先日の記事でも少し触れましたが、件のアルミプロペラシャフトの構造変更が完了しました。
今回のような構造変更は書類が通ってしまえばほとんど問題ないので、事前の書類審査のことを中心にちょっとまとめておこうと思います。
どんな書類が必要?
プロペラシャフト変更の場合の申請で必要な書類は、その2でもちょっと触れてますが、
①改造自動車届出書(第1号様式)
②改造概要等説明書(第2号様式)
③改造部詳細図
④強度検討書
の四点です。
これらを提出すると、審査の後『改造自動車等審査結果通知書』として②の書類(を書き直したもの)が返ってきます。この改造自動車等審査結果通知書が構造変更に必要となります。
①と②は構造変更をする場合必ず必要となる書類ですね。書式が決まっているのでそれを用意して記入するだけです。
書類は自動車検査法人のサイトの中のこちらからPDFファイルでDLできます。
一方③と④は任意書式のため、自分で書類を作成する必要があります。
まず改造部分詳細図には改造前と改造後のプロペラシャフトの図と写真、仕様表などを載せておきました。図や仕様の出典も書いておき、整備要領書などの該当するページのコピーも添付しておけばOKだと思います。
強度検討書に関しては、その3でだいたい計算を済ませてあるのでそれをひと揃いの書類にまとめます。実はその3の記事にはちょっとした間違いがあって、提出書類にまとめる際に修正しましたが、おおむねその3でやった感じです。
Shaftmasters製アルミシャフトの寸法(内径)について、以前「メールで聞いただけだから不安だ」と書いたのですが、その後ShaftmastersのDavidさんに「車検に使いたいから仕様書送って!」とメールしてみたら即pdfファイルで送ってくれたので助かりました^o^ 改造部分詳細図のシャフト図はその仕様書からのコピーです。
結局、第1号様式(1枚)+第2号様式(1枚)+詳細図(2枚)+強度検討(4枚)+シャフト仕様書(1枚)+修理書コピー(2枚)で、合計11枚の書類セットとなりました。それぞれの書類はこんな感じです。
書類はいつ出す?
陸運支局に書類を提出して審査してもらい、合格となれば車を持ち込むことができます。この審査に通常1~2週間かかるとのことですが、書類に不備があればさらに時間がかかりますので余裕を持って書類を出したほうが良いです。
今回の場合は、まず提出して数日後に電話があり、
・車検証をFAXして欲しい
・今審査中なので、また不明な点があれば問い合わせる
とわれました。すぐ車検証をFAXしてドキドキしながら待っていると、書類の不備はなく決裁がおりた(=書類審査に合格)との電話連絡をもらいまして、結局一発で通ってしまいました(^-^)v
ここまで、書類を提出してからちょうど2週間ほど。
決裁がおりると先述のとおり「改造内容審査結果通知書」という書類が発行されていますので、陸事でこれを受け取れば事前準備はOKとなります。書類は車両持ち込み前に受け取りに行ってもいいし、そのまま車検の予約をして当日窓口で受け取るという方法でもOKです。
この書類は事前審査で提出した②の書類と同じ第2号様式ですが、数値が細かく修正されていたり改造の目的が書き直されていました(「車両軽量化」と書いて出したのですが、「走行性能向上の為」となっていました…。強度計算もしなおしているようです。)
ところで構造変更の場合、現在の検査期限は関係無しに、構造変更した日から2年間が検査期限になります。なので現在の検査期限近くで構造変更するのが無駄がありませんし、自分の場合時期的にちょうどいいのでできれば今の検査期限の超ギリギリで構造変更というのが理想です。
で、気になったのが、書類審査に合格してから実際の検査までの、どのくらい猶予があるのか?ということです。書類に何か期限があるのならそれを考慮しないといけませんが…。で、とりえあえず電話してみたところ、特に期限は無いのだそうです。まあ改造した場合は速やかに申請せねばなりませんので、改造した場合はみなさんの解釈で速やかに、申請してください^^;
車検当日
書類の決裁がおりれば車検の予約をして、車両を持ち込むことができます。車両の点検・整備と、自賠責の更新を忘れずに行って臨みます。
車検当日は基本的には普通のユーザー車検と同じですが、用紙は違いますので注意です。このあたりの書類の書き方などの詳しいことは他に譲ります。ユーザー車検関係のサイトは星の数ほどありますし、陸事に問い合わせても教えてくれます。
クルマの検査は、まずは通常の検査ライン→計測ラインとなります。
検査ラインに入りますが、この辺の順序はラインの混み具合などにもよるので臨機応変に。検査員の方の指示に従えばおkです。向こうもプロですから我々が素人だということはすぐばれます。下手にカッコつけずにわからないことは聞けば教えてくれます^^
