囲碁アートマニアの関です!!
先日20日、NHKのEテレ「沼にハマってきいてみた」という番組に生出演させていただきました。
(見逃し配信もありますので、日曜までならご覧になれます!)
囲碁の特集・・・ではなく、「ドット絵」の特集です。
トップランナーといえる方から、トリッキーな作風の方まで。
ドット絵文化を広く取り入れた特集をされていました。
その中の一つとして、うれしいことに、私の作品も扱っていただけることに。
お話をいただいた瞬間は(え、私なんかが・・・)という感じでした。今もちょっと思っています笑
囲碁アートをドット絵として見てもらうのが初めてだったのです。
せっかくなので、
囲碁アートはドット絵なのだろうか?
という、この一か月の私の中の迷いを書きたいと思います。
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まず、ドット絵の定義を探してみたのですが・・・
「明確な定義はない」
「あなたがドット絵だと思うものがドット絵」
おおむね、このような感じのようです。
(同じく出演されていたAPO+さんにも、そのように言っていただけました。報われた気持ち)
あ、じゃあ囲碁アートもドット絵でええやん
ということになりますが、せっかくなのでもうちょっと掘ってみて
一般的に「ドット絵」と思われるものと囲碁アートを、いくつかの点で比較してみます。
・そもそもの形態
ドット絵は、最小のマス目(ドット)の集合体で作られる絵のこと。
それ以上小さくしたり、分割したりできない。それでいて目に見えるもので作られています。
ここは囲碁アートも全く同じと言えそうです。
囲碁の最小単位は黒白の碁石。そして何もない場所である、線と線が交わった碁盤の一点。
・制約のある中で作られた歴史
ドット絵と聞いてすぐに思い浮かべるのは、ファミコンやゲームボーイなどのグラフィックです。
限りある容量の中で、大きさ・色数の制約の中で、いかに豊かに表現するか・・・
というのがドット絵のルーツとなっているようです。
その点、私の囲碁アートにも思うところがあります。
ええ、制約だらけです笑
広さの面では、最近のはけっこうデカいですが・・・
初期のころは
(ソフトクリーム 13×13 コミ6目「半」なので引き分けにはならない)
9路、13路、19路など、実際に使われている(市販されている)
人間が遊べるくらいのサイズで作っていました。
もともとは、囲碁教室で遊んだりすることを想定していたのも理由です。
特に19路は、普通に囲碁すると「広い」と感じられるのですが
絵を描くとなると、ものすごく狭いんですよね。
どのように収めるか、毎回苦心していました。
色数。黒白と碁盤の三要素しかありません。
その上、引き分けにする・・・
しかし、そういったところが作品の見どころにもなっているので
喜んで制約を受けているわけです。
・ならではのデザイン、というもの
ドット絵であることとは。
ドットを使って描いていれば全部それでいい、ともいえないはずです。
最近のゲームの美麗でなめらかなグラフィックが、相当細かく見ればドットで出来ていたとしても
写真の画像データを荒くして拡大すれば、ドットになるとしても
それを「ドット絵」と呼べるかどうか。
このあたりは線引きが難しいところに見えます。
ドットであることで良さが引き立つような表現
を追究されているところに、ピクセルアーティストの皆さんのすごさを感じます。
この点、囲碁アートは今のところ
ほぼこだわっていません。
(「東中野風景」 229×300)
離れてみると、写真みたいで碁石かどうかわからない。
もしかしたら、碁石じゃなくてもこのデザインは成り立つかもしれない。
それでもいいと思って作ったものです。
むしろ拡大したときに「碁石だ!!」ってなることを目指しています。笑
周囲の風景は、モデルの写真の線にかなり素直に追従しています。
そうかと思えば、猫のところだけは絵的なデフォルメをしました。
色々な作り方を試す段階だと思っていることと
「囲碁で互角」という最大のアイデンティティが既にあるので
形や描き方のこだわりがあまりないのだと思います。
なので、「ドット絵」と囲碁アートが一番違うところは
見た目
かもしれません。笑
まだ「碁石が最も引き立つデザイン」というのを確立できていない気がします。
過去作では、これが最も満足に近い。
適度に小さい(それでも31×31は普通は広いですが)ことで、碁石がどんどん主張していますし
囲碁としても、無限に動いて時計になっています。
ドット絵と囲碁がよく合わさっているかも。
今回いただいた「ドット絵」という視点。
新しい表現を見つけていきたいと思います!
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