田舎都会からの便り

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旧函館区公会堂⑤夜の函ぶら探訪・中尾仁彦案内人     

2023年09月02日 02時00分00秒 | 山登り・散策の話

 更新は 私が「元気で自遊人」している写真記録の便りです

過去記事2021 旧函館区公会堂改修工事見学

 

行雲流水旧函館区公会堂夜の函ぶら探訪中尾仁彦案内人          

函館市・箱館歴史散歩の会・主宰 中尾仁彦さん案内の「西部地区ライトアップ建造物巡り」

中尾案内人は80歳を超えてますが健脚です

毎回 息子さんが資料配布や交通整理の手伝いをしています

家族の協力が難しい時代なので・・・頭が下がります

中尾案内人の探訪主旨

函館山からの夜景は 香港 ナポリとともに「世界三大夜景」のひとつとされています 函館山からの夜景の素晴らしさは必見ですが 麓の西部地区の元町教会群や函館ベイエリアのライトアップされた歴史的建造物のナイトウォッチングも昼間とは違った幻想的な魅力にあふれ もう一つの函館の顔をのぞかせます やさしく照らし出される「灯」に誘われてロマンチックな風景を間近に見る散策に出かけて見ませんか

コロナ前は130人を超えた参加者でしたが 今は30~40人ほどに制限しての気遣い案内です

連載 第206回西部地区ライトアップ建造物巡り

連載 旧函館区公会堂

旧函館区公会堂とその建設に巨費を投じた豪商.相馬哲平
国の重要文化財にも指定される旧函館区公会堂は、コロニアル・スタイル(アメリカが植民地だった時代に公共建造物に好んで用いられた建築様式)の典雅な木造建築です。柱が1本もない吊り天井の大広を備え、高価なイギリス製タイルのマントルピースや西陣織のカーテンなど、細部にも贅が尽くされています。設計は独学で建築を学んだという函館区土木課の営繕主任・小西朝次郎、施工は函館の名刹・高龍寺の造営にも関わったという村木甚三郎が担当しました。
公会堂には商業会議所が置かれたほか、区民や地元名士の社交場として、ビリヤードやダンスパーティーが行われるなど華やかな歴史を刻みます。明治 44 (1911)年には、そのとき皇太子だった大正天皇行啓の際の行在所(ご宿泊所)となり、大正 11 (1922)年、皇太子時代の昭和天皇が大正天皇の摂政として行啓した際にも、休憩所として使用されます。2階にある貴賓室には、今も行啓時の雰囲気がそのまま残されています。
総工費が5万8千円(今の貨幣価値で約 10億円以上)にものぼるというこの公会堂が完成したのは明治 43 年のことでした。西部地区のほぼ全域、1万2390戸を焼失した明治 40 年の大火の3年後にあたります。
公会堂の建設も、町会所や商業会議所が焼失したことによるものですが、未曾有の大火のすぐ後にこれほどの建物が造られたのは、相馬哲平の支えがあったからに他なりません。哲平は大火により自身も住宅・店舗を失いながら、公会堂建設のため5万円もの寄付を行いました。
現在の新潟県の出身で、文久元(1861)年、 28 歳にして箱館に 来た哲平は、同郷の廻船問屋で奉公した後、 31 歳で独立し米穀雑貨店 を開業します。箱館戦争の際に全資力を投じて買い集めた米穀が、戦後飛ぶように売れ一財をなします。以後、金融業、海産商へと商売を広げ、銀行の役員も務めます。その財力は函館で群を抜き、全国の長者番付にも名を連ねましたが、日常生活はきわめて質素で、着物は木綿、下駄は磨り減るまで履きつぶし、酒もタバコも一切たしなまなかったといいます。
  「郷土報恩」を座右の銘に、努 力と倹約の末に築いた富は、公会堂だけでなく函館慈恵院(老人や孤児などの救護施設)の設立・維持、函館図書館の不燃書庫の建設など数々の公共事業に惜しげもなく差し出しました。また火事の多かった函館で、大正8年、全国に先駆けて3台が導入された米国製の最新式消防ポンプ自動車アーレンス・フオックス号も、その3号車は、哲平の寄付金を使って購入されました。
公会堂のすぐ下にある元町公園の東隣には、相馬哲平が自らの住まいとして設けた邸宅があります。むくり屋根の玄関に洋室1間、和室17 間からなる延べ面積207坪の本邸に、土蔵と庭園を併設した風格のある邸宅です。その落ち着いたたたずまいは、華やかな公会堂と好対照をなしています。
 
 
中尾案内人の説明は細かな「知っていそうで 知らない」ことの教示がたくさんあります

多額の寄付をされた相馬家・・・案内人の教える「栄華盛衰」は複雑な心境になります

「栄華」を続ける難しさと葛藤・・・歴史ある街には多いなあ

建物の展望所からは市内を眺望できます

興味のある方は写真記録をご覧下さい

過去記事 旧函館区公会堂

北海道函館市元町 国指定重要文化財・旧函館区公会堂

2018年10月から改修工事が行われ 春3月に公開が再開されます

写真は改修前に撮りました

    

時代の変化で改正される建築基準法に適合するよう耐震強化の改善もされたよう 

経年劣化していた外装は 見違えるようなピッカピカ

新築と間違えそうな新鮮な魅力を発信してます

写真は改修前

写真は改修後

この施設はコンサートなどにも開放されています

観光客だけでなく 市民と共に歩む重要文化財は存在感がありますね

コロナウイルスの影響もあって道南の観光客は激減しています

収束したら 北海道・道南観光一助の施設としての役割を果たしてくれることでしょう

旧函館区公会堂 2014年12月19日

過去記事 重要文化財旧函館区公会堂コンサート

函館北方マンドリンクラブ 92回目定期演奏会

マンドリンの音色は ひと昔前を思い出させてくれる

 

92回の継続 

演奏者も聴衆も 年配者が多かった


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