翌朝、午前6時すぎ。
我々は、今回の目的地である、両神山山頂を目指して歩き出しました。
山行報告には、記載しておりませんでしたが、前日の到着後から、山と思えぬ食事会が繰り広げられていたのです(『驚きの連続』という言葉が出てしまう謎の食事会)。
清滝小屋の脇には、このようなキャンプサイトのような休憩場所が用意されています
この脇には、水道が4つも完備されておりまして、まさに山上のキャンプ場です
各人が思い思いに持ってきた食事とお酒で大いに盛り上がった翌日ですが、皆さんは、朝食も食べて元気一杯。アタックザックを手にやる気満々のようです。
自分はといえば、風邪気味だというのに飲めや食えやの歓待にやられてしまいまして、ヘロヘロになりながら何とかもぐりこんだテントでは、シュラフを敷布団にしてしまうという、どうしようもない失態をしでかしまして、寒さで目が覚めたら朝という有様。ダンディな声にも磨きがかかってしまい、なかなかバッドなスタートをひそかに切っていたのでした。
そんな自分も、その後に頂いた¥さん&まゆ太さんのオジヤで元気回復。
必要なものは、アウターのポケットに詰め込んで、水もたらふく飲んで、トイレに行って準備万端。手ぶらで山頂への一歩を踏み出しました。
清滝小屋から尾根までは、九十九折の上り坂
いきなり登りから始まるとなかなか身体がついていきません
七滝沢コースの分岐を過ぎて、さらに登っていくと産体尾根に到着です
地図では「産泰尾根」となっていますが、ここの表記は「産体尾根」なぜでしょう?
その看板の表記が最初「産休」と読めて、「ここで子供を生んだ伝説がある」とか思いつつ、産休→Thank you!→39→青汁 というくだらない連鎖を考えていた所で、ある異変が起きていることに気付きました。産休というイメージから、発想が身体に異変を起こしたのかもしれませんが、そう、お腹が動いたのです。
そう、お腹がやばいんです
そう、エマージェンシーコールが発動されたのです
「き、機長。爆弾の発見にお客さんがパニックになっています」
「ま、まずは機内アナウンスで状況を伝えて落ち着かせるのだ」
・・・という会話がお腹の中で行なわれたかどうかはさておき(無いって)、困った状況になったことは確かなようです。このまま、山頂まで我慢して・・・なんてことは、絶対無理!
そう、通勤時に繰り広げられた数々の名勝負にて、幾度もの危機を乗り越えてきた自分には良く分かります。
折角座った席を明け渡すこと数知れず・・・
数十分に一本の快速を降りることを余儀なくされたこと数知れず・・・
ようやくたどり着いたトイレが行列だったこと数知れず・・・
「改札外」の標識にうなだれたこと数知れず・・・
そう、毎日定期便とはいかない自分の場合、まさに青天の霹靂、ゲリラ豪雨のようないきなりっぷりなのです。ですから、異変を感じたらすぐに行動しなければならないのです。『山に行くと何故かお腹が活発になる病』という持病もありますが、何もこんな時にと思ってしまいます。
おおっと、そんなことで時間をつぶしている場合ではないのです。とっとと次の選択肢を考えなければなりません。足が皆さんに合わせて順調に『産泰尾根』を登ってしまいつつ、違う汗を大量にかきつつ、次の選択肢を急いで考えたのでした(バカです)。
1)気付かれないようにわき道に逃れる
小屋まで戻れそうであれば、そのまま戻ってしまえばいい訳ですから、これが一番ベストな選択肢・・・
・・・あ、紙が無い?!∑(゜Д゜〃)
2)誰かに紙を借りる
sanaeさん、¥さん、隊長さんあたりが本命ですが、近くを歩いているこの方からは、
「あ~、う○ちでしょ~」
言われるよなぁ、悪気無く・・・。_| ̄|○
あ、そうそう、こういう時こそ美人秘書の登場ですね。委員長のピンチに颯爽と・・・
埼玉の山を汚す輩は、この私が許さない!
サイテイ美人秘書仮面参上!!
