今日の一貫

福井の料理はうまい

金沢、福井に移動。
金沢、さすがにいい店多い。
それより驚いたのが、福井の店。
予想以上だった。
まずは、和食「泰平」出店して8年前後になるという。
店の造りに驚いた。
空き家になっていたのを改造とか。繊維関係のお店だったらしい。
カウンターの下にヒーターがあるのも心憎い。
手で触ってあったかさを感じる、これは陶板なのだろうか?
うまいのは「鯛かぶら」汁。かぶらが泡立っている。
店の古風な雰囲気にだまされたかと思ったが、だし汁が良い。
はっきりいってうまい。
普通の鯛かぶらのイメージとは違って椀もの。
おすすめ料理は一応の味を保っている。
付け出しが、サバの酢の物というのも憎い。
地元の若手実業家が客としては多そう。

もう一軒は、鮨屋の志の介。
寿司をたれでなく、塩で食べると言うから、はじめは少々疑問だった。
しかし驚いた、赤身、たこ、イカと全て素材に仕事がしてある。
たこはあぶっていた。
ネタへの一仕事、二仕事がユニーク。昆布締めや、煮きりは使わない。
全部創作だ。江戸前を脱した江戸前といっていい。
ネタの新鮮さよりも、ネタへの仕事が際だつ。
たしかにうまい。
そんじょそこらの鮨屋顔負け。
醤油でしか食べない私も脱帽だ。
出店して4年半という。

両方の店とも、大阪で就業した由。確かに京料理ではない。
しかし、これからの和食を感じさせる店。
志の介は、商売としては少々損をしている感じ。
客が少ない。
料理人は、同時に商売人でなければならない。
店の程良いにぎわいが、店の雰囲気をよくするし、うまみを増加させる。
福井の店は、最近はやりのインテリアにこった店が少ないのがいい。
かつての建築物のリノベーションで、雰囲気のある店づくりをしている。
もっと福井の料理屋を訪問してみよう。

ただ、いろいろな人に聞くと、福井から金沢に食べに行く人はいても、金沢からは来ないという。
確かに金沢にはかなわない、という意識が福井の料理人にもありそうだ。
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