ベルト・バックル修理 革漉き・裁断 伊東金属製作所

革ベルトやバックルの修理、革漉き、革の型抜きその他、幅広く紹介して行きます。

エルメス コンスタンス バックルメッキ修理

2018-10-16 10:34:45 | エルメス修理

愛媛県のお客様からのご依頼で、エルメスコンスタンスのバックルメッキ直しです。


かなり傷んでいて、部分的に完全にメッキがはがれています。
また擦り傷もすごいです。
浅い傷は研磨で取り除けますが、深い傷まで完全に削り取ろうとすると、形状、大きさが変化してしまうので、全て完全には取り除けませんが、かなり綺麗にはなると思います。
擦り傷が多すぎて、平滑なメッキだったのか、筋状に模様を入れたサテーナと呼ばれるメッキだったのかもはやわかりません。
メッキ屋さんの見立てではサテーナだろうということで、お客様は10年以上前に購入したものなの覚えていないとおっしゃっていました。



サイドと裏面です。
メッキ直しは剥離液に漬けて完全にメッキを溶かして剥離してから、バックルを研磨して傷を取り除きます。
工程も難易度も非常に高い作業で、またリスクも伴いますし、新品を作るよりもはるかに手が掛ります。
エルメスの場合真鍮で出来ているので剥離できますが、亜鉛のダイキャストのバックルを剥離液に付けると、一緒に溶けてバックルが無くなってしまいます。
亜鉛は酸にもアルカリにも弱いので、亜鉛のバックルからメッキの剥離は出来ないのです。
ですのでルイヴィトンのバックルは亜鉛を使っているものもありますから、お断りしてます。


作業前に、ベルト通しの部分の曲がりを修正しました。
やりすぎると折れてしまうので、慎重に作業します。


メッキ屋さんへ預けて約一か月後です。


きれいに仕上がりました。
メッキ屋さんの見立て通りの、サテーナのメッキで仕上げてます。


側面です。
エルメスのロゴもつぶれずにきれいに残っています。


裏面です。
裏面は凹凸があり、模様も入れられませんし、研磨もできませんので、そのままメッキを重ねます。

写真ご覧になったお客さまからは、大変驚きましたとコメントいただきました。
最初の状態が良くなかったので、ここまできれいになるとは思っていなかったようです。

エルメスのメッキ直しはいくつも手掛けています。
いままで失敗はありませんが、非常に難しい作業ですので、万一の際には同等品での弁済となりますことをご了承ください。

エルメス バックルメッキ修理 コンスタンス
エルメスバックル メッキお直し

エルメスメッキ直しの料金は、今現在、10000円+消費税となります。
納期は約一か月です。

お問い合わせお待ちしております。

状態を確認したいので、ご連絡はメールかLINEにて画像を添えてお願いします。
またブランド品の真贋はどちらでもよいとは思っておりますので、通常の修理であればどちらも構わずお受けしていますが、メッキ直しに関してだけは、コピー品は真鍮でできていないので作業できません。
真贋鑑定もありますので、必ず表面、裏面の画像をお願いします。
サイドのエルメスのロゴでは真贋鑑定できませんので、そこは結構です。
必ず表面、裏面をお願いします。
いくつも見ているので、それだけでわかります。

また、ネットで買ったのでちょっと自信がない、偽物だといわれるのが怖いといったお客様は、こちらに真贋鑑定の方法も紹介してますので、ご参考にどうぞ。

台所用品で出来るエルメス真贋鑑定

よろしくお願いします。

伊東金属製作所
03-3886-6271
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
LINE ID:itokinzoku



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