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織の記録

縮みのリネンストール

2024-04-05 11:02:04 | ストール、マフラー、ひざ掛け

機織りをはじめた一時期 アブリルの糸に魅せられたころがありました。

問屋では手に入らない、凝った糸

それに伴うテキストは織り手の心をくすぐる物ばかりでした。

写真は13年ほど前に織ったリネン水撚りでシボを浮かせたストールです。

アヴリルの水撚り糸は、水の中に通した後に撚りをかけてつくられています。

織り上がってから洗いをかけ、揉んでやると揉めば揉むほど「しぼ」が立ってきます。

「”暮らすように織りを楽しむ” 著者 福井雅己」 から

 

織布は着尺、着物という先入観を持っていた私にとって、アヴリルの糸での体験は画期的でした。

しばらくはアヴリルの糸での作品続きました。

ただ、最近はすっかり足が遠のいていたのですが、「廃業」を知ったときは残念でした。

 

水撚りの糸を自分で作ることは難しいですが、

強撚糸は紡ぎ車や卓上管巻き(ボビンワインダー)を使って作ることができます。

夏のストール 参照

 

 

 

 

 

 

 


春のストール

2024-04-03 13:56:45 | ストール、マフラー、ひざ掛け

春?

いったいどこに?

いきなり初夏のような暑さが続いたかと思いきや 

今日は雨 

それでもこの時期に使えるストールを紹介します。

巻くというより

Tシャツやブラウスの襟もとにアクセサリー感覚で使えます。

 

素材はシルク紬とリネンの組み合わせなので、真夏には暑苦しいです。

両端に2本込差しを4回繰り返し、

筬羽3開けて4本込差し、筬羽3空け、4本込差し、

上図のようにリネンとシルクを交互に込差しして

その間に空羽を入れてレースのような風合いに織ります。

織りは平織ですから、綜絖通しは順通しです。

たて糸:シルク紬糸1g/8.5m

    シルクリネン1g/13m

よこ糸:シルクリネン1g/13m

筬:4/㎝

仕上げ後:巾30㎝ 長さ180㎝

 

空羽や込差しの本数を工夫することで、織模様を楽しめます。

 

 

 

 


目的が途中で変更

2024-03-09 15:51:06 | ストール、マフラー、ひざ掛け

透け感のあるストールをご紹介したいと思っていたのですが、いつまでたっても冬のまま

寒かったり暖かかったりと

いったい何を着ていいのかもわからなくなる昨日今日

写真は市販の手紡ぎ綿を使ったストールです。

4/㎝の筬を使って、二重織りです。

はじめは 薄いマーガレットを織るはずだったのですが、色目も強いし 思った以上に重くて

ストールとして使うことにしました。

二重織りの一箇所を片開きにして、通すと、

肩に巻いた時ズレません

ストール留めなどを使うと良いのでしょうが、いつも肩から外れて困っていたのですが

この片開でこれまでのストレスが解消されました。

思わぬ収穫です 

これは二重織りでなくてもできますよ。

よこ糸を渡す時穴をあけたいところで引き返して織るとできます。

まだ試していませんが、いつかやってみようと思っています。

 

 

 

 


春色のストール

2024-02-18 17:02:21 | ストール、マフラー、ひざ掛け

8枚綜絖のジャッキ機をもって間もないころ

春のストールを織って欲しいと

友人がアヴリル社の紬糸を持って来ました

実はアヴリル社の紬糸

(絹100% 1g/8.5m)を

手にしたのはこの時が初めてで

綿糸ばかり扱っていた私にとって、

ハードルが高くて

ちょっと困ってしまいました

その上、彼女が持参した糸は

サーモンピンクとブルー

彼女曰く

「買い足す必要があったらお任せするから」

って、どうなの?????

結局、あと二色を加えて

若草の中の花をイメージして織ったものが

どうなんだろう????

花というより 星…かな?

冬から春に移る季節になると、

織り上がったストールを巻いて私に微笑んだ彼女を思い出します。

筬:7/㎝(引き込み1本)

綜絖:8枚

踏み木:8本

仕上げ後:巾 40㎝ 長さ170㎝

ちなみに彼女も織り人でした


朱子織のマフラー

2023-12-09 15:46:01 | ストール、マフラー、ひざ掛け

以前、川島テキスタイルスクールで組織織の応用講座を受けました。

天秤機を使って朱子織、ワッフル織、梨地織、昼夜(綾)織の実習がありました。

朱子織はたて糸とよこ糸の接点(組織点)が少ないため、糸の浮きが多くてやわらかく光沢のある織り地になりますが、摩擦に弱いことが欠点です。

「ホームスパンテクニック(森由美子著)において、トルコ朱子のマフラーが紹介されていますが、イメージがわかなくてそのままになっていました。

写真は川島から帰宅後織ったマフラーです。

たて糸:メリノ1/24

よこ糸:メリノ1/24(2本引き揃え)

筬:8/㎝(引き込み2)

綜絖:8枚

踏み木:8本

仕上げ後:巾33㎝ 長さ145㎝ 重さ50g

下は、実習で織った朱小織りの

表地と裏地です。

たて糸にラミーシルク24/2 よこ糸はコットン20/4を使用し

筬は7/㎝引き込み2です。

タイアップを換えるだけで5種の朱子織を学びました。

朱子織はその生地の特徴からフォーマルウェアや高級生地の裏地などに使われ、馴染みの薄い織りです。

この朱子織を使って何を織るか… 実用的にはマフラー止まりでしょうか。

などと、考えています。