奥田英朗さんの、
『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』『町長選挙』を、
読み返してみました
精神科医伊良部シリーズの第1作目は『イン・ザ・プール』
伊良部総合病院の地下にある、
神経科を訪れる人々と、
彼らを診るトンデモ精神科医伊良部医師を描いた作品。
笑える。
そして、なんかホッとしました
わたしのまわり、
いろんなひとがいます
いろんな思いが渦巻いて
親切にゆるっとしたり
いじわるにガクっときたり
このシリーズを読むと、
日常と非日常の間の辺りにユラリ~と連れて行ってくれて、
読み終わった頃には、
とりあえずがんばろ
と、
日常に戻れているから不思議です。
この精神科医・伊良部シリーズは漫画化もされているし、
ドラマにも映画にもなっています。
2冊目は『空中ブランコ』
理解困難な二人組、
伊良部医師と看護婦マユミさんが登場すると、
何だか自然に頬が緩みます。
登場人物のそれぞれは、
自分から或いは人にすすめられ、
どこかおかしいのではないかと思い、伊良部総合病院の神経科のドアを叩きます。
しかし、そこにはその患者たちより、
もっともっとおかしな精神科医、伊良部がいるのです。
その伊良部医師に振り回されるうちに、
それぞれの視界がハッキリとして、みなが日常に戻って行きます。
本当に不思議伊良部さんです
3冊目の『町長選挙』は、
他の2冊とはちょっと異なります。
伊良部医師の絡みが減って、
看護婦のマユミさんの出番が増えるのです。
それでもやっぱりこの人。
伊良部医師は、変わらず、
バカボンのパパのように言い放ちます。
「物事、死人が出なきゃ成功なのだ」