ワイン農家のつくりかた~Natan Weinberg

”ワインと人生を共にしたい人”が行き着きたい場所へ手ブラで向かって足掻いてる模様

破滅と再生

2016-11-09 15:49:58 | 日記
以前、とても敬愛するソムリエの大師匠と自然農法について少しお話していた時
「自然というのは破滅と再生で成り立っているから…」
とおっしゃっていた言葉に私は静かに衝撃を受けていたのです。

いや、そうやん?

と言われるかもしれませんが、これは私の根本的な思考を大きく補正してくれるものでした。



現在畑では、こないだまで喧しいほどにウジャウジャいてた大きな虫たちが化石のように静かに転がっています。


あの分身を繰り返していた大蜘蛛“畑の主”も姿を消し、巣は絡まって埃のようになってます。

下草の種類は変わり、私はその中から落ち葉を拾い、隠れて暖をとり寝ている芋虫を駆除します…

この大きな“自然”のサイクルを一年肌で感じながら、すぐそばで“不自然”なことをする私

そもそもこの地に不自然に葡萄を植え、不自然に整列させ、不自然な仕立て方をし、不自然に生き延びさせようとする

それを、いかに『自然』と手を繋ぐ形までもっていくか…



境目にまだまだ違和感を感じている私は、全くの不自然な栽培人なんだなと。
そんなことを考える冬の入口畑の中