2023年1月18日、バーズ、CSN&Yなどでお馴染みのデヴィッド・クロスビーが長い闘病の末、永眠されました。 1941年生まれの81歳でした。
全米各地を放浪
L.Aで名声を得ている映画カメラマンを父に持つデヴィッド・クロスビー、父親の影響から演劇学校に通っていましたが、間もなく退学、フォーク・シンガーとして全米各地を放浪しました。 放浪する中で、その後、バーズのメンバーとなり、素晴らしいハーモニーを聴かせることになるロジャー・マッギンとジーン・クラークに出会います。
「彼の声は、まるでフルートの低音のようだ!」
後に"The Byrds"のマネージャー兼プロデューサーとして関わり合いを持つことになるジム・ディクソンは、当時、彼の家に居候していたデヴィッド・クロスビーの才能をこう表現しました。
その後、クロスビーは“The Byrds”➡︎“CS&N”とハーモニーに長けたバンドを渡り歩くことになるわけですが、特にCS&Nは、彼が美しいハーモニーを支えたと言っても過言でないと思っています。
偶然ですが、CSN&Yの『デジャ・ヴ』から2曲紹介した後、邦楽紹介の日(取り敢えず水曜日と決めてます)を挟んで「Almost Cut My Hair」を紹介するつもりでいました。 どうせなら、この曲を紹介するに相応しい邦楽を前日に持ってこようと思い、18日(水)に「いちご白書をもう一度」を投稿、そのまま素直に19日(木)にデヴィッド・クロスビーがリード・ヴォーカルの「Almost Cut My Hair」にしておけば、デヴィッド・クロスビー追悼の投稿になったのですが、「やはり“いちご白書”に使われた曲が先だろう」と思ったのが運の尽きで、今日まで投稿が延びてしまった次第です。
「もっとロック色を出したい」と理由で、ニール・ヤングをギタリストとして招へいして、バンドもCS&NからCSN&Yとして再出発して制作したアルバム『デジャ・ヴ』で、ヤングのギターが如何なく発揮された曲のひとつが今日ご紹介する「Almost Cut My Hair」でした。 ニール・ヤングという人、ギタリストとしては際立ったテクニックがあるわけではありませんが、味があるんですよ! ギターではないけど、“ユーミンは特別に歌が上手いわけじゃないけど、独特の味わいがあって、半世紀経った今でも、新鮮さが損なわれていない”っていうのと同じ感じなんですよね。
もう少しで髪を切るところだった
「そんなこと言わずに少しは切ったほうがいいんじゃないの?」
「いやいや切ってしまうと、いよいよ少なくなった髪が目立ってしょうがない」
そんな会話が聞こえて来そうなタイトルですが、1970年といえば、まだまだヒッピー文化が健在の頃で、“髪を伸ばす=自由の象徴”という社会的な概念が顕著だった時代の事で、単純に“髪を切る”という行為の事ではないようです。
曲自体は、彼等らしくないコーラスなしのデヴィッド・クロスビーの一人舞台!
これこそがこのアルバムの典型的な特徴で、4人の優れたアーティストがそれぞれに曲を持ち寄って作り上げたアルバム、微妙なバラバラ感が飽きさせない!
"My Favorite Album"です!
Almost Cut My Hair - Crosby, Stills, Nash &Young
Almost Cut My Hair LIVE!
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