Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ 太陽は燃えている / エンゲルベルト・フンパーディンク:1970年作

2023年06月16日 15時15分32秒 | 1970年代の洋楽
原題と邦題
このブログでは、度々、邦題の事を話題にしております!
僕自身、洋楽を本格的に聴き始めたのが70年前後で、当時は「洋楽ポップスのタイトルには邦題が当たり前」という時代でしたから、今でも邦題には格別の愛着があるように思います。

最近の洋楽は、昔に比べると、英語のタイトルをそのままカタカナで表記するパターンが多いような気がします。
それはそれで、正確なタイトルが分っていいんですが、今一つ情緒がないような・・・(*^^*)

シャンソンの代表的な曲のひとつオー・シャンゼリゼをご紹介した際、『実はフランスの曲ではなく、英語圏の曲("Waterloo Road")だった』という内容の話をしました。

今日は、それとは真逆で、英語圏以外の曲に英語詞を付けた曲の紹介です。


【 Single Data 】
リリース:
1970年(日本)

今日登場するアーティストは、ジリオラ・チンクェッティと共に、難しい名前だけど、一度覚えたら忘れられないエンゲルベルト・フンパーディンクです。 そしてご紹介する曲は、この日本でも、1971年の初頭に大ヒットした「太陽は燃えている Love Me With All Of Your Heart」です。

長~い名前は
それにしても、このエンゲルベルト・フンパーディンクという名前、何とかならなかったのだろうか? 長すぎるのだ!
ファーストネームだけで、“ベルト家のエンゲル君=エンゲル・ベルト”として成立してしまうから恐ろしい!\( ˆoˆ )/

初めてこの名前を目にした時、「ドイツ系のアーティストに違いない!」と思いました。
しばらくして、ドイツの作曲家の名前をそのまんま芸名にしたインド生まれの英国人であることが判明・・・
何れにしても、これじゃあドイツ系の人と間違えるのは致し方ないですよね!

スペイン語 ➡︎ 英語
さて、今日ご紹介する曲「Love Me With All Of Your Heart」は、元々はスペイン語の曲で、そのタイトルを「Cuando calienta el sol」というそうです。




ニカラグア人の作曲家が祖国の太陽が照りつけるマサチャパ海岸を題材に作った曲と云うのが「Cuando calienta el sol」で、1960年代の初め頃、メキシコを拠点に活躍していたキューバのリグアル・ブラザース (Los hermanos Rigual)がヒットさせたことが世に知られる切っ掛けになりました。

ラテン系の超人気スタンダードとなったこの曲、タイトルの"Cuando calienta el sol"“太陽が照りつける時”という意味の様で、その時に付けられた邦題は「太陽は燃えている」
この邦題、タイトルの意味からして妥当ですよね!



【 Single Data 】
リリース:1964年
チャート:米国3位


1964年、このラテン系の名曲に英語の歌詞を付けてヒットさせたのが“レイ・チャールズ・シンガーズ”でした。

勘違いし易いのですが、このレイ・チャールズさんは・・・


ダミ声のこの人ではなく
 

全く同姓同名のこの人でした

知らなかった私は、美しいハーモニーにいつあのだみ声が入るかと固唾をのんで待ち構えておりました(*^^*)




“太陽が沈んでる”???
英語歌詞の「Love Me With All Of Your Heart」ですが、和訳を見て貰えばお分かり頂けますが、どこにも太陽なんて出て来ません!
全く原曲を無視して、英語の歌詞を付けたようですね。
それに対し、この日本では、そんなことはお構いなしに、邦題をそのまま据え置いたようです!
「まあ、どうせ英語なんて分らないだろうから」というレコード会社の思惑がはっきり感じ取れます💢
これじゃあ、「オー・シャンゼリゼ」を原題の「ウォータールー・ロード」でリリースするようなもの、暴挙ですな!(笑)

日本だけのヒット
エンゲルベルト・フンパーディンクのヴァージョンですが、調べて見ても米国や英国でヒットはおろかシングル発売されたという記録が見当たらないんですよね。
もしかしたら、日本だけの極地的なヒットだったのかも・・・?
それを裏付けるものとして、CDの輸入ベスト盤にこの曲が入ってないんです。

因みに僕はこのシングルを買いました。
黄色をバックに赤いシャツ・・・
どう見ても「太陽は燃えている」のイメージのジャケット・・・
邦題がデタラメだなんて思いもしませんでした!(笑)


太陽は燃えている / エンゲルベルト・フンパーディンク
その心の全てで 僕を愛して
それが僕の望み          
その心の全てで愛するか   
見捨てるかどちらかにして

これだけは約束して  
君のキス全部を僕に与えてくれると
冬の日も 夏の日も 秋の日も

二人が遠く離れていても 
傍らにいても
その心の全てで 僕を愛して  
僕が君を愛するように

ほんの一瞬かわずかの時間で
終わる愛なんて欲しくはない
ずっと愛し続けて欲しいんだ
はじめて巡り合えた時から
君の胸の鼓動がときめくたびに
愛してくれたように

♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬

【All Japan Pop 20】1971年2月8日付
01.マイ・スウィート・ロード / ジョージ・ハリスン
02.シーズン / アース・アンド・ファイアー
03.あなたのとりこ / シルヴィ・バルタン
04.太陽は燃えている / エンゲルベルト・フンパーディンク
05.魔法 / ルー・クリスティ
06.移民の歌 / レッド・ツェッペリン
07.悲しき初恋 / パートリッジ・ファミリー
08.この胸のときめきを / エルヴィス・プレスリー
09.バイ・バイ・ラブ / サイモンとガーファンクル
10.霧の中の二人 / マッシュマッカーン
11.カモン・エヴリバディー / U.F.O.
12.ミスター・ロンリー / レターメン
12.ピノキオ / ダニエル・ビダル
14.ブラック・マジック・ウーマン / サンタナ
15.傷ついた小鳥 / メラニー / ザ・ニュー・シーカーズ
16.想い出のサンバーナディーノ / クリスティ
17.虹を架けよう / オリジナル・キャスト
18.涙のクラウン / スモーキー・ロビンソンとザ・ミラクルズ
19.カム・トゥギャザー / オリジナル・キャスト
20.ゲッティング・ストレート / P.K.リミテッド







2 コメント

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Unknown (naotomo3451)
2023-06-19 09:49:35
おはようございます!
私、エンゲルベルト・フンパーディンクのこの曲のレコード持っていました。高らかに歌いあげるのが大好きでした。何て長い名前だと思いながら聞いていました。トム・ジョーンズだとか、単発で好きになった歌手の一人です。でも、このブログ読まなければ思い出さなかったかもしれません。有り難うございました。なおとも
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Unknown (ikenaijoni)
2023-06-19 13:15:30
@naotomo3451 さんへ
こんにちは😃
当時はこの人やトム・ジョーンズなど、タキシードで登場する様なポピュラー音楽系の正統派シンガーの曲もヒットしましたね。
トム・ジョーンズは「シーズ・ア・レディ」は持ってますよ。
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