下回りの検査の際、検査員に構造変更であることを伝え、寸法などが書類と相違ないかの確認をしてもらいます。
今回はなんとマフラーのサブタイコの高さが低すぎてアウトになり、現場で車高を上げるという予想外の事態もありました。いやはやお恥ずかしい限り…^o^;
構造変更の場合、車両寸法と車重を測るため、検査ラインをすべて通過(合格)すると計測コースに入るように指示されます。この際、スペアタイヤなどの荷物は無し、燃料は満タンというのが原則のようです。燃料に関しては「今どれくらい?」とアバウトに聞かれます^^;
今回、車高は-3cmの122cm、車重は変わらず1420kgとなりました。
計測をパスすればこれで検査は終了。あとは書類を提出すれば車検証になります。
新しい車検証を受け取ったら最後に税金を納める方の建物で、構変で変わった箇所を申告(税金の区分に影響があるかの確認)すればすべて終了となります。
最後に
と、こんな感じで懸案だったアルミプロペラシャフトの構造変更が無事完了しました。
冒頭にも書いたとおり、書類さえ通ってしまえばあとは普通の車検とだいたい同じです。
シャフトを買うときには色々不安だった構造変更ですが、やってみれば意外とすんなり出来たというのが感想です。
ともあれこれで無事に改造車になりましたし、何より自分で書類作成~持ち込み検査まで行ったことでとてもよい経験になりました。
最後に費用的なことをまとめておくと…
・自賠責(24ヶ月):22,470円
・重量税(18年超):37,800円
・検査手数料(構造変更):2,100円(1,700+400円)
・構変?手数料:350円(その場で必要と言われ印紙購入→車検証の内容が変わると発生する手数料?)
・光軸調整:2,100円(テスター屋さんにて。法定費用ではありませんが事実上必要なので^^)
合計:64,820円
とこんな感じです。ご覧のとおりほとんど普通の車検と同じで、構造変更だからといって特にお金がかかるわけではありません(少々の手数料は必要ですが)。すべて込みコミで65,000円でおつりが来ます。任意保険も特に問題なく継続できる(保険料変更無し)ことを事前に確認済みでしたので、余分な費用は本当にわずかな手数料のみです。
以上、構造変更レポートでした。
5回にわたってお送りしてきたプロペラシャフトのアルミ化、これにて完結です。
・プロペラシャフトのアルミ化 その1(プロローグ)
・プロペラシャフトのアルミ化 その2(構造変更に必要な書類は?)
・プロペラシャフトのアルミ化 その3(強度検討)
・プロペラシャフトのアルミ化 その4(プロペラシャフトの交換)
・プロペラシャフトのアルミ化 その5(構造変更) ←いまここ
今回のような構造変更は書類が通ってしまえばほとんど問題ないので、事前の書類審査のことを中心にちょっとまとめておこうと思います。
どんな書類が必要?
プロペラシャフト変更の場合の申請で必要な書類は、その2でもちょっと触れてますが、
①改造自動車届出書(第1号様式)
②改造概要等説明書(第2号様式)
③改造部詳細図
④強度検討書
の四点です。
これらを提出すると、審査の後『改造自動車等審査結果通知書』として②の書類(を書き直したもの)が返ってきます。この改造自動車等審査結果通知書が構造変更に必要となります。
①と②は構造変更をする場合必ず必要となる書類ですね。書式が決まっているのでそれを用意して記入するだけです。
書類は自動車検査法人のサイトの中のこちらからPDFファイルでDLできます。
一方③と④は任意書式のため、自分で書類を作成する必要があります。
まず改造部分詳細図には改造前と改造後のプロペラシャフトの図と写真、仕様表などを載せておきました。図や仕様の出典も書いておき、整備要領書などの該当するページのコピーも添付しておけばOKだと思います。
強度検討書に関しては、その3でだいたい計算を済ませてあるのでそれをひと揃いの書類にまとめます。実はその3の記事にはちょっとした間違いがあって、提出書類にまとめる際に修正しましたが、おおむねその3でやった感じです。
Shaftmasters製アルミシャフトの寸法(内径)について、以前「メールで聞いただけだから不安だ」と書いたのですが、その後ShaftmastersのDavidさんに「車検に使いたいから仕様書送って!」とメールしてみたら即pdfファイルで送ってくれたので助かりました^o^ 改造部分詳細図のシャフト図はその仕様書からのコピーです。
結局、第1号様式(1枚)+第2号様式(1枚)+詳細図(2枚)+強度検討(4枚)+シャフト仕様書(1枚)+修理書コピー(2枚)で、合計11枚の書類セットとなりました。それぞれの書類はこんな感じです。
改造自動車届出書(第1号様式) | 改造概要等説明書(第2号様式) |
改造部分詳細図1-2 |
強度検討書1-2 | 強度検討書3-4 |
書類はいつ出す?
