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織の記録

マフラー縮絨について

2023-11-04 13:13:20 | ストール、マフラー、ひざ掛け

ウールの作品の最後の仕上げに縮絨があります。

織り上がったばかりのマフラーは、写真上のようにまだふんわりとしていません。

これをアルカリ液に浸して押さえることを繰り返すことによって、毛が絡み合って縮み

写真下のようにふんわりとした柔らかいものに代わります。

縮絨の方法

① 縮絨したい作品の5~10%の固形モノゲンを熱湯に溶かします。

② 作品が浸るほどのお湯(60℃)を容器に入れて、①の半量を加えて混ぜます。

③ ②に作品を入れます。(熱いのでかき混ぜ棒などで作品を押さえ、全体に液を浸み込ませる)

④ フタをして約二時間放置

⑤ 二時間後、残りの①液を加えて少量のお湯を足します。

⑥ 作品を一度容器から出し、房の部分だけモノゲン液に浸けて掴み握りを繰り返して縮絨します。

⑦ 房に液がなじんだら、作品を容器に戻して(屏風たたみで入れる)両手で押さえて液をなじませます。

作品を畳みかえては手で押さえて液をなじませることを繰り返します。

 このとき、絶対にこすらないこと(こすったり、液をもみ込むとフェルト化します)

⑧ 35~38℃ぐらいのお湯ですすぎます。

⑨ 軽く脱水機に掛けて乾します。(10秒くらい)

⑩アイロンで形を整えます。

縮絨の加減は自分の好みで調節できますが、ウールの種類によってはあまり縮絨効果の出ないものもあります。

アンゴラやラムウール、カシミヤでは効果が大きいですが、縮絨し過ぎると初めの計画から小さくなって

全体に厚みができて重くなります。加減が難しいですね

ベビーアルパカ(上)2/16 筬5/cm(引き込み2本)や

メリノウール(下)1/24 筬7/cm(引き込み2本)は糸自体の滑りが良くて、絡みが少ないので縮絨効果は少しですが

保温効果が高くて何より軽いのでプレゼントなどでは大変喜ばれます。

 

 

 

 



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