ロータリー作業に畑へ行く。
この時期この畑がこんなに乾いているのは珍しい。だから快調にロータリー作業。
畑の上の山側まで来ると子供の上履きが片方落ちていた。
たぶん小学校も休みになり、上履きを洗い干しておいたのを近くの家からキツネでも咥えて来たのだろう。
二枚の畑をロータリーし終え、さて上履きどうしょう。
もう履けないだろうし。まさか捨てた訳じゃないだろうし。
でも、もう履けないとしても、子供が上履きどっか行っちゃった😢ってなっていたら可愛そうだし。と思ってトラクターを降り畑の上の方まで歩いて取りに行く。
上履きには名前が書いてあり、かかとは噛んだ跡が残っていた。
その上履きを持ち、名前の書いてあった家まで届けに。
チャイムを鳴らすと「ハイ」と言う返事に「近くの畑の片山です」と答えた。
なんでしょう?って感じに奥さんが怪訝そうにドアを開く。
「もう履けないと思いますけど、これ落ちてたんで」
「え~どこに落ちてたんですか?」
「畑の山側の方に」
「超嬉しい」
かかとを見せ「たぶんキツネでも咥えて行ったんじゃないですか?噛られてます」
「学校で無くしたと思ってました。ありがとうございます。ありがとうございます」と何度も頭をさげ泣きそうになっていた。
それを見て僕も泣きそうになった。
何よりお子ちゃまが学校で無くした訳じゃないって分かっただけでも良かった。
なんかスゲー良いことしたなって思った。
あのまま上履きを見てみぬふりしなくて良かったと思うとまた僕も泣きそうになった。
久々に心温まる話でした。