♪ 無法の世界 / ザ・フー：1971年作

フーズ・ネクスト+7(SHM-CD) ザ・フー Universal Music

 【 Album Data 】
リリース：1971年8月14日(英国)、1971年8月25日(米国)
チャート：英国1位、Billboard 4位

★ピート・タウンゼンドもベストに挙げる、パワフルなサウンドと高い完成度、シンセサイザーを導入した新たな一面。彼らの最高傑作という声多数。

災い転じて福となす
不本意な変化だったが結果としてうまく作用した様子。
同じ意味あいの言葉として「怪我の功名」「結果オーライ」がある。

今日は、レコード会社の意向により、不本意にも中身の変更を余儀なくされた、しかし、それが結果として、名盤として評価を得ることになったアルバムから強烈な1曲を・・・

【 Single Data 】
リリース：1971年6月25日
チャート：英国9位、Billboard 15位

"The Who"との遭遇！
"The Who"の最高傑作と云われる事の多いアルバム『Who's Next』に収録され、僕が「Summertime Blues」と共にリアルタイムで聴き、"The Who"というバンドの存在を初めて認知した曲が、今日ご紹介する「無法の世界 Won't Get Fooled Again」でした。

厳選された残骸？
元々、『Who's Next』は、それぞれ2枚組としてリリースされた『Tommy』と『四重人格 Quadrophenia』の間に入るロック・オペラ3部作の2作目に予定されていた『Lifehouse』という2枚組のアルバムになる筈が、レコード会社の意向で１枚にされてしまったという、いわば残骸、あるいは寄せ集めと言ってもいいようなアルバムでした。
ところが“災い転じて福となす”という言葉があるように、却って、いい曲だけが厳選された為、今ではこの『Who's Next』は、ロックの名盤として多くの人から評価されることになります。　当然、当時はCDなどなくLP盤ですから、ひとつの物語を完結させるには、2枚組にせざる得なかったのは理解出来ます。
なんと言ってもLP１枚の収録時間は40分前後ですから・・・因みに初期のビートルズなんぞ、14曲も入っていて収録時間が30分程度です(^O^)

さて、この「無法の世界」は、最初から最後まで強弱を伴って鳴り止む事のないシンセサイザーの響きをバックに一撃必殺のようなギター、ベース、ドラムの同時爆発、シンセサイザーの新しい使い方の道標になった曲と云えるでしょう。
それにしても・・・
シンプルなのか複雑なのか、よく判らない曲ですね！(^O^)

この曲に小難しい説明など必要ありません！
「The Who のライブで最も鳥肌が立つ曲」というのが一番わかり易い説明だと思います！

Won't Get Fooled Again - The Who

無法の世界 / ザ・フー
子分を引き連れて街で一暴れ
ルールなんてシカトだ
俺たちを追い回すやつらも
ショットガンをぶっぱすなんてやりすぎだ

*新憲法ができたってね
「革命万歳！」って感じかな だけど
俺にはギターがあれば それでいい 嗚々！

もう騙されるもんか！
いやおうなしに、世の中は変わる
そんなことは前から分かってたよ
おかげで暮らし向きが
ちょっとは良くなった
でもそんだけだ世界も歴史も変わりゃしない
こないだの戦争の繰り返しってこった

新憲法ができたってね
「革命万歳！」って感じかな だけど
俺にはギターがあれば それでいい 嗚々！

絶対に！
人生も折り返し地点になったなら
家族と一緒に隠居生活だ
新聞を読み漁って笑い飛ばそう
他の奴等は催眠状態で休むこともできないが
あんたはどうなんや！？
街に変わった様子はないようだが
スローガンは次から次へと変わっていく
左寄りだったものが今度は右寄りに
そんなんだから一晩でヒゲも伸びちゃった

新憲法ができたってね
「革命万歳！」って感じかな だけど
俺にはギターがあれば それでいい 嗚々！

全くありえない!! イェーー!!
いい事教えてやろうか
新しい指導者に会ってみな
前の奴とそっくりだ