Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ ロケストラのテーマ / ポール・マッカートニー&ウイングス ...&フレンズ

2022年12月01日 19時00分00秒 | Paul McCartney



造語
既存の語を組み合わせて新たな意味の語を造ること。


造語には、その名称を見ただけでどんな意味を持っているのか判るものもあれば、いちいち説明を受けない(それでも判らないものもある・笑)と意味不明なものがあります。

ポール・マッカートニーも、1979年に造語を披露しましたが、それは一目見るなり、何を意味するか判るものでした。
Rockestra
Rock + Orchestra

その名称を見ただけで、大人数のロックミュージシャンが、オーケストラの如く、一斉に大迫力演奏する事が想像できました。

国連の要請で・・・
事の発端は、当時の国連ワルトハイム事務総長から、“カンボジア難民救済コンサート”の出演依頼を受けてのもので、1978年12月、"The Concerts for the People of Kampuchea"と銘打たれたコンサートで披露されました。

それに先立ちポールは、ミュージシャン仲間に呼びかけ、この曲のレコーディングを試みます。
そして、1978年10月3日、ポールの呼びかけに集まったメンバーが、ブリティッシュ・ロックの歴史を彩る豪華な面々・・・

驚きの豪華メンバー
Guitars:
デニー・レイン(ウイングス)、ローレンス・ジューバー(ウイングス)、デヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド)、ピート・タウンゼント(ザ・フー)、ハンク・マーヴィン(シャドウズ)
Basses:
ジョン・ポール・ジョーンズ(レッド・ツェッペリン)、ロニー・レーン(元スモール・フェイセス)、ブルース・トーマス(アトラクションズ)
Drums:
スティーヴ・ホリー(ウイングス)、ジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリン)、ケニー・ジョーンズ(元スモール・フェイセス)
Pianos:
ポール・マッカートニー(ウイングス)
Keyboards:
リンダ・マッカートニー(ウイングス)、ゲイリー・ブルッカー(プロコル・ハルム)、トニー・アストン
Percussion:
レイ・クーパー、 トニー・カー、モーリス・パート、スピーディ・アクワイ
Horns:
ハウィー・ケイシー、トニー・ドーシー、スティーヴ・ハワード、タデアス・リチャード


昔からの伝手で・・・
4名のホーン隊は、3枚組の大作ライヴ『Wings Over America』の時のツアー仲間、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアは、デビューアルバムを制作中、”絶賛”という最高のアシスト発言を貰っているから、ポールの招集には"No!"となんて口が裂けても言えないでしょう(笑)
シャドウズと云えばビートルズが駆け出しの頃、既にスターだった先輩バンド、その頃の共演が縁でハンク・マーヴィンとも面識がありました。 当時の共演という点で見れば、プロコル・ハルムゲイリー・ブルッカーも同じで、ハルムの前身バンドのパラマウンツ時代にビートルズと接点があったものと思われます。

大物バンドのメンバーも
ザ・フースモール・フェイセスといった大物バンドは、当然、ビートルズあるいはポールとの接点もあったことは間違いなく、特にザ・フーのドラマーのキース・ムーンリンゴ・スターとの関係が深く、リンゴを兄のように慕った弟分的存在、ジョン・レノン“呑み友”でもありました!(笑)
当然、ポールの招集には"OK"と二つ返事でしょうね。

しかし・・・

キース・ムーンは、致死量を越すアルコール依存症治療薬を睡眠薬代わりに摂取したことにより、この召集日の1ヶ月前の9月7日にベッドの中で亡くなっているのを発見されました。享年32歳。
因みに亡くなる前夜は、ポール・マッカートニー主催の“バディ・ホリーの生誕記念日パーティー”に出席しています。

ムーンと同じザ・フーのメンバーのピート・タウンゼントとポールがどの程度、友好関係があったか知るところではありません。
当時のピートは「ビートルズ、何するものぞ!」(だからといって否定しているわけじゃない)といった感じの言葉も吐いてますが、ポールに対しては決して悪印象は持っていない筈!

というのも・・・

映画『Let It Be』の中で
映画『Let It Be』の中でポール・マッカートニーが、ジョージ・ハリスンに対し、ルックスを含めたキャラの違いが対極であるにも係わらず、「ピート・タウンゼントのように演ってくれ!」と無理な要求を突き付けました。
ジョージがそれに応えて、手をグルグル回し始めなくてよかったですよね~イメージ・ダウンするところだった!(笑)

冗談はさて置き、思わぬところで自分の名前を出してくれたポールからの招集願いを断るわけはないですよね♪

そして・・・

ツェッペリンの二人も
世間をアッと云わせた参加者は、何と言ってもジョン・ボーナムジョン・ポール・ジョーンズレッド・ツェッペリンの二人でした!
全くの異ジャンルと云っていいポール・マッカートニーレッド・ツェッペリン~不思議に思った方も多いでしょう!
ところがポールがジョン・ボーナムとの驚きの係わりあいを告っております!

ポールは、「ウイングスのコンサートの会場にジョン・ボーナムの姿があった。 しかも、あっちこっちの会場で。」と・・・
追っ掛けをやったくらいだから、ボーナムはポールのファンだったのかな?(笑)
そんなことやら、キース・ムーンと仲の良かったジョン・ボーナムの参加は、個人的には不思議でも何でもなかったという結論に達してます。
寧ろポールにとっては参加要請がし易い間柄で、更にこのセッションにインパクトを与える重要な一人だったなのでは・・・?

もう一人のジョン・ポール・ジョーンズとポールとその時点での親密度については知るところではありませんが、1984年の映画『ヤァ! ブロード・ストリート』の同名サウンドトラックにもゲスト参加しているだけに、もし、このセッションが縁ならば、その意義は大きかったようです。

縁という意味で見れば、当時、エルヴィス・コステロのバックバンドのアトラクションズのメンバーだったブルース・トーマスの参加なんぞ、もしかすると、これが後のコステロとの共演に繋がって行くんじゃないのかと勝手に想像したりしてます。

取り越し苦労だったポールの不安
声は掛けたものの、「果たして成功するんだろうか?それより、誰も来ないんじゃないか?」と不安だったポール、しかし、「毎年、クリスマスにやるべきだ!」といったピート・タウンゼントの最大の褒め言葉にあるように、大成功という結果と共に参加したミュージシャンが充分楽しめたという満足の出来るセッションだたようです。

Rockestra Theme

ロケストラのテーマ / ポール・マッカートニー&ウイングス
ああ そう
僕ら 最高!
そう そうだとも
そう 僕らに
冬の訪れなんてなかったさ

ああ そう
僕ら 最高!
そう そうだとも
そう 僕らに
冬の訪れなんてなかったさ




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