ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

テーマ別に連載形式になっています。テーマ別に最初の記事からお読みください。

思い出したこと

2022年01月31日 | ハミなし頭絡

 練習するたびに「この馬は凄い凄い」と言われまくって、困っている今日この頃・・・・。だーかーらー、ハミやめて蹄鉄やめればだれだってこうなりますがな、と言い続けている今日この頃・・・・。

 転厩直後は、とりあえずできる(できてんのかは?でしたけど)芸一覧というのをやってみたりしました。3課目・斜め横歩・肩内とか。ハミなしだって別に、この程度の芸はやれる、というか、むしろやりやすいんじゃないかと思う。できない芸は「腰内」&踏歩変換(これができないのは障碍では割と不利)とお伝えして。どうやら、基本芸一覧はできてるらしい。腰内はねえ、教え方がよく分からなくて教えられてない、という、こっちの問題。踏歩変換もそれに近いか。後は、各歩様の歩度詰め伸ばし・輪乗りの詰め伸ばし(速歩・駆歩)・横木通過・クロスバー(低いやつ)飛越・こう書いてみると、結構引き出しの多い馬ではあるかもしれないけど、この程度は普通じゃないかと思うんですが・・・・・。ついでに、披露はしてないけど、坂道上り下りの芸もありますなあ。外乗に行ってたからできるようになったことではあります。この辺、すーべーてー自分が教えたわけで、誰かに「調教していただいた」訳じゃアリマセン。こういうことができるようになるのも、ハミなし頭絡のいいところでしょうね。

 そういえば、思い出したこと。以前どこかで、総合でオリンピック出場経験ありとかいう人が特別レッスンをやるというので、一回参加してみた。特に得るものはなかったんですけど。というか、その方が下乗りした時、とにかく馬が全然動かない。拍車&鞭かけまくってやっとこさ、という有様。なんだかな、と思って、「あのー、ハミなし頭絡に変えてもらえます?」と言って持ってきてたはみなし頭絡に取り換えてもらったら、別馬になってしまった。いきなりそれに変えたのに。拍車なんぞなくたってガンガン動く。教える人が「速すぎ」とか言うんですけど、別に馬が慌てててそうなってるわけじゃない。動きやすっ!!という馬の声が聞こえてくるようでね。そーれみろ、道具8割じゃないか、と。でも、教える側は全く納得してないんですよ・・・・・。

 


転厩したら、馬が天才かもしれないと思われてしまった件

2022年01月28日 | ハミなし頭絡

 久しぶりの更新になります。今年は「ホースメッセ」開催年で、現在開催中ですが、当協会は今回は参加を見送らせていただきました。コロナ感染症の広がり方が大変なことになっているのでは、との予測に基づいて参加をやめたのですが、残念ながら、その予測が大当たりになってしまっています。当協会といたしましては、ブース出店するメンバーの健康が一番重要、との立場を取らざるを得ません。申し訳ございません。

 で、ハミなし頭絡を使っている自馬ですが、色々ありまして、転厩しました。不安もあったんですが、つらっと引っ越し先になじんでしまったもんで驚きです。もしかして、今までいた場所、嫌だったのか?かもしれないなあ・・・・・・。

 かつ、転厩先の皆様に「賢い・落ち付いてる・おとなしい・可愛い・能力が高いのでは」とまあ、パーフェクトホースみたいに思われてしまいました・・・・・・。サラブレッドで、こんな馬は滅多にいない、との事。そんなバカな・・・・・・。

 結局、ハミを使わない・蹄鉄を使わない・濃厚飼料をやらない・要は、馬がイライラする可能性のある事を排除していけば(自馬の場合、もう面倒で鞍もやめてしまったわけだけれども)、どんな馬だってそれ相応に落ちつく、筈。ハミを使わなければ、指示も分かりやすくなるから混乱しなくなるし、従って集中しやすくなるし、暴れる理由なんかなくなるわけで。蹄鉄の違和感って、付けてみないと分からんだろうとは思うんだけど、四六時中の違和感って、侮れないですから。濃厚飼料=糖質ですが、草食獣に糖質やれば、腸内細菌叢がおかしくなるから、それでイライラするようになる。もう一つ、考慮した方がいいのでは、と思うのは、血糖値スパイク。濃厚飼料を給餌した後、急激に血糖値が上がる可能性があって、そのせいで発狂する、可能性。実際に調べたことはないんですけどね。

