ビラ配り - 軽井沢one beauty 片山農園の日々雑感
友人のこの班長と昼食を兼ねて温泉へ。
例のバイパスを通らず、長野県を出て、群馬県和美峠を下る。
群馬と言えども、県境の和美峠は先日の雪で山々はまだ覆われ、道路ですら雪が残り、日陰はアイスバーンとなっていた。
これは危ない。
でも、運転僕じゃない。
楽チンである。
和美峠を半分下った所で、上ろうとしたがアイスバーンにハンドルを取られ横向きになった車が道を塞いでいた。
運転していたおばちゃんは佇み、その車の後ろを走っていたであろうと思われるおじさんも救助に駆け付けているところだった。
二人で車を降り救助へ。
こう言う時、友人はビックリするぐらい手際が良い。
ハンドル右にとか指示をおばちゃんに出す。
男三人で押すがFFの車、前輪だけが空回り。
友人はスコップを持ちに車へ。
後方の車のおじさん「良くスコップ持ってたね」ホントその通り。
友人はスコップで、車がバック出来るように雪を退ける。
友人が掘っている間、おじさんと「もう2、3人通り掛かってくれれば、何とかなりそうですね」と話をしていた。
こんな雪の和美峠そう車来ないわ。
そこにVOXYが下ってきた。
うぉーこれでこの車出るわ。って思ったがVOXY野郎は車から降りてこず。
イヤイヤ、ここは助けるでしょ。
助手席の女、助けに行かないこの男をどう思うのか?
友人がバックする程、雪を退け、さぁおばちゃんバック。
キリキリ、キリキリとタイヤは空回り。
おばちゃん「私には無理です。代わってください」と車から降りてしまった。
友人が車に乗り込み、再度チャレンジ。
僕とおじさんで車を引っ張る。
それでなんとか、車は真っ直ぐに。
その横をVOXY野郎は通って行く。
イヤイヤ、この車退けない限り、峠を下ること不可能よ。
ふざけんなって感じよ。
友人はアイスバーンの優しい所まで勢いを付けて脱出。
おばちゃん「ありがとうございます。もう無理なんで雪の無い所まで運転して行ってもらえませんか?」
「………」
もう峠半分下ってるのを、また軽井沢方面まで戻るの?
「お願いします」
「結構ありますよ」
「そこをなんとかお願いします」
友人はこのアイスバーンの上FFの車に「車どうなっても知りませんよ」
「良いです。どうなっても」
「ハイ分かりました。おっちゃんよろしく」
「えっ?僕?僕ですか?」
「ハイ頑張って」
マジか?
渋々おばちゃんの車へ。
「じゃ乗って下さい」って言ったが、助手席に荷物ドッサリ。
後ろも荷物ドッサリ。足元まで。
「私歩いて行きますから」
歩いて?
どんだけ歩くつもりなんだよ。
まぁ友人が後からおばちゃん拾って来るだろうと、オートマの2に入れスタート。
侮るなかれ、和美峠の急勾配。
タイヤはツルツルと空回り。穴は振れ。
それでも、止まったらアウトと思い、アクセルを踏む。
もう冷冷よ。
僕がガードレール突き破って、崖下に落ちかねない。
それでもなんとか、雪の少ない所までやって来て車を止めた。
足ガクガク震えたわ。
1分ぐらい待っていたら、友人のランクルが来るのが見えた。
(・_・?)
えっ?おばちゃん乗ってないじゃん。
おばちゃんホントに歩いて来るの?
一時間はかかるぞ。
良く見ればランクルの前に走っている車が窓を開け「修さん」と手を振っているではないか。
(・_・?)
助手席にはさっきのおばちゃん。
えっ?どうなっているの?
車二台止まる。
友人「ちょうど偶然にも○君が通り掛かったから、このおばちゃん乗せてって頼んだの」
こんな偶然ある?
和美峠よ。群馬の和美峠よ。
そこで、偶然にも通り掛かった軽井沢町消防団第8部の二人が救助して、そこを同じ部の団員が富岡の現場帰りに和美峠上って来て、おばちゃん乗せるって。
やっぱ建築は巴組だよ。
そんなんで、おばちゃん幸運過ぎるぞ!!
こんな幸運ないぞ。
こんな幸運、このおばちゃん僕達を青い鳥に思えたんじゃないの?
おばちゃんの車ブルーバードだっただけに。