Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ フロム・ミー・トゥ・ユー / ザ・ビートルズ;1963年作

2023年05月01日 07時30分53秒 | 『Past Masters』

【 Single Data 】
リリース:
1963年4月12日(英国)、5月27日(米国)
チャート:英国1位、米国116位

いぶし銀
見た目の華やかさはないが実力や魅力があるもの。


プロ野球の世界で、頼りになる4番バッターの存在は、相手チームに対し、大きなアドバンテージになることは間違いありません。しかし、華やかで脚光を浴びることの多い4番バッターをズラリと並べても勝てるわけじゃない。確実に勝利を導く為には、自らを犠牲にして、送りバンドや進塁打など“いぶし銀”の働きの出来る選手が必要不可欠です。

今日は、ビートルズのシングルにあって、目立たなく地味な存在であるものの、結果として、数々の記録の先立ちになった曲の紹介です。


【 Single Data 】
リリース:
1964年4月5日(日本)
*この時期にオリコンはまだ存在しませんでした。

パッケージ・ツアーの移動のバスの中で
ビートルズは、1963年2月、ヘレン・シャピロをメインとしたパッケージ・ツアーに参加、「Please Please Me」のヒット・チャートの上昇により次第に人気に火がつき始めます・・・

時は1963年2月28日、ヨークからシュルーズベリーに向かうツアーの移動のバスの中で作られたという曲が、1963年4月11日にリリースされた「From Me To You」でした。



初めてトップを獲った曲
この曲は、ビートルズにとって、初めての全英No.1ヒットになりました。更に、全米においても、“街角男”でお馴染みのデル・シャノンのカバーが77位に入ったことにより、レノン=マッカートニーの作品として、初のチャートインを果しました。

この後にリリースされる初期の代表曲の「シー・ラヴズ・ユー」「抱きしめたい」に比べ、ずいぶん影が薄く感じられる「From Me To You」ですが、彼らのキャリアにとって記念碑的作品ともいえる重要な曲といえます。


【 Single Data 】
リリース:
1964年2月26日(米国)
チャート:米国41位(A面は3位)
*ビートルズ旋風が吹き荒れる中、それに便乗してA面同士をカップリングして再発売。

当初、苦戦したアメリカ進出
アメリカで大成功を収めたビートルズですが、初めから順風満風に事が運んだわけではありません。寧ろヨーロッパ中での大旋風を考えると、「難航した」というのが本当のところでしょう。
実際にプロモーションが充分でなかったとはいうものの、ヨーロッパで大ヒットした「プリーズ・プリーズ・ミー」「フロム・ミー・トゥ・ユー」「シー・ラヴズ・ユー」と3作連続で不発に終わっています。

再販して陽の目をみたものの・・・
今日ご紹介している「フロム・ミー・トゥ・ユー」も、当初、Vee-Jayレコードから、1963年5月27日にリリースされるも全米116位と振るいませんでした。「抱きしめたい」の大ヒットに便乗する形で、翌年の2月26日に米国でのファースト・シングルの「プリーズ・プリーズ・ミー」とのA面同士でのカップリングで再販されるも、販売元がVee-Jayだったからか、単独A面でなく、「プリーズ・プリーズ・ミー」とのカップリングが影響したのか、ようやく全米41位にチャートインするに留まりました。

割を食った?
一歩譲って曲調がアメリカ市場にマッチしなかったにしても、「ツイスト・アンド・シャウト」(全米2位)「ラヴ・ミー・ドゥ」(全米1位)「ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット」(全米2位)など、出すシングル出すシングルが、時流に乗ってTOP10に入る中、随分、割を食ったのではないかと思わずにいられません。
『母国英国で初めてNo.1を獲得した』『オリジナル・シングルで唯一米国でベスト10に入れなかった』といった両極端の記録を残しているのがこの「From Me To You」です。


フロム・ミー・トゥ・ユー / ザ・ビートルズ
なにか欲しいものがあったら
僕にできることがあったら
言ってくれればすぐに届けるよ
愛をこめて 僕から君へ

君の欲しがるものはなんでも持ってる
嘘偽りのない愛情もね
言ってくれればすぐに届けるよ
愛をこめて 僕から君へ

この腕で君を抱きしめ
片時も君を離したくない
この唇で君にキスし
いつも君を満たしてあげたい

なにか欲しいものがあったら
僕にできることがあったら
言ってくれればすぐに届けるよ
愛をこめて 僕から君へ

言ってくれればすぐに届けるよ
愛をこめて 僕から君へ

この腕で君を抱きしめ
片時も君を離したくない
この唇で君にキスし
いつも君を満たしてあげたい

なにか欲しいものがあったら
僕にできることがあったら
言ってくれればすぐに届けるよ
愛をこめて 僕から君へ




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