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織の記録

織り機カバー

2024-01-12 15:13:44 | のれん、タペストリーなど

自分の高機をはじめて持った時(最大織り巾60㎝、8枚綜絖、10本踏み木)

いのいちばんに織りたかったものの中に「織り機カバー」がありました。

織りの本には、初心者でも織ることができる織り機カバーの他に、

大判のひざ掛け、ソファー掛け、タペストリーも紹介されていて、

こちらの織り心をくすぐります。

たて糸:紡績綿 1g/8.5m

よこ糸:紡績綿 1g/2.8m

筬:6/㎝(引き込み2本)

綜絖:8枚

踏み木:8本

参考資料:8-SHAFT PATTERNS

仕上げ後:巾56㎝ 長さ170㎝

ずいぶん前に織ったカバーです。

この時の機は知人に譲り、今は90㎝幅のジャッキ機を使っています。

カバーは引き続いて使っていますが、

織り上がった時よりも色目が落ち着いてきています。

 

「どうしても織りたかった、」

今思い返しても、

なぜあんなにこだわったのでしょう。

 

あの頃のような、強い思いが今の自分にはあるだろうかと

ふと、思うこのごろです。

 

 

 

 


網代織りと崩し縞

2024-01-07 17:14:07 | さまざまな織と技法

網代(あじろ)織りです。

網代とは竹や草で編んだカゴの編み模様のことを指します。

たしかにカゴの網目に似ています。

平織だけで織るこの織物は見る者を不思議と魅了します。

殆どの織り本に紹介されている組織図です。

順通しで平織、色の配色だけでできる模様ですが、

素材を変えることで敷物から服地まで幅広く使われています。

左貫 伊(さぬきたすく)氏の「続木綿伝承」には

古い縞本帳とともに、いくつかその技法を紹介しています。

縞と聞くと縦縞を思い浮かべますが、

ここでは崩し縞と呼ばれる特異な縞柄も紹介されていてます。

その中から一例を織ってみました。

たて糸、よこ糸:紡績綿19/4

筬:6/㎝(引き込み2本)

ろくろ機使用

実際にはもっと細い糸で織られていたと思うのですが、

縞帳には今に利用されているパターンも多くあります。

先人の探求心には敬意を感じます。

この布、夫の水筒袋になりました。