ええっと、止めましょうかね・・・。
「き、機長。お客さんが、お客さんが出口に殺到しています!!」
「そんなん、シートベルトで括り付けておけ!!」
機長もすっかりご乱心、もう限界です。
限界を感じたその刹那、進行方向と逆を向くと
「ちょっと戻~り~ま~~す~~~ぅ~」
という断末魔を残して、メンバーの驚く顔を横目に見ながら、来た道を駆け下ることとなりました。残り約600m。
産泰尾根分岐を過ぎると、残り400mは九十九折の鈴が坂。もうそろそろ、天使が舞い降りて来そうな状態ですから、走り出すことも出来ません。
「き、機長。そんなにガタガタさせないで下さい。爆弾が、爆弾が!!」
「時限式でもあるんだから、そんなこと言ってられないだろう!!」
滑りやすいくねくねした坂でもあるため、走りたくても走れない状況もありますが、なにかちょっとでも衝撃を加えられたら、一気に爆発してしまう、そんな危険な状態なので、うかつにそんなリスクに乗っかることも出来ません。かといって、テントも見えてきそうなこの場所で力及ばずフリーダムな行動に出るのは、さすがに避けたいところです。まかり間違って発見されたときのメンバーの「どうしたらいいんですかね、この状況」的な雰囲気が漂ったまま山行を続けられるほど、野太い心は持ち合わせておりません。
そんな理性だけは働いた結果、なんとか清滝小屋まで戻って来られました。
その油断が安堵をもたらしたのか、着いたとたんに一気にメーターはレッドゾーン、臨界点にまで達していったのです。「遠足は、家に帰るまで・・・トイレは、個室に入るまで・・・」と念仏のように意味不明なことを呟きながら、何とかトイレに入ろうとしたとき、キャビンアテンダントの悲痛な叫びが聞こえてきたのでした。
「き、機長。紙はテントの中です!!」
「な~に~!!」 ( ̄□ ̄;)
急いでテントに引き返す頃には、もう我慢ならんと、アウターを脱ぎながら、落ちそうなものを外しながら、ベルトの止め具を外しながら、何なら全部下ろしてもいい位の気持ちで、恥も外聞も無く、だらしない格好でフラフラとテントに寄っていくのでした。それらをテントに放り投げ、テントを閉めることすら出来ずに駆け戻り、なんとか爆弾処理班の手に渡せることとなりました。
えもいわれぬ達成感と徒労感を胸に、テントに戻ってきて一息。こうやって、白髪を増やしてしまうのかなぁと、変な感想を抱きつつ、皆さんの後を追うために再び両神山を目指したのでした。
<おしまい>
我々は、今回の目的地である、両神山山頂を目指して歩き出しました。
山行報告には、記載しておりませんでしたが、前日の到着後から、山と思えぬ食事会が繰り広げられていたのです(『驚きの連続』という言葉が出てしまう謎の食事会)。
清滝小屋の脇には、このようなキャンプサイトのような休憩場所が用意されています
この脇には、水道が4つも完備されておりまして、まさに山上のキャンプ場です
各人が思い思いに持ってきた食事とお酒で大いに盛り上がった翌日ですが、皆さんは、朝食も食べて元気一杯。アタックザックを手にやる気満々のようです。
自分はといえば、風邪気味だというのに飲めや食えやの歓待にやられてしまいまして、ヘロヘロになりながら何とかもぐりこんだテントでは、シュラフを敷布団にしてしまうという、どうしようもない失態をしでかしまして、寒さで目が覚めたら朝という有様。ダンディな声にも磨きがかかってしまい、なかなかバッドなスタートをひそかに切っていたのでした。
そんな自分も、その後に頂いた¥さん&まゆ太さんのオジヤで元気回復。
必要なものは、アウターのポケットに詰め込んで、水もたらふく飲んで、トイレに行って準備万端。手ぶらで山頂への一歩を踏み出しました。
清滝小屋から尾根までは、九十九折の上り坂
いきなり登りから始まるとなかなか身体がついていきません
七滝沢コースの分岐を過ぎて、さらに登っていくと産体尾根に到着です
地図では「産泰尾根」となっていますが、ここの表記は「産体尾根」なぜでしょう?
