Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ 嘆きのインディアン / マーク・リンゼイとレイダース:1971年作

2023年07月23日 08時00分00秒 | 1970年代の洋楽
人類の歴史は、戦争の歴史とも云える!
どんな綺麗ごとを並べても人類の歴史は、強い者が弱い者に対し、自分達の都合に併せて、身勝手な無理強いをする、傲岸不遜の積み重ねなのではないのかと思わずにはいられません。

相手の領土に踏み入り、土地を略奪し、多くの先住民を虐殺・・・
このようなことが、当たり前のように繰り返されて来ました!

ジョン・レノン「Imagine」の中で、“国も宗教もないと想像してごらん”と歌ってますが、当時の僕にはピンと来ませんでしたが、今になって、これは永遠の人類に託されたテーマのように思われてなりません。

今日ご紹介する曲は、こんな事をテーマにしている曲です・・・
16世紀のアメリカ新大陸発見から始まった欧州と先住民との戦い、
18世紀に入ると、その戦いの火蓋は閉じることなく続いたそうです。

特に昔の西部劇を見ると、インディアンの恐ろしさ、あるいは野蛮さが強調されていたため、子供心にも『インディアンは怖い!』『悪い奴!』と印象付けられて来ました。
しかし、彼等からしてみれば、侵略者から愛する家族や仲間を守る戦いであって、決して、我欲を満たす侵略の戦いではなかったのです!
本当に怖いのはインディアンではなく、自分達とは肌の色が違い、習慣が違うというだけで、いとも簡単に彼らを虐殺してしまった白人の侵略者たちだったという事ですね。


【 Single Data 】
リリース:1971年2月
チャート:Billboard 1位

インディアン居留地 "Indian Reservation"
戦いは繰り返されたものの、圧倒的な兵力の差で、先住民達は、理不尽にも、片隅に追いやられることになります。
インディアン居留地の存在・・・各地に多く点在する!
しゃあしゃあと「インディアンの故国として白人が保障してとっておいた土地」と言ってしまえる侵略者の図々しさ!

そんな先住民の悲劇を歌った曲がマーク・リンゼイとレイダース「嘆きのインディアン~チェロキー・インディアンの悲劇  Indian Reservation」でした。
このグループ、60年代にポール・リビア(Key)やマーク・リンゼイ(vo)が中心となりオレゴン州で結成され、ポール・リビア&ザ・レイダースのグループ名でスマッシュ・ヒットを何曲か飛ばします。
その後、1969年にマーク・リンゼイがソロとして独立、1970年にグループ名をザ・レイダースに変更します。
この曲は1971年にリリースされましたが、その時、既にマーク・リンゼイは脱退していたことから、アーティスト名も"The Raiders Featuring Mark Lindsay"名義に・・・

移民の国アメリカならではの負の遺産を歌ったこの曲は、1971年7月にビルボードでNo.1を獲得します。


嘆きのインディアン
~チェロキー・インディアンの悲劇~
/ マーク・リンゼイとレイダース

奴等はチェロキーの世界を丸ごと取り上げて
俺たちを居留地に放り込んだ
生き方を取り上げ
トマホークや弓やナイフを
生まれた時からの言葉を
子供には奴等の言葉を教えた
手作りだったビーズも
今じゃメイド・イン・ジャパンだ

チェロキーの俺たち、チェロキーの仲間
誇り高く生き、そして誇り高く死ぬ

奴等は俺たちの世界を取り上げ
この居留地に閉じ込めた
シャツとネクタイを着けてても
一皮むけば本物のインディアンさ

チェロキーの俺たち、チェロキーの仲間
誇り高く生き、そして誇り高く死ぬ

いつか奴等も思い知るだろう
チェロキーの世界が再び甦る事を、再び甦る事を…




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