今日は曇り時々晴れ。昨夜に降り出した雨は未明には上がった。路面は既に乾き始めていて、所々に濡れた後が黒いシミのように残っている。今朝は上空にどんよりとした雲が広がっていて、日射しの無い朝となった。今朝の気温は16℃で、北よりの風が吹いている。シメシメとした空気がヒンヤリと感じられるものの、冷たい風が心地よかった。
今日は親の介護のため、休暇を取った。いつもと同じ時間に起床すると、日野駅から電車に乗って藤沢に向かう。実家に寄ると、親の代わりに施設の利用料を支払うため金融機関に向かった。
親の代わりに利用料金を支払うのだが、自分のマイナンバーカードと親のマイナンバーカード、施設からの利用料金の振り込みのお知らせを持って、本人確認と親の本人確認を行う必要がある。更に、金融機関から親に連絡を入れ、その回答を待ってようやく振り込みができる。このために約30分を要した。
その後、他の金融機関を回って時計を見ると、既に時計の針は昼前になっている。そこでお昼を食べることにした。
藤沢駅北口サム・ジュ・モール商店街を西に向かって歩いて行く。やがて、右手に先日「国産豚ミニラーメン チャーシュー+味玉セット」を食べたラーメン屋「豚仙人 藤沢店」が見えてくるが、このラーメン屋のある建物の向かって右隣の建物にラーメン屋「風神軒」がある。この店の場所には先日「味噌ラーメン」を食べたラーメン屋「麺屋 おはな」の移転前の店があったと記憶している。
今日はこの店に入ることにした。
店に入ると右手に券売機があって、ここで食券を購入する。
食券を手にすると店の奥に進んだ。店内は奥に厨房があり、手前に10席のカウンター席がL形に配されている。左手奥には4人がけのボックス席が2卓設けられていた。
カウンター席の1つに腰を下ろし、カウンターの上に食券を並べる。注文したのは「ギョーザセット(鶏そば+ギョーザ5個)」「ライス中」である。
席に座ると、カウンターの上にお冷やと黒いボックスが置かれた。ボックスの中には箸とレンゲ、紙おしぼりが入っている。
暑かったので、まずはお冷やを1杯飲んで、カウンターの上に置かれた冷水のポットから冷水をコップに注いだ。カウンターの上には冷水のポットの他、醤油と辣油、テーブルコショウ、酢が置かれている。テーブルの上には一味唐辛子とミル付き黒コショウの他、ティッシュボックスが置かれていた。
しばらくして「鶏そば」「ライス中」がカウンターの上に置かれた。それからやや遅れて「ギョーザ5個」とタレ用の小皿がカウンターの中から出された。
カウンターテーブルが狭いので、ボックスの中から順次箸とレンゲを取りだして、ラーメンを食べることにする。最初に餃子のタレを作ることにした。タレはいつもと同じように小皿に醤油を垂らし、その上から辣油を適量垂らして作る。
それから紙おしぼりで手を拭くと、「鶏そば」を食べることにした。「鶏そば」の麺は太麺の平打麺でドロリとした黄土色の濃厚鶏白湯スープに浸かっている。麺の上には鶏チャーシューが1枚と半個分の味玉、ホウレンソウ、桜海老、白ゴマ、刻みネギが載せられていて、小さな海苔が2枚添えられている。ホウレンソウと桜海老、海苔がラーメンに彩りを添えている。
最初に海苔をスープに浸して、ライスを巻いて食べることにした。ライスは小ぶりのお碗に山盛りに盛られている。
スープに海苔を浸してライスの上に載せた。海苔は千葉県富津市産のものを使っているとのこと。スープに浸してもパリパリとした食感としっかりとした歯応えが美味しい。海苔に染みこんだスープがやや固めに炊かれたライスに適度に染み渡り、口の中でパラパラとほどけて喉の奥に消えていく。スープの旨味とライスの甘味のバランスが絶妙で、海苔がそれらを1つにまとめている。2枚の海苔を食べてしまうと、一旦、箸を置いた。
続いてレンゲを取ってスープを飲んでみた。自家製ブレンドの香味野菜を煮込んだ鶏白湯スープは見た目とは裏腹にあっさりとした優しい味わいで、鶏の旨みと甘みが感じられる。
今度は箸を取ってラーメンを食べる。沖縄そばの配合で作っているという生麺はボリューム感とコシがあり、本来の小麦の香りが感じられる。もちもちとした食感とつるつるとした喉越しが美味しい。麺にはたっぷりのスープに加えて、桜海老や白ごま、刻みネギが絡まって口の中に入ってくる。スープの旨味や刻みネギのシャキシャキとした食感、桜海老や白ごまの香ばしさやが加わって、食べ応えがあって美味しかった。
麺を食べながらチャーシューを食べる。氷温熟成により美味しさが高まった鶏肉をさらに旨味を引き出すためにダッチオーブンで焼き上げた鶏チャーシューは脂身の少ない肉質系のチャーシューである。厚みのあるチャーシューは、口に入れると柔らかく、香ばしくて美味しい。鶏肉の旨味にスープが絡んで、味わい深い美味しさである。
麺を食べながらホウレンソウを食べる。ホウレンソウはスープを吸ってジューシーな味わいで美味しい。味玉も食べる。濃い色の黄身は甘くて美味しい。白身は淡泊な味わいにスープの旨味が合わさって、絶妙な味わいである。味玉を食べながら麺を食べた。
麺をあらかた食べ終えたところで、「ギョーザ」を食べることにした。
皿に載せられた「ギョーザ」はキツネ色の焦げ目が実に美味しそうだ。
「ギョーザ」を1個、醤油とラー油で作ったタレにたっぷりと浸した。
これをライスの上に載せてかぶりつく。モチモチとした食感の皮の中にはキャベツとネギ、ニラ、ニンニクといった香味野菜を細かく刻み、豚挽き肉と混ぜ合わせた餡が包まれている。香ばしい食感の皮にジューシーな餃子の餡が加わり、醤油の旨味とラー油の辛味が合わさって、箸が止まらない。ひたすら餃子を食べながら、ご飯をかき込んだ。
「ライス中」はなかなかの量があった。餃子を食べ終えても、まだお碗の中に1/3ほど残っている。これに「鶏そば」のスープをレンゲで掬って注いだ。残ったライスがスープに浸ったところで、雑炊のようにしてライスをかき込む。サラサラとかき込むと、お碗が空になった。
最後にラーメン丼を傾けて残ったスープを飲み干して完食。美味かった。満足である。
丼が空になると、コップに残った冷水も飲み干した。カウンターの上に丼やお碗等を載せると、帰り支度をして席を立ち、店を出た。
実家に戻ったのは昼過ぎである。日中は雲が多いものの、雲の合間から青空も見えて、日も射してきた。昼間の最高気温は25℃で、夏日となった。やや湿度が高く、南よりの風が吹いている。
夕方になって、実家の近くの理髪店に散髪に行く。外に出てみると、再び雲が広がってきていた。散髪を終えると、一旦、実家に寄って帰宅の途につく。空を見上げると、太陽が厚い雲に隠れて、西の空が黄金色に輝いている。日が落ちると、西の空の雲が赤く染まっているのが見えた。
本鵠沼駅から電車を乗り継いで日野駅に着く頃には、既に空は暗くなっていた。駅の外に出て空を見上げると、暗い空に白い雲が広がっていて、雲の切れ目から暗い空が顔を覗かせている。東の空に広がる薄雲を透かすようにして月が朧な光を放っていた。