エルメスのバックルに合わせたベルト部分の作成依頼です。
Hバックルなのですが、これは通常のモデルとはちょっと違います。
トゥアレグといって、シルバー製なのです。
トゥアレグのバックルは、以前他のお客さまから、バックルの修理依頼を受けました。
シルバー製なので、その際には知人のシルバーを扱う職人さんに直してもらいました。
このトゥアレグというバックルは、インディアンの伝統的な工芸品の手法で飾りをつけています。
インディアンのアーティストさんがひとつひとつ手彫りで製作してます。
なかなか手に入らない、レアなバックルです。
価格もとてもバックルの値段とは考えられない値段ですよ。
バックルの価格だけで、ヨーロッパブランドのバッグなら何個か買えてしまうと思います。
もちろん、ケリーやバーキンなんかよりは安いですが。
今回のご依頼は、お客様がこのバックルとベルトのセットを新品ではないのですが手に入れたので、使えるようにサイズを直したいとのことでした。
折角エルメス純正のベルトが付いているので、もったいないとは思いましたが、サイズが合わないものを飾っておいても仕方ないので引き受けました。
お客様がエルメスに問い合わせたのですが、このベルトは20ミリと通常より細いので、これに合うベルトをエルメスジャパンでは販売していないとのことで、どうにか使えるようにして欲しいと言うご依頼でした。
実物が届いてみると、確かに以前見たトゥアレグよりも細い仕様のバックルです。
サイズ感から、レディースだと思います。
なのでベルトも短いのです。
ご希望のサイズに合わせてできるだけ近いものに仕上げました。
表面は黒なので問題ないですが、問題は裏面ですね。
いつでもこの色の革の在庫があるわけではないですが、似た感じの色合いの革で、オリジナル同様の下糸を白ステッチで仕上げました。
上がエルメスのオリジナル、下が今回製作のものです。
表面、つまりミシンでいう上糸が黒、裏面、つまりミシンの釜にいれる下糸が白です。
調子を合わせないと上糸と下糸の絡まる部分がどっちかに見えてしまうので気を使います。
上糸が緩いと表面に白いポチポチが、下糸が緩いと裏面に黒いポチポチが出てしまって、そうなると一気に格好悪くなります。
革も模様(革の場合はシボとか型押しと表現します)が違いますが、色はほぼ同じです。
サイズもご希望のサイズで、メンズサイズの長さになってます。
このように、バックルに合わせたベルトの作成承っております。
サイズや作りによりますが、8000円+消費税~の価格です。
傷んだベルトの交換用や、オークションなどで購入したバックルに合わせたベルトの作成、太ってしまったので長く作り替えなどなど、いろいろなご依頼がありますので、すべて個別にご相談させていただいてから製作となります。
長さや、穴の数など、いろいろ相談させていただいてから確かなものを製作しています。
最近は、ブランドもののベルトの交換用ベルトなどもネットで販売されているのを見かけたりしますが、ご自身ではずせるタイプならそれでもできますが、縫い付けてあるものなどは簡単に交換できません。
今回のように両剣先というタイプのベルトもなかなか売っていません。
それから良くあるのが、交換用ベルトや、ご自身で同じ幅のベルトを購入してきて交換される方がバックルの修理依頼をしてくる場合があります。
多くの一般の方が陥りやすい部分で、ベルト交換の際に幅だけ合わせて、厚みが違うのを気にせず無理に取り付けようとして、バックル破損する依頼が多くなってきています。
が、これらのほとんどは直せない、修理できない場合が多いです。
ご自身で交換する際には、くれぐれもご注意くださいませ。
修理受付は、メールかLINEで、画像送付の上、お申込みいただくようお願いしています。
ケータイからの送信の場合は、着信拒否解除してお待ちください。
たまに着信拒否のまま、返信が来ないと何度も送信して来られる方がいます。
修理依頼のお電話での問い合わせは、状態が確認できないので見積もり出来ません。
画像送付の無いまま送って来られたもので修理できないものは、そのまま着払いで返品となります。
また、突然、持込でいらっしゃっられても、直せない、作れないものもありますので、必ず事前に画像を送ってからいらしてください。
すぐ直せるものであれば、その場で作業してお持ち帰りいただけますが、手は抜きたくないので、持込は完全予約制とさせていただきます。
落ち着いて作業させてください。
伊東金属製作所
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
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