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織の記録

手ぬぐい

2024-02-29 15:45:35 | トートバック・小物類

 

手紡ぎ双糸で手ぬぐいを織りました。

染めは ベンガラ、紅花、桑の葉 

紅花は紅と黄色に染め分けたのですが、黄色は特に綿糸に染めると退色しやすいのであまりお勧めできません。

しじら織りはさらりとしていて肌触りが良く、タオルや手ぬぐい、夏向きの衣類に向いています。

たて、よこ糸:手紡ぎ綿双糸(紡績糸の10番手に相当)

筬:7/㎝(引き込み2本)

機:ろくろ機

仕上げ後:巾37㎝ 長さ90㎝

残りの糸は、HANDWEAVER`S  PATTERN  BOOKを参考にし

タイアップをかえて

ちいさな手提げを作ったのですが、

思いのほか使い勝手が悪くて 

タンスの隅に眠ったままです 

手芸本では「いいなあ」って思たのに… ねぇ 上手くいかないものです

 

ちなみに、がま口と手ぬぐいは今も現役です 

 

 

 

 


春色のストール

2024-02-18 17:02:21 | ストール、マフラー、ひざ掛け

8枚綜絖のジャッキ機をもって間もないころ

春のストールを織って欲しいと

友人がアヴリル社の紬糸を持って来ました

実はアヴリル社の紬糸

(絹100% 1g/8.5m)を

手にしたのはこの時が初めてで

綿糸ばかり扱っていた私にとって、

ハードルが高くて

ちょっと困ってしまいました

その上、彼女が持参した糸は

サーモンピンクとブルー

彼女曰く

「買い足す必要があったらお任せするから」

って、どうなの?????

結局、あと二色を加えて

若草の中の花をイメージして織ったものが

どうなんだろう????

花というより 星…かな?

冬から春に移る季節になると、

織り上がったストールを巻いて私に微笑んだ彼女を思い出します。

筬:7/㎝(引き込み1本)

綜絖:8枚

踏み木:8本

仕上げ後:巾 40㎝ 長さ170㎝

ちなみに彼女も織り人でした


暮らしの道具って…

2024-02-17 13:52:21 | 徒然に

未熟の綿の欄で紹介した写真です。実はまだ手元に残っていて、用途に困っていました。

このボコボコしてふわふわした感触、マフラーは成功でした

そこで、次に考えたのがクッション

以前から挑戦したかった「暮らすように織りを楽しむ」で紹介されている「浮かし織り」

「織布のどちらを選ぶか」で紹介しました。

でも、この浮いた糸 

このクッションを日常として使うとどうなるか…

単糸のそれも撚りの弱い糸は、摩擦に弱くて すぐに切れていきます

日常の道具としてはあまりよろしくないのでは…と気が付きました。

暮らしの布を織るにあたっては

ブークレのふわふわ感だけで、見た目の面白さだけを追いかけては良くないのだ思いました。

民芸の面白さというのは、

ただ綺麗だとか素朴であるとかという前に、

使い勝手と機能性も考慮されなければ

それは暮らしの道具とは言えないと、ある人が言っていました。

そしてそこに面白さと粋が加わることによって、愛させる道具となるのだとも

難しいです。単に好きで織っているだけですから、そこまで考える必要はないだろうとも思うのですが

身をもって実感した織物でした。


織布のどちらを選ぶか

2024-02-12 16:10:08 | トートバック・小物類

写真は同じ組織図で織った布の、表を使った小クッションと裏を使ったポーチです。

写真下

たて糸:手紡ぎ綿(ツワブキ 媒染AL) 手紡ぎ未熟綿(茶)

よこ糸:たて糸同じ

筬:4/㎝(一部二本揃え)

機:リジット機

参考資料:アヴリル社 暮らすように 織りを楽しむ

写真上

たて糸:紡績綿1g/2.8m 手紡ぎ茶綿双糸

よこ糸:たて糸同じ

筬:5/㎝(一部二本揃え)

機:ろくろ機

リジット機の組織図を参考に、タイアップを考えました。

遊びのつもりの試し織りでしたが

どちらを表とするのか、裏とするか

使用目的も考えて… 

それでもどちらも捨て難くて…

おもしろいです。


二重織り

2024-02-09 14:21:39 | さまざまな織と技法

ご無沙汰しています。

久々の投稿、二重織りのお話をしたいと思います。

二重織り、名のごとく二枚の布が重なった織物です。

平織が一般的ですが、多綜絖なら綾織もできます。

広い意味では風通絣、昼夜織り、そしてヤノフ村の絵織物も二重織りです。

上の写真のように片端を開けると、マーガレットを織ることができ、

両端を閉じて織ると、縫い目なしの巾着などを作ることができます。

アルパカブークレとスラブ羊毛で作ったマーガレットです。

依頼品なので、現在手元にありませんが、冬になると肩掛けとして重宝していると喜んで下さってます。

図はろくろ機のタイアップです。

踏み木1、2で表布、

踏み木3,4で裏布を織ります。

筒状にしたいときは、両端のよこ糸を交差します。

表裏同色のよこ糸を使う時は、交差する必要はなくそのまま筒状になります。

同色よこ糸で、片開きにしたいときは、

踏み木を1,3,4,2の順で踏むと片端が開きます。

いろいろ、試してみて下さい。

多綜絖を使うと、さらに面白い二重織りができます。

参考資料:ホームスパンテクニック