ダンヒルの交換用ベルト作成依頼です。
こちらは表面です。
このベルトはリバーシブルですので、裏面は同じ黒でも型押しの革で仕上げています。
裏面です。
雰囲気が変わります。
革問屋さんでは角シボといえば通じますが、ネットではよくサイファーノレザーなどと呼ばれています。
プラダがそのように言っているで、ネットが主な情報源の消費者間ではサイファーノレザーなのだと思います。
が、革問屋さんへそのように言っても、よっぽど個人的に海外のブランド物が好きな方でなければたぶん通じないでしょうね。
依頼前のベルトです。
まだ使えそうですが、穴周りが傷んでで来ています。
ベルト表面の比較です。
上段が今回作成のベルトです。
革の風合いも似たものを使いました。
ダンヒルには艶のあるドレッシーなベルトが似合います。
穴間は広すぎると使いにくいので、お客様と相談し、通常の2.5センチピッチに変更しました。
裏面です。
オリジナルもこのようにサイファーノレザーでしたので、ご用意しました。
以前はこの革の在庫があったのですが、今はちょうど切れていましたので、新規に半裁一枚仕入れました。
ベルト一本分では革は売っていないので、残りの分はプラダのお直しなどでも使えますから、消費できると思います。
最近よくネットでも雑誌でも交換用のベルトを見かけます。
もちろんサイズが合えばコストも安く上がりますので便利なのですが、気になるのは幅や長さは記載されていても、厚さや硬さがわからないことが多いです。
ベルトは1ミリや2ミリ幅が狭くてもバックルには装着できますが、厚さが1ミリ違うとかなり大きな問題ですし、加えてベルトの硬さも影響するので、必ずピッタリとはなりにくいものです。
薄かったり、柔らか過ぎればすっぽ抜けてしまいますが、特に危険なのが厚く、革が硬いときです。
ベルトの厚さというのは特に決まりが無いので、それぞれメーカーが自由に作っています。
もちろん使う革も違いますし、中に芯を入れたり入れなかったり、芯の厚さや硬さもあります。
交換用ベルトを購入した方は、〇〇用ということで、必ず入るものだと錯覚します。
ですが、同じブランドでも厚さ、硬さが違いますし、弊社ではベルト製作時はバックルに合わあせて厚さは0.1ミリ刻みで調整します。
これを無理に入れるとバックルが破損して取り返しのつかないことになります。
現にバックル修理でそのようなご相談をしてこられる方がおられますが、この部分はかなり負荷が掛かるので修理できないのです。
そのような方に上記のような説明をすると、なるほど、どうりでと、皆様納得された上で、授業料だと思って諦めますとなってしまいます。
このようなケースが結構ありますので、こうやって警鐘を鳴らしているのですが、決して交換用ベルトが悪いとは言っておりません。
厚さが合わない、もしくはこれちょっと入れるの無理なのではないか?と思ったら、作業中断して無理する前にご相談ください。
ベルト挿入部分の厚さを調整すれば、安全に装着できることがほとんどです。
もちろん、交換用ベルトを弊社に作成依頼いただければ、それは私もうれしいですが、何よりも授業料を払う人が減ることを切に願います。
購入した交換用ベルト代は大きくはないですが、壊したバックルの被害は甚大ですし、思い出のバックルだったり、気に入っていてももう手に入らなかったりで悲しい思いをすることになります。
作業受付はメールかLINEでのみ受け付けます。
画像が無いとどのようなベルトなのか、どういった作業なのかわかりませんので、お電話でのお問い合わせはお断りしています。
かならず作業対象の現品の画像を添えてご連絡ください。
お電話いただいても、メールかLINEで写真を送ってくださいと返答するだけになります。
値段が気になる方は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
バックル部分の修理
ベルトの革部分の修理
こちらに事例と価格を記載していますので、ご自分のものと同じ症状があれば参考になるかと思います。
ブログだと年数経過して価格改定したり、消費税の税率が変わったりで更新しきれないので、ブログには価格を掲載しておりません。
持込は完全予約制です。
留守がちですので、突然いらっしゃってもいないときが多いです。
持込のご予約にも事前の画像送付が必須となります。
ご協力お願いします。
持込は平日朝7時から17時までとなります。
LINEの場合、土日祝日でも時間があれば可能な限り返信してます。
しかし返信に時間が掛る場合もありますし、月曜まで返信できない場合もあります。
PCメールの場合は、土日のチェックはほぼ行いませんので、月曜になることが多いです。
よろしくお願いします。
伊東金属製作所
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
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