ほどいるとされる)
    意識を向けさせると認識できる範囲が広がる可能性もあるので、介護の工夫で様々な支援ができる

失行

  • 筋力、感覚、協応(目と手の同時使用など)に障害がないのに、特定の熟練した目的行動が遂行できない症状
  • 大脳半球の損傷によって起こる
  • 高次脳機能障害でも見られることが多い。また、発達障害など、先天性のものもある

失認・失行とも、本人もどうしてできないのか、分からない苦しみがあるため、利用者本人と介助者の間に溝ができないように注意する。分かっていてもできない、などの状態が見られたら失認・失行の可能性が高い

 



コメントを投稿