 つまりまあ、調教だのしつけだの、ホースマンシップだので自分に都合のいい馬をこしらえる、なんてできる訳がない。それ以前の事をきちんと整えることが重要なのではないか。サラだから発狂しやすい、なんてこともないはず。サラブレッドって、ご幼少の頃から訳分んない餌をあてがわれてるから、腸内細菌叢がメチャクチャになっている可能性が高い。だから、疝痛を起こす。これを改善するには、まずは濃厚飼料をやらないこと。

 自馬には活性誘導水がかなり効果あるみたいですけども。

 あと、今回成程ねえ、と思ったのは。「環境」。今まで様々な方法で奴の健康を守ろうとしてきましたけど、24時間いる場所がど汚ければ、なにやってもムダに近い、という事。不潔がデフォになっちゃってる乗馬クラブは数多いですけど(大概オーナーが気が付いていません)それってゴミ屋敷に住まわさせられてるのと同じで、不健康になるに決まってるのだなあ。

 今までの厩舎は床が土で、おそらくは、土伝いに病原菌が侵入してきてたんでしょうけど、それだけじゃなくて、結局壁も天井も汚い、床のおが粉が細かすぎて埃だらけ、かつ、それを掃除してたフシがない。やっぱりゴミ屋敷だったのか。

 という事で、また、練習動画をUPできるようにしようと思います。そうそう、転厩の決め手は「トイレがキレイ」でした。どの乗馬クラブもトイレが汚~~~いんですもの。

おまけ:ブラック企業ってこんな感じ?


サラブレッドは「乗馬」に向かないの?

2021年07月07日 | ハミなし頭絡

 サラブレッドという馬の品種が気の毒なのは、長い間「サラは乗馬に向いてない。なぜなら、競馬馬として走れ走れ言われてるし、他の馬より速く走る気満々だから、すぐ暴走するから」という迷信に振り回されて、押し込むことばかりやられてるから。

 そんな事あるわけねえっしょ。

 もし、本当に馬が「他の馬よりか速く走りたい!」なんて思いながら競馬をやってるなら、鞭で一々はたく必要は全くない、でしょ。

 人間の場合、あれこれ競技があって(で、なぜか必ず白黒つけなくちゃならない風にいつの間にかなってしまう)、まあ、私なんぞはよーやるわあ、と思ってるわけだけども、それがめっちゃ大事で根性入れて(自分から)やってる人がいて、だから勝ち負けが成り立つ。ある意味かなりバカバカしいですけどね。動物がそんな事考えるわけないべ。だから、鞭ではたかにゃならん、という事なんですわ。

 ただ、競馬から引退したての馬というのは、全然若い。馬にも反抗期的なものがあって、どうやら4~6歳辺りらしいんですけど、その時期はなかなか言う事を聞かない。それを見て「暴れ馬だ」とやられて、それをさせないように、という方向性で躾けられる、というか、それを「調教」と称している、という事なんでしょうけど。

 実は、この件にも重大な問題が潜んでいることが最近自分の中でははっきりしてきているんだけど、要は競馬引退頃に蹄疾患が出てくるのよ。サラはアルミの冷鉄だもんで、装蹄で簡単に爪水虫をうつされてしまう。それがじりじり酷くなる頃に引退して乗馬馬をやれ、で、今までよりうんとこさ重くて下手くそな客を載せろ、とくるわけ。痛いから動かない、すると鞭ではたかれる。嫌だ嫌だ、で暴れる、で暴れ馬だから、と烙印を押されてますます訳分らん馬装をさせられる、という悪循環。蹄をかばって走るから、体のあちこちに故障が出てしまう。サラはその辺本当に繊細だと思うのだが。

