Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ ゼアズ・ア・プレイス / ザ・ビートルズ:1963年作

2023年04月13日 07時10分48秒 | 『Please Please Me』
【 Single Data 】
リリース:1964年3月2日
チャート:Billboard (A面:2位、B面:74位)
*米国ではトリー・レコードより、「Twist & Shout」のB面曲としてシングル・リリースされた。

リバプールでの驚くべき光景
プロデューサーのジョージ・マーティンが、初めて、ビートルズのホームグラウンド、リバプールのキャバーン・クラブを訪問したのは、1962年12月9日のこと・・・

ライヴ会場の異様な熱気とビートルズのパワフルなステージに圧倒され、
「彼らの魅力はライヴでこそ充分発揮される!」
「デビュー・アルバムをライヴ盤で!」
ジョージ・マーティンがこのような考えに至ったのはごく自然なこと・・・
しかし、音響等、問題点が解消できる目安が立たず断念しなければなりませんでした。

「ならばスタジオで、ライヴの熱気を再現しよう!」

デビュー・アルバムを紹介する際、必ず言われる「10時間で一気に作られた」という1962年2月11日の伝説のセッションは、こういった経緯で生まれたものと思われます。


 
【 Album Data 】
リリース:1963年3月22日(Mono盤)、4月26日(Stereo盤)
チャート:英国1位(30週連続)

伝説のセッションはこの曲から始まった!
今日ご紹介する曲は、この伝説のセッションでいの一番に手がけられた曲「There's A Place」です。

ジョンとポールのツイン・ヴォーカルで始まるこの曲、ジョンの抑揚の効いた下のハモが、ポールの真っ直ぐで伸びやかな高音を引き立たせています。
サビの部分でジョンのソロ・パートの後の"Don't you know that it's so"の部分を普通のユニゾンでなく、1オクターブ違う“オクターブ・ユニゾン”を採るなど、“ハモ➡︎ソロ・パート➡︎ユニゾン”と見事なコンビネーションで聴かせてくれるこの「There's A Place」、ともすれば忘られがちになるような立ち位置にある曲でありながら、デビュー盤にして、「かなりのコーラス・センスがあるバンド」と云う印象付けに大きく貢献したのでは・・・

僕自身も初めてこれを聴いた時、「アコーラス・ワークが絶妙な曲」という印象を持った事を今でも記憶しております。

また、詞の内容も、“彼女に惚れただの夢中だの”といった恋愛ソングとは一線を画した、後の「ひとりぼっちのあいつ Nowhere Man」にも通じる、至って内省的な曲であるというもの付け加えておきたいですね。

ゼアズ・ア・プレイス / ザ・ビートルズ
落ち込んだとき 憂鬱なとき
僕には行くところがあるんだ
そこは僕の心の中
ひとりでいると
時間がたつのも忘れる

君のことをいろいろ考えてみる
君が言ったいろんなことが僕の頭の中を駆け巡る
”あなただけを愛してる”とかさ

僕の心の中に悲しみはない
君はそうだと知らないけれど
そこに悲しい明日はない
君はそうだと知らないけれど

落ち込んだとき 憂鬱なとき
僕には行くところがあるんだ
そこは僕の心の中
ひとりでいると
時間がたつのも忘れる

そこは僕だけの場所






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