「秋十 とせ却 て江戸を指 古郷」 芭蕉
十年も生まれ故郷(伊賀上野)を離れていると、住みついた江戸の方が古郷に思えて来る、くらいの意味合いでしょうか。(^-^)
旅の途にあって、そのような念が、ますます高まりを見せているのでしょう。(^_^)
「生まれ故郷より江戸が古郷」とは、芭蕉翁の真骨頂とも言える「ウィット」がよく出ていますね。「却って」という繋ぎもエッジが効いています。m(__)m
日常生活でも、ふとした瞬間に、「思えば遠くへ来たもんだ」的な回想に暮れることがありますよね。(^。^)
ぼーっとしながら、過去を振り返る、、、若い頃の父母や、まだあどけない友だちに偶然に出逢う、、、これを「邂逅」と呼ぶのでしょうか。(^-^)
さて、三百有余年の時空を超えて、芭蕉翁へ一句献上。(^。^)
「逢ひみての亡き母の背や春の夢」 祖谷馬関