その看板の表記が最初「産休」と読めて、「ここで子供を生んだ伝説がある」とか思いつつ、産休→Thank you!→39→青汁 というくだらない連鎖を考えていた所で、ある異変が起きていることに気付きました。産休というイメージから、発想が身体に異変を起こしたのかもしれませんが、そう、お腹が動いたのです。
そう、お腹がやばいんです
そう、エマージェンシーコールが発動されたのです
「き、機長。爆弾の発見にお客さんがパニックになっています」
「ま、まずは機内アナウンスで状況を伝えて落ち着かせるのだ」
・・・という会話がお腹の中で行なわれたかどうかはさておき(無いって)、困った状況になったことは確かなようです。このまま、山頂まで我慢して・・・なんてことは、絶対無理!
そう、通勤時に繰り広げられた数々の名勝負にて、幾度もの危機を乗り越えてきた自分には良く分かります。
折角座った席を明け渡すこと数知れず・・・
数十分に一本の快速を降りることを余儀なくされたこと数知れず・・・
ようやくたどり着いたトイレが行列だったこと数知れず・・・
「改札外」の標識にうなだれたこと数知れず・・・
そう、毎日定期便とはいかない自分の場合、まさに青天の霹靂、ゲリラ豪雨のようないきなりっぷりなのです。ですから、異変を感じたらすぐに行動しなければならないのです。『山に行くと何故かお腹が活発になる病』という持病もありますが、何もこんな時にと思ってしまいます。
おおっと、そんなことで時間をつぶしている場合ではないのです。とっとと次の選択肢を考えなければなりません。足が皆さんに合わせて順調に『産泰尾根』を登ってしまいつつ、違う汗を大量にかきつつ、次の選択肢を急いで考えたのでした(バカです)。
1)気付かれないようにわき道に逃れる
小屋まで戻れそうであれば、そのまま戻ってしまえばいい訳ですから、これが一番ベストな選択肢・・・
・・・あ、紙が無い?!∑(゜Д゜〃)
2)誰かに紙を借りる
sanaeさん、¥さん、隊長さんあたりが本命ですが、近くを歩いているこの方からは、
「あ~、う○ちでしょ~」
言われるよなぁ、悪気無く・・・。_| ̄|○
あ、そうそう、こういう時こそ美人秘書の登場ですね。委員長のピンチに颯爽と・・・
埼玉の山を汚す輩は、この私が許さない!
サイテイ美人秘書仮面参上!!
ええっと、止めましょうかね・・・。
「き、機長。お客さんが、お客さんが出口に殺到しています!!」
「そんなん、シートベルトで括り付けておけ!!」
機長もすっかりご乱心、もう限界です。
限界を感じたその刹那、進行方向と逆を向くと
「ちょっと戻~り~ま~~す~~~ぅ~」
という断末魔を残して、メンバーの驚く顔を横目に見ながら、来た道を駆け下ることとなりました。残り約600m。
産泰尾根分岐を過ぎると、残り400mは九十九折の鈴が坂。もうそろそろ、天使が舞い降りて来そうな状態ですから、走り出すことも出来ません。
「き、機長。そんなにガタガタさせないで下さい。爆弾が、爆弾が!!」
「時限式でもあるんだから、そんなこと言ってられないだろう!!」
滑りやすいくねくねした坂でもあるため、走りたくても走れない状況もありますが、なにかちょっとでも衝撃を加えられたら、一気に爆発してしまう、そんな危険な状態なので、うかつにそんなリスクに乗っかることも出来ません。かといって、テントも見えてきそうなこの場所で力及ばずフリーダムな行動に出るのは、さすがに避けたいところです。まかり間違って発見されたときのメンバーの「どうしたらいいんですかね、この状況」的な雰囲気が漂ったまま山行を続けられるほど、野太い心は持ち合わせておりません。
そんな理性だけは働いた結果、なんとか清滝小屋まで戻って来られました。
その油断が安堵をもたらしたのか、着いたとたんに一気にメーターはレッドゾーン、臨界点にまで達していったのです。「遠足は、家に帰るまで・・・トイレは、個室に入るまで・・・」と念仏のように意味不明なことを呟きながら、何とかトイレに入ろうとしたとき、キャビンアテンダントの悲痛な叫びが聞こえてきたのでした。
