またまた自作アライメントゲージの話。もう2024年ですが、2023年版の話です。
今回はキャンバ測定について。トー測定の話をその3で先に書きましたが、通常キャンバ測定・調整⇒トー測定・調整の順に作業を進めます。これはキャンバの変化がトーに与える影響が、その逆よりもずっと大きいためです。
さて、キャンバ測定はとってもシンプルで、下記のようなデジタル角度計をそのまま使うので、特に難しいことはありません。こうした角度計は底面や側面にマグネットがついているものが多いですが、あいにくアライメントゲージがアルミ製なので使えず、3プリントしたホルダを使ってゲージの縦パイプ部に当ててキャンバを読み取ることになります。
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また近頃のスマホの加速度センサはとても高性能ですので、スマートフォンの角度計アプリを使うのも良いと思います。下記のアプリを手持ちのiPhone12miniに入れて、デジタル角度計と比較してみましたが、おおむね0.05°以内の差のようですので、十分実用できそうです。この手のゲージはもともと精度±0.1°くらいだと思うので、あまり細かい数字にこだわっても意味がありません。ホルダはスマートフォンの使用も想定して設計しましたが、一点うっとうしいのがスマホ側面のボタンです。そのまま取付ようとしても真っすぐ取り付けられないので、やむなくスペーサを使っています(画像の青色部分)。
そうそう、1点注意したいのが、デジタル角度計の側面を基準にする場合、右なら右、左なら左をいつもゲージに当てるようにするといった調子で、常に同じ側を使ったほうがよさそうです。私が買ったものがイマイチなだけかもしれませんが、左右で0.2-0.3°の違いがあるようです。私の場合、右側の側面を使ったときにスマートフォンのアプリとほぼ同じ値なので、そちらを使うようにしています。
…記事を書いていてふと気になったことが、鬼キャン(死語?)なクルマだとどうなるのか、というところです。キャンバ測定自体は特に問題ないのですが、私のアライメントゲージのみならず、だいたいトー測定用のメジャーやスケールのホルダはホイール面と直角になるようについています。キャンバが3-4°くらいまでの普通の範囲では特に問題になりませんが、10度に近いようなキャンバ角になると、トー測定用の部分に角度が付きすぎてしまい、うまく測定できなくなりそうな気がします。今風にいうとキャンバーギャング?な皆さんはどうやってアライメント調整しているのでしょうか。
自分はそういったクルマを作ったり乗ったりするつもりはないので必要ないのですが、気になったので少し考えてみました。以前説明している通り、このアライメントゲージ20mmのアルミ角パイプを使っていますが、トー測定用のバーだけを直径20mmの丸パイプに変更してスクエア型に組んでみると、トー測定用のメジャーホルダを独立して水平に保つことができますので、これならどんなキャンバ角でもトー測定ができそうです。ちょっと試す機会がないですが、もしかしたらアライメントゲージ2023版はそうった特殊な需要?にも対応できるかもしれません。
3dプリント用データはこちら↓で頒布しています。興味のある方はどうぞ、
たくさんのSTLファイルがありましたが、どのパーツをどこに使うのか、さっぱりわかりません(笑)
組立図のようなものはありませんか?
STLファイルにWheel rim attachmentやAdjust nut wheel M5などが含まれていないようです。
お手数ですが、ご確認いただけませんか?
Cults3dの画像の中に、メジャーのホルダや、角パイプのコネクタなど、各モジュールの説明や、ゲージとしての使用例の図がありますので参照してみてください。ゲージ自体はいろいろな組み方ができますので、お好みに応じて使ってください。また、Wheel rim attachmentやAdjust nut wheel M5のファイルはこちら(https://cults3d.com/en/3d-model/gadget/wheel-rim-attachment-for-diy-wheel-alignment-gauge)にあります(無料です)
組立図はCults3dの画像を参考にします(このサイトばかり見ていました)。
自作ゲージでアライメント調整していましたが、精度が低いと感じていました。ホイールナット固定式なので、ホイールに対して垂直が出ていないようでした。
3Dプリンターを使いリム固定式で作り直そうと思っていたら、こちらの記事を見つけました。
ありがとうございました。
ホイールリムアタッチメントは3d形状で、ホイールの径に合うように設計されているのでホイールサイズごとにありますが、それぞれの違いはわずかですので、必ずしもホイールサイズに合わせないと使えないというようなものではありません。
もともとアライメントゲージを自作されてたんですね!
このブログの過去の記事を読まれたかも知れませんが、私も以前ホイールナット取付式のアライメントゲージを作って使っていました。 どちらも一長一短あると思いますが、リム取付方式にはそれなりにメリットがあると考え、こう言った設計にしました。 楽しんで使っていただけたら嬉しいです。
また不明な点などありましたら、こちらのコメント欄でも、直接メール(Cults3dのプロフィールにメールアドレスがあります)でも結構ですのでご連絡ください。