 結局若い&不健康&載せる客が下手くそ(指導員だって別にうまいわけではない)&そうした理解が全くない状況でこき使ったり「調教」するから、しんどくなって、最終的には疝痛で死んじゃう。

 自分の自馬さんもサラなんだけども、蹄の問題を一歩ずつ解決することで、状況が改善されましたね。とにかく奴の意見を聞いて押したり引いたり、じっくりそうやって取り組むと、外乗だってホイホイ行けるようになる。理由なく暴れやしませんがな、という極めて常識的なことを改めて教わったんですけど。

 しかし、クラブホースだと、そもそも「馬の意見を聞く」事自体がない、から。そうでなきゃ「可哀そう」だし。何が可哀そうなのか?一番は蹄問題を放置されている事、もう一つは暴れる理由を馬のせいにされてしまっている事。

 この辺りの問題をきちんと解決できれば、サラは乗馬に向いていると思います。特に、全然走れなかった、気性の優しいタイプの人は。「馬術」となると、どうかなあ?でも、別に馬術にこだわらなきゃいいんだよね。サラが向いている「馬術」は、障碍飛越でしょう。飛びゃあいいんだからさ。で、この障碍飛越、ハミなしでやると、まあ飛んでくれます。気持ちいいんですよね~~。つくづく、サラにはハミなしが向いてると思うんですよ。繊細な人たちだから。

 ところが、この障碍飛越をできるクラブがホント、ない。どこもかしこも馬場馬術を標榜してて、その理由は、やっぱり「落馬」問題に尽きる。ハミをやめれば、6割程度は解決できる、筈なんですけどね。でもねえ、現実には馬場馬術なるものをやっててみーんな落馬している。結局向かない事をやらされてるから、馬が暴れちゃうんですよ。


なぜ事故が起こるのかー3

2021年06月14日 | ハミなし頭絡

 おやつ問題を考えてみて、そうだよねえ、と思うのは、客側は、少なくともクラブホースの皆様を自動車教習所の車みたいに捉えているわけではない、という事。やっぱりそこは生き物だし、名前もついてるし、騎乗後の手入れとかもやるし(させないクラブもあるかもしれないですけど)親しみがわくのは当然と言えば当然。しょっちゅう疝痛だの跛行だの起こしてるみたいだし、可哀そうに、より負担がかからないように上達せねば、となる、ですけどね・・・・・・。

 残念ながら、「馬術」をやらされる馬の負担は増えこそすれ、減ることはナッシング、なのが実情なんですよ。だから、事故が起こる。

 乗馬クラブと客の考えてる「乗馬」の内容の食い違いの一例を下図に示してみましたが。

 自分が乗馬クラブに入った時、まさか「馬術」を教わることになるとは思ってなかった、んですけど、そのうち洗脳されちゃうんですよね。「初級馬場」だの「初級障碍」だの、というクラスがあるから。なんかこう、「馬術」が誰でもできそうな(実はそうそうできるものじゃない)クラス内容になってる(実際は、馬術とは程遠い内容)のと、こういうクラスに入った頃から、ハミ受けがどうこう、ってことをやたら言われるようになるから、やらなくちゃいかんのか?と騙されるんだ。

 その頃から指導員が色々おっしゃいますけど、獣医の自分は「ホントのとこ、どうなの?」と思うことが増えていきはしました。例えば「ハミを追う」。ありえません。馬はハミが嫌だから何とかして外そうと首を振ったり頭を下げたりしますけど、それが「ハミを追う」って、どういうこと?根拠がないんだよ。例えば「ハミを受け入れるから唾液が出る」あり得ません。ウソつくな、おい

 でもねえ、毎回のようにそんな事を言われてると、そうなのかなあ?と動物の専門職であるはずの自分も洗脳されちゃうんですよ。その理由としては、日本中の乗馬指導員が同じことを言うからです。疑問を持つ人がいないわけ。なぜか 