改造自動車等審査結果通知書 |
今回の場合は、まず提出して数日後に電話があり、
・車検証をFAXして欲しい
・今審査中なので、また不明な点があれば問い合わせる
とわれました。すぐ車検証をFAXしてドキドキしながら待っていると、書類の不備はなく決裁がおりた(=書類審査に合格)との電話連絡をもらいまして、結局一発で通ってしまいました(^-^)v
ここまで、書類を提出してからちょうど2週間ほど。
改造の目的…あれっ? |
この書類は事前審査で提出した②の書類と同じ第2号様式ですが、数値が細かく修正されていたり改造の目的が書き直されていました(「車両軽量化」と書いて出したのですが、「走行性能向上の為」となっていました…。強度計算もしなおしているようです。)
ところで構造変更の場合、現在の検査期限は関係無しに、構造変更した日から2年間が検査期限になります。なので現在の検査期限近くで構造変更するのが無駄がありませんし、自分の場合時期的にちょうどいいのでできれば今の検査期限の超ギリギリで構造変更というのが理想です。
で、気になったのが、書類審査に合格してから実際の検査までの、どのくらい猶予があるのか?ということです。書類に何か期限があるのならそれを考慮しないといけませんが…。で、とりえあえず電話してみたところ、特に期限は無いのだそうです。まあ改造した場合は速やかに申請せねばなりませんので、改造した場合はみなさんの解釈で速やかに、申請してください^^;
車検当日
計測コースにて |
車検当日は基本的には普通のユーザー車検と同じですが、用紙は違いますので注意です。このあたりの書類の書き方などの詳しいことは他に譲ります。ユーザー車検関係のサイトは星の数ほどありますし、陸事に問い合わせても教えてくれます。
クルマの検査は、まずは通常の検査ライン→計測ラインとなります。
検査ラインに入りますが、この辺の順序はラインの混み具合などにもよるので臨機応変に。検査員の方の指示に従えばおkです。向こうもプロですから我々が素人だということはすぐばれます。下手にカッコつけずにわからないことは聞けば教えてくれます^^
下回りの検査の際、検査員に構造変更であることを伝え、寸法などが書類と相違ないかの確認をしてもらいます。
今回はなんとマフラーのサブタイコの高さが低すぎてアウトになり、現場で車高を上げるという予想外の事態もありました。いやはやお恥ずかしい限り…^o^;
Z32「改」 |
今回、車高は-3cmの122cm、車重は変わらず1420kgとなりました。
計測をパスすればこれで検査は終了。あとは書類を提出すれば車検証になります。
新しい車検証を受け取ったら最後に税金を納める方の建物で、構変で変わった箇所を申告(税金の区分に影響があるかの確認)すればすべて終了となります。
最後に
と、こんな感じで懸案だったアルミプロペラシャフトの構造変更が無事完了しました。
冒頭にも書いたとおり、書類さえ通ってしまえばあとは普通の車検とだいたい同じです。
シャフトを買うときには色々不安だった構造変更ですが、やってみれば意外とすんなり出来たというのが感想です。
ともあれこれで無事に改造車になりましたし、何より自分で書類作成~持ち込み検査まで行ったことでとてもよい経験になりました。
最後に費用的なことをまとめておくと…
・自賠責(24ヶ月):22,470円
・重量税(18年超):37,800円
・検査手数料(構造変更):2,100円(1,700+400円)
・構変?手数料:350円(その場で必要と言われ印紙購入→車検証の内容が変わると発生する手数料?)
・光軸調整:2,100円(テスター屋さんにて。法定費用ではありませんが事実上必要なので^^)
合計:64,820円
とこんな感じです。ご覧のとおりほとんど普通の車検と同じで、構造変更だからといって特にお金がかかるわけではありません(少々の手数料は必要ですが)。すべて込みコミで65,000円でおつりが来ます。任意保険も特に問題なく継続できる(保険料変更無し)ことを事前に確認済みでしたので、余分な費用は本当にわずかな手数料のみです。
以上、構造変更レポートでした。
5回にわたってお送りしてきたプロペラシャフトのアルミ化、これにて完結です。
・プロペラシャフトのアルミ化 その1(プロローグ)
・プロペラシャフトのアルミ化 その2(構造変更に必要な書類は?)
・プロペラシャフトのアルミ化 その3(強度検討)
・プロペラシャフトのアルミ化 その4(プロペラシャフトの交換)
・プロペラシャフトのアルミ化 その5(構造変更) ←いまここ