「き、機長。紙はテントの中です!!」
「な~に~!!」 ( ̄□ ̄;)
急いでテントに引き返す頃には、もう我慢ならんと、アウターを脱ぎながら、落ちそうなものを外しながら、ベルトの止め具を外しながら、何なら全部下ろしてもいい位の気持ちで、恥も外聞も無く、だらしない格好でフラフラとテントに寄っていくのでした。それらをテントに放り投げ、テントを閉めることすら出来ずに駆け戻り、なんとか爆弾処理班の手に渡せることとなりました。
えもいわれぬ達成感と徒労感を胸に、テントに戻ってきて一息。こうやって、白髪を増やしてしまうのかなぁと、変な感想を抱きつつ、皆さんの後を追うために再び両神山を目指したのでした。
<おしまい>
でかけるときは、はんかちとちりがみ。
ですよ。
「あたしはウ○コなんて言わない、せいぜいウ○チだよ~。たっくんちに電話だな!」みたいな
僕は朝から大爆笑でした。
ま、お疲れさんでした。
確かに気持はわかるけどさ。
登場人物のキャラを随所にちらつかせたレポ、完成度高いねえ。
いやいや、たいしたもんだ。
ネタブロガーの鑑!
自虐ネタも完璧っすね。
で、宴会編とかないのん?
のときのかいねこさんの表情、今でも覚えてますよ。
青白かったですもんね(汗)
heppocoさん
>言われるよなぁ、悪気無く・・・。_| ̄|○
ほらほら、ちゃんとフォロー入ってますよ。heppocoさんには愛情感じられますよね。誰かに対してと違って・・・(;;)
機体もご無事で、乗客の皆様も無事に目的地に到着の模様、なによりでございました。
まきくまさんなら話題が尽きないことでしょうね(笑)。
出かけるときは、確認しないといけませんね。出かけに確認してくれるような、そんな甘い生活・・・ステキ。
ポケットに入れておくと、シワシワになってしまうので、積極的に持っていく気にはならないのですが、やはり、アタックザックは、必要ですね。身にしみて分かりました。はい。
って、隊長さん(笑)。
そういえば、たっくんからコメントがありませんね。ブログを作るといわれてたので、楽しみにしているのですが、こちらにはコメントくれないのですかね。うーん、残念。
>「あたしはウ○コなんて言わない、せいぜいウ○チだよ~」
はいはい、すいませ~ん。これは、自分の勘違いでした。そうそう、ウ○チでした。訂正しておきましたので、許してくださいね。しかし、ステキな写真の下にそんな言葉を載せるなんて、本当に心苦しくて・・・ぷぷっ。
おそらく、まきくまさん同様、この自虐スタイルが一番合っているのかもしれません。簡単に書けましたし(笑)。ただ、ネタじゃないですし、こんな汚いネタは本意ではありません。このブログのイメージってものがあるので・・・。
登場人物の皆さんは、心が広いですから、掲載することには全然怒っていませんが、ウ○コをウ○チと書き間違える所は細かいらしいです。
>で、宴会編とかないのん?
宴会の写真が全く持ってダメダメなもので。
ただ、もう一本だけ書きますよ。
そうそう、おそらく青白かったですよ。その後追いかけて無理した山頂でも言われてましたね。ご心配をおかけしてすみません。
>ほらほら、ちゃんとフォロー入ってますよ。
いやいや、フォローではなくて、これは事実ですから。だって、heppocoさん、何の臆面もなく連呼するんですもん。ある意味、勇者だなぁ・・・と感心しました。
まゆ太さんも格好良く書いたつもりなんですけど、女王様バージョンの方が良かったですか(爆)?
書き終わってから、全編機長でも良かったかなぁと思ってしまう位に彼らはステキでした。乗客の皆さんもすんなり降りてくれましたし、といいますか、降りれなかったらさすがに書けませんって(汗)。
しかしまぁ、何書いているんだか。