 結局、乗馬指導員も動物のことを知らない、シロートだからです。ついでに言うと、馬の獣医も動物を知らんシロートという事は同じです。だから、「そんな事ありえヘン」と言わないのだ。

 クラブと客がもめるのは、突き詰めると、シロート同士の不毛ないさかい、という事になる。獣医については、小動物臨床をやっている(その中でも、当院は草食爬虫類や哺乳類でもうさぎ等のげっ歯類、鳥類まで診ている。最小手術対象はカナヘビ)こちらは、動物全体を俯瞰してみているから、気づきが多い。馬の先生方は、他の動物は牛ですら知らないもんね。だから、何の根拠もなく「馬は特殊」みたいなことを平気で言う。他の動物も勉強しなさいよ、と思うのだが。

 でも、完全に洗脳が解けたのは最近です。ハミを使わなくなって10年ほど経ちますけど、成程、こういう事か、と整理できたのは。だってなあ、世界的にこの洗脳が広がってるんですもんね。これを解くのは容易じゃない。大体オリンピックが悪い。あれに馬術なんかが入っちゃってるから、馬術がエライ&野心やらなんやら、が出てきちゃうんですよね。

 ハミを使わない=邪道のヘンな奴、と思われてたまるかよ。


「普通の馬」が異常なのだ

2021年05月22日 | ハミなし頭絡

 自分がハミなし頭絡での騎乗を始めたり、蹄鉄をやめてみたり(やめてみて、蹄疾患の多様性と、その根本原因及び治療法が理解できた)というのは、結局は安全対策です。元気で機嫌のいい動物が、意味なく大暴れするはずないから。機嫌を悪くする・すぐ病気になる、その原因を一つずつ潰したということ。

 こないだ行ったクラブで練習に付き合ってくれたお馬さんも、普通のクラブで言えば「普通」なんです。でも、自馬さんとの練習と比較すると、たった30分の練習で疲れ切ってしまう(ようにみえる)のもおかしいし、それっぽっちの練習で(駆歩なんかほぼやらず。かつ、その日は特に暑くもなかった)水をがぶ飲みというのも変(ああ水をがぶがぶ飲むと、それだけで疝痛の原因になりかねない)。不機嫌なのも変。普段自馬さんとやってる練習ときたら、駆歩しまくり&障碍飛びまくり、測ってみると練習一回につき約4kmは走り回ってて、ついでに外乗までやって、ケロッとしている。特に水欲しい~~ともならない。

 多分自馬のほうが「本来の普通」なのではと。いやあ~~、元来の馬のポテンシャルの大きさよ。

 でもねえ、不機嫌ですぐ疝痛起こす、すぐ跛行する、水をやたら飲む、餌をガツガツ食べる、レッスン中にいきなり発狂する、こんな馬ばかりだと、それが「普通」で「標準」になっちゃう。「そんなもんだ」の怖さですわね。おかしいな、という発想にならないのは、申し訳ないが、要するに「素人」だから。しかし、その素人が知った風になってしまって人の話を聞かない、というのは、その辺の犬のブリーダーなんかとそっくり。まあ、それほどに獣医ってのが信用されてないんでしょうけど。

 原因を追究しないのは、おそらく日本、いや、世界中の(先進国だと思いますけど)馬関係者がそんな馬しか見てないからでしょう。先進国の特に「馬術」だの「競馬」だのをやってる馬は、ほぼ例外なく蹄鉄だし、さらに言えば、世界中の馬がハミを使わされてる、従って、比較検証が全くできてないから。ハミだの蹄鉄だのの、道具としての優位性を示唆する科学的な根拠なんか何もない、にもかかわらず。

 これについて異議申し立てをしている人がじりじり増えてはいるんだけど、で、ぜひ、増えてほしいんです。このままじゃ、乗馬って本当に危険なだけで、衰退間違いなし、になっちゃいますから。しかしですね、馬以前に、馬関係者の「石頭」をどうにかする、というのが激ムズ、という、高~~~~~~い壁。