猫助君

我が家には、おじいちゃんの猫と若いメス猫がいる。
これが仲が悪い。
今日も外でケンカする鳴き声がする。
「もう仲良くでしょ」と助ける為に玄関を出る。
てっきり仲の悪い二人がケンカしていると思ったら、おじいちゃんの猫がよその猫と組み合っているではないか。
「オイ!!コラコラ」と二人に和って入る。
しかし、彼らは組み合ったまま離れようとしない。
「コラ!!コラ!!ブレイク、ブレイク」と組み合っている猫の間に足を入れ引き離す。
さながら、往年の猪狩元秀のようだ。
なんとか話したが、また直ぐに再開。
もう、おじいちゃんなんだから。
対戦相手は粋の良いでかい奴。
こっちはロートルよ。
RIZINの把瑠都対ピーター・アーツのようだよ。
若いもんには負けんみたいで。
把瑠都を追い払い家の中へ。
外を見ると、既に把瑠都は戻ってまたピーター・アーツを睨みまくってる。
また助けに。
コラ!!コラ!!
把瑠都が逃げていくのを確認して家へ。
助けてやったぜっ!!

夜は消防8部の班長会議。
会議中「なんか臭い」とそこらじゅう嗅ぎまくった。
分からない。
でも、何か臭う。
「もしかして？」法被を脱いで嗅いでみる。
うぁ!!法被だ。
「猫臭ぇ～」
猫臭ぇ～と言ったが、正確にはオシッコだ。
あの野郎助けたのに。
どうするんだ？明日もラッパ練習日だぞ。
法被洗濯すると白くなっちゃうんだよね。
極力ファブリーズ。
それでは済まなそうだ。
絶対洗濯だね。
乾かなかったなんて理由ラッパ長には通じまい。
法被は色褪せ、僕は青ざめるね。