ここにおいて何が役に立たないかは明らかである。
金で釣ることである。
アメリカではこの10年20年というもの、多くの企業が知識労働者を惹きつけ留めておくために、ボーナスとストックオプションを使ってきた。
そして、失敗してきた。
業績が悪化すればボーナスは減り、株価が下がればストップオプションに意味がなくなる。
そのとき、本人もその配偶者も裏切られたことを知る。
知識労働者にとっても報酬は大事である。
報酬の不満は意欲をそぐ。
しかし、意欲の源泉は別のところにある。
知識労働者はいつでも辞められることを知っている。
働く場を変わる能力をもち、自信をもつ。
したがって、ボランティアのように扱い、マネジメントしなければならない。
知識労働者にとって重要なことは、第一に、組織が何をしようとしており、どこへ行こうとしているかである。
第二に、責任を与えられ、かつ自己実現することである。
そのためには適した仕事に配置されることである。
第三に、継続学習と継続訓練の機会をもつことである。
第四に、敬意を払われることである。
とくに、自らの専門分野が敬意を払われることである。
第五に、その専門分野では自らが決定を行うことである。
:「ネクスト・ソサエティ」より
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