ぜえぜえ
写真を囲碁に改造しました!
— 関翔一@囲碁アート 引き分けになります (@chitokunn) January 7, 2021
600×800路
ここから囲碁を打つと、最後に引き分けになります。
地元の山です。地面の黒石の大部分を死(取られている状態)にするのが大変でした。。
ぜひ碁盤に並べて遊んでみてください!!#囲碁アート pic.twitter.com/C9paGfPFVQ
長い戦いだった・・・
ヨコ600路、タテ800路の作品が先日完成しました。
いつも通り囲碁で引き分けになるようにしています。
(囲碁です)
写真をドット化して、それを囲碁に変換していくという作り方をしました。
それゆえ、いわゆる「絵」とはいいにくい。
黒・白の配置を自分で決めた部分も多いですが(とくに地面は囲碁の勝負に大きく関わる)
ものの形や輪郭は写真のとおりです。
いろいろ気づいたことや考えたことがあったので、まとめてみようと思います。
・なんの写真?
私の地元、埼玉県飯能市の山中です。天覧山から多峯主山に行く途中です。
ガチ登山ではなく、ちょっと頑張ったお散歩、みたいなノリで行けるところです。
何年か前、あまりにもいい感じだったので、スマホでおさめた画でした。
・なぜこの写真を?
地元愛。
だけでなく
引き分けにするという大変な工程に挑むわけなので、写真の段階である程度の形勢判断(どっちが勝ってるのか判断すること)ができていないと、とても踏み出せないのですが・・・
この写真は「引き分けにできるっぽい」と思わせるものがありました。
陣地が同じになることが囲碁の「引き分け」。
黒の陣地っぽいところは、色が濃い写真なので、どこにでも用意できそう。
葉っぱの形や木と木の間など、細かく全体に散らばっているイメージです。
(石があるところではなく、空いているスペースを囲ったものが陣地です。
黒の陣地のなかに白石がありますが、大体は助からないもの(取られた扱い)になっている)
対する白のほうは、地面と空をすべて陣地にすれば、けっこうな広さを用意できそうです。
でも、黒石もたくさんあるじゃん、となりそうですが・・・
地面にある黒石はほとんどが取られている「死に石」となっています。
この黒石はぜんぶ、終わった後に取り外されて黒の陣地の中に行き、このへんは白の陣地になります。
地面の黒っぽさを出しつつ、それでいて白の陣地にもできました。
・なんで引き分けが分かるの?
囲碁をご存じの方ほど、「引き分けにする」って大変だと思うでしょう。
しかし、実は最近はもう碁盤見てません。
意外と方法はあるもので・・・
ドット絵のソフトで、色塗りをしています。
大きな碁盤の陣地を数えるソフトはないけれど、ドットの数を数えるソフトはあります(gimpとか)
黒の陣地が緑、白の陣地がピンク。取れている黒石が青、白石が赤。
という色塗りをしていけば、ちゃんと陣地の数がわかるのです・・・!
今回ですと、お互いに25787ドットの陣地を得ており、引き分けになりました。
・作っていて印象に残ったところは?
ええ、一生忘れないでしょう。
地面と、反則回避です。
地面の黒石を、間違いなく全部殺すという作業が約2週間続きました。
いくら石とはいえ、殺生だけを続けていると変な気持ちになってきますよね。
脳があやしいダンスパーティーをしていましたが、どうにか現世に戻ってこれています。よかった石で。
こういう白石は最初から囲まれちゃってて、ルール違反なので一発アウト。謝罪となります・・・!
目視での確認です。
48万粒のお米が目の前にあって、割れちゃっているやつを一つ一つ取り除いていく感じです。夢に出ます。
・この作品の意義は?
一つはやはり、今のところ一番でかい作品であることです。
そして、SNSで発表していくには、これ以上はきついかな・・・と思われるサイズなので、
ある意味「来るところまで来た」といえます。
ツイッターで細かいところまで見れないですし、インスタでもこれ以上は細かすぎます。それがわかった意味は大きいです。
二つ目には、囲碁と現実とがまた一歩近づいたと思います。
すべてフリーハンドの絵ではなく写真を使うということで、現実の物体の線や輪郭、形状が囲碁の中に入ってきた。
目の前のものを囲碁に写すことができる、というのは新たな可能性として考えていきたいです。
最後には、すごい囲碁をさせてもらったな、という充実感です。
絵じゃなくなったことで、私の立場というのが、単に、というかより純粋に「囲碁」なんですよね。
画像の形式をjpgから囲碁に変換する人、みたいなイメージです。
特に地面は、全体に合わせつつ囲碁のヨミに集中するという、まさしくこれ囲碁じゃん!!という気持ちでした。
作業が途方もない作品、最近は「ずっと遊べるな」と感じながらやってる。 https://t.co/UAtj0YUUOy
— 関翔一@囲碁アート 引き分けになります (@chitokunn) December 11, 2020
ここ二週間ずっと、大量の黒石を取れるようにする(殺す)工程です。すべては陣地をいい勝負にするため...
— 関翔一@囲碁アート 引き分けになります (@chitokunn) December 22, 2020
囲碁アートにおいては、これをバイオレンス調整と呼びます。 pic.twitter.com/TFQydt84FA
そろそろ囲碁アートを始めて5年になります。
色々なものを囲碁にできるようになったので、より多彩に作っていけたらなあと思ってます。
今年もよろしくお願いします!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます