Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ プリーズ・プリーズ・ミー / ザ・ビートルズ:1963年

2023年02月19日 08時10分03秒 | 『Please Please Me』


【 Please Please Me : Data 】

リリース:1963年1月11日(英国)、1964年3月5日(日本)
チャート:英国2位、当時の日本はオリコン存在せず。

ジョンが1分28秒位のところで、「You」という歌詞を「I」と間違えて歌っています。

新人アーティストの意向
ベテラン・プロデューサーにとって、ヒヨッコの新人バンドの意見なんぞ「聞く耳持たず」というのは間々あること。
しかし、デビューしたての海の物とも山の物ともつかないバンドの心意気を最大限に汲み取った名プロデューサーがいました。
その英断が音楽界に措いて、20世紀最大の成功を引き出すことになりました。

元はスローバラード
スローバラードだったものをアップテンポにしたという「Please Please Me」の逸話はあまりに有名、そして、作者のジョン・レノンが参考にしたのが、ロイ・オービソン「Only The Lonely」というヒット曲でした。
といっても、「Please Please Me」「Only The Lonely」のメロディが似ているわけではありません!
憧れたそのヴォーカルの雰囲気と"Only""Lonely"という単語の語呂のいい並びに注目したジョンが、"Please"を二つ重ねにすることで、オービソンのそれに近づけようとしたのが真相のようです。
しかし、残念な事に、「Please Please Me」のスローヴァージョンのレコーディング記録はなし、もしこの“幻のセッションのテープ”が現存し、それが世に出たら、“お宝になる”こと間違いなし!(^O^)

アップテンポにシフトチェンジ
デビュー曲の「Love Me Do」は、お世辞にも大成功したとは言えない状況、プロデューサーのジョージ・マーティンがデビュー曲として用意していて、一旦お蔵入りしていたプロの作曲家の手による「How Do You Do It?」を再度検討します。 あくまでもオリジナル曲に拘ったビートルズでしたが、ジョージ・マーティンの御眼鏡に適う曲が見つからない!

仕方なく「How Do You Do It?」のレコーディングを試みたものの~もうひとつ気乗りがしない!やる気もなし!

それならばと、「Please Please Me」を当初のバラードからアップテンポにシフトチェンジしたものをレコーディングした結果、「よ~し!これだ!」という事になったわけです。
まさに苦肉の策~幸い転じて福となった瞬間です!


Please Please MeUS Date
リリース:1963225(B面:Ask Me Why)
チャート:チャート・インせず

再リリース:196413(B面:From Me To You)
チャート:米国3


ビートルズが英国で人気グループとなって、米国の大手レコード会社キャピトルに売り込むものの、当初は相手にされず、仕方なくR&Bやゴスペルなどを扱うヴィージェイ・レコードからのリリースとなりました。 1963225日にリリースされるもチャート・インせず。 しかし、1963年の暮れ、ビートルズ人気は、ヨーロッパ中で、社会現象とも言える程の爆発を見せており、米国での人気爆発も時間の問題となって来ました。 
ヴィージェイ・レコードは年明けの196413日にB面を「From Me To You」に差し替えて再リリースキャピトルからリリースされた「抱きしめたい」の大ヒットもあり、米国3位を記録しました。


奇跡的な成功への序章

何れにしても、何の実績もない新人バンドが、ベテラン・プロデューサーの示した手っ取り早い成功への道標に背を向け、あくまでも、自分たちのプライドと可能性に掛けた~と単純に云えばこんな図式。

ジョージ・マーティンという人、オーケストラのスコア―を書くことが出来、ポップスからクラシックまでは勿論のこと、更にコメディまでを熟す、正にオールラウンド・プレイヤーを絵に描いたような人物。
その偉大なプロデューサーに"No"の意思表示をした新人バンドのビートルズ・・・
普通、こういった新人バンドは、ここで干されるか、何が何でも力づくで自説を引っ込めさせられるかのどちらか・・・
ところが、ジョージ・マーティンは本人たちの意思表示に「それならば納得出来る曲を持って来い!」と新人にチャンスを与えます。

このように懐の深さを見せた名プロデューサー、そしてそれに見事に応えた新人バンド・・・
これによって生まれた両者の信頼感こそが、奇跡的な成功への序章となったことは否定しようがありません。

Please Please Me - The Beatles

プリーズ・プリーズ・ミー / ザ・ビートルズ
昨夜 あの娘にこう言った・・・・
君は試してみようともしないんだね
頼むよ ねえ お願いだってば
僕を喜ばせておくれ
僕が君を喜ばせてあげるみたいに

いちいち教えなくてもわかるだろう
どうして同じことばかり言わせるの?
頼むよ ねえ お願いだってば
僕を喜ばせておくれ
僕が君をよろこばせてあげるみたいに

愚痴をこぼしたくはないけど
僕の心はいつも雨降り
喜んでくれるならなんだってするよ
でも 君を説得するのは容易なことじゃない
僕をブルーな気分にさせないで

昨夜 あの娘にこう言った・・・・
君は試してみようともしないんだね
頼むよ ねえ お願いだってば
僕を喜ばせておくれ
僕が君を喜ばせてあげるみたいに

僕を喜ばせておくれ
僕が君を喜ばせてあげるみたいに

 

 



2 コメント

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Unknown (naotomo3451)
2023-02-19 21:12:47
懐かしい曲ですね。よく聞きました。
今更ながらビートルズは凄いなと思います。
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Unknown (ikenaijoni)
2023-02-20 06:51:30
@naotomo3451 さんへ
半世紀以上前、この時、夢中に大歓声をあげていた少女達も今では70代の半ばを過ぎ、孫どころか、ひ孫がいてもおかしくない世代。
こう考えると、今だに聴き続けられているなんて凄いことですね♫
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