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小さき花-第3章~2

2021-09-06 09:32:38 | 小さき花
 毎週木曜日は学校の休日でした。しかし、この休暇は、ポリナと一緒に物見台で過ごしたような休みとは、だいぶ違っていました。私は他の生徒の様な遊び方をあまり知りませんから、彼女たちが気に入らないだろうと思って、出来るだけ彼女たちに習うように努めましたが、全くのダメでした。それで、私はいつも離れないセリナと、もう一人いつも私の好きな遊びをしてくれる従姉のマリアを探して、共々に遊んでいました。彼女たちと私とは意志も希望もよく一致して、ちょうどこの後、天主様が「カルメル会修道院」の中で、同じ生活をさせるという事を、前もって知らせてくださったかのようでした。
 (訳者:この従姉のマリア童貞は1895年8月15日「カルメル会」に入りました。そして「聖体のマリア童貞」と命名されて誓願を立てて、殊に貧窮と堪忍の徳が現れていました。最後の病気のときに『私は快く苦しみに耐えたかどうか知りませんが、とにかくテレジアが天主様に寄りすがったと同様の感想が致しました。ああ、私はテレジアが天主様にに願いなさったところの「自分の身を犠牲に供する大勢の者」の一人であるから当然です。 私は臨終の苦しみのあまり、もし愛徳誦を唱えることができなかったなら、どうか私にこの望みを思い出させてください。私は是非聖主に向かって「主を愛する」といいつつ目を瞑りたいから……』と申しておられましたが、その望みを仕遂げられた、その修道院長がこの童貞の最後の模様を認めた中に、
 『その部屋に入ると別世界の空気を吸うように感じました。彼女は死が迫るにしたがって、ますます天主さまに対しての熱愛が深くなり、彼女の顔にまでも現れるようになりました。そして「私は死ぬのを恐れません、ああ、如何にも平和です……、苦痛を恐れてはなりません……天主様に対する熱愛の激しさで、死ぬことが出来れば、大変に喜びます。それは出来ない事ではありません。なぜならいつも力を添えてくださる……ああ、熱愛の激しさで死にたい……おお、天主様に対しての熱愛!……イエズス!主を愛し奉る……』と絶え絶えに愛の言葉を言いながら、儚き肉身を離れた時は、1958年4月14日で満30歳とあります)

読んでくださってありがとうございます。yui


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