ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

テーマ別に連載形式になっています。テーマ別に最初の記事からお読みください。

蹄病を理解するー5 装蹄・削蹄の何が悪いのか?

2020年02月16日 | 裸蹄管理

 しかし、いつも思っていることですが、日本のこういう方面の技術者の方のレベルってハンパない場合が多い。おそらくは世界一なのでは、と。おそらく、勉強もしてるでしょう。国家資格じゃなくなっても、資格制は残っているわけだし。鉄を加工細工するのだから、めちゃ力仕事で、鉄の蹄鉄を扱う場合、原則女性は無理じゃないかと。これだけで、有資格者が減ることになりますね。

 装蹄の現場はとにかく危険極まりない。鉄をもひん曲げてしまう高熱炉のすぐ近くで、いつ本気で蹴り飛ばしてくるか分からない動物の足元で作業する。よく事故が起きていないな、と。いや、事故が起きていても統計とか取っていないのかもしれませんが。安全対策も考えつつ、山ほどいる馬どもの足元を見て、ああ切ってみたりこう切ってみたり。。。で、跛行がそれで改善することもあるし、改善しないこともある。サラの場合は、とにかく「走る」かどうか。乗馬馬だと、長持ちできるかどうか。ポニーは、まあ、テキトーでいいか。こんな感じではないでしょうか。後からあーだこーだクレームを付けられることもあるでしょうし、そうならないよう、かなり皆さんきちんと仕事をしようとはしてると思う。仕事の内容は、非常に厳しいし、大変。しかし技術は世界レベル、なのはおそらく間違いないところ。

 では、結局削蹄の何が悪いのでしょう?

 YOUTUBEで「削蹄 馬」とやると、一番に出てくる動画がこちらなんですが・・・・。装蹄の現場でよく見かけるパターンですけど。

 小動物獣医師として、これ、ひどいよ、と思う動画ではあります。治療というけど、これは治療になってない。なぜなら、蹄の治療と称しながら、全く消毒もしていない道具でもって(なんかのドリルの刃でしょうか?)いきなり消毒洗浄していない蹄底を突き刺しちゃって「血抜き」と俗称される処置をしている点につきる。これじゃ、ばい菌を創内に押し込んで感染をひどくするだけでしょう。蹄底だから、ますますそうなる。

 鎌で削ってるからいいんだ、じゃないんです。例えば日本刀。多分世界一切れ味のいい刃物でしょうが、こいつで切られると、予後が極めて悪い。日本刀には汚いばい菌がこってり付着していて、切られるとそれが切り傷の中に侵入し、ひどい化膿を引き起こす。それで死んじゃう。井伊直政さんなんかは、そのせいで敗血症になって亡くなったんでしょうね。鎌をちゃんと研いでるかどうか、という問題とは違うという事です。衛生管理がなってない。

 今、新型肺炎の件で日本中が騒ぎまくってますけど、結局病気の防除は、まず第一に衛生管理なんですよ。だから、手洗い励行・アルコールで消毒・とがみがみ言われてるわけ。こと大動物となると、どうしてこの辺がいい加減になるんでしょう???ま、これも獣医に問題があるか。注射するときも、刺入部の消毒してる人見たことないし。

 つまり、装蹄や削蹄の技術ではなく、それ以前の道具の衛生管理・蹄の衛生管理がダメだから、蹄病が発生するんだ、かつ、蔓延するんだ、というのが結論になります。なぜド汚い状態のまま蹄をゴリゴリやってしまうのか、の理由はおそらく衛生管理面の教育がなされていない、ということでしょうか。でもね、なら、社会常識って奴を駆使しないと。

 装蹄師の皆さん、床屋に行って、髭剃りしてもらう時、隣のヘンなオヤジの髭を剃った剃刀をちゃちゃっと研いで、切れ味復活しました~~じゃ、あなた、ってやられたいですか?絶対「いや、その前に消毒してよ」ってなるでしょう。エイズがうつるかも、くらいのことは今日日誰だって考えます。同じことを馬にも牛にもやってこそ、プロの仕事じゃないでしょうか。この件は、小動物業界のトリミングではもはや常識。トリマーの方々は、毎回毎回トリミング用のハサミ・バリカンを消毒してますから。それ用の除菌スプレーだってあるんです。

こういうのとか。

こういうのをちょっと使って見せるだけで、「まーなんて丁寧なお仕事をしてくれるんでしょ!!」なんて評価をもらえること間違いなし!だけじゃなく、切れ味もよくなるから、いいと思うんですけどね。


蹄病を理解するー4 疫学的アプローチ2

2020年02月11日 | 裸蹄管理

 改めてこの図。

 今まであちこちの乗馬クラブと関わっているのだけども、この件については、クラブ同士の言い合いになっている、のも見受けます。例えばクラブホースが別のクラブに引きとられたりすると、あっちのクラブの馬は挫跖だらけでどうなってるんだ?きっと馬場の管理が悪いに違いない、とか文句を言う次のクラブ、とか。うーん、見ているとどっちもどっちっぽいんですけども・・・・。なんとかして、馬の故障を誰か他人のせいにしたいんだろうなあ。。。。。 従って、クラブの管理にせよ、装蹄師にせよ、事態の打開に至らない。もっとまずいのは、これに獣医が関わらないということ。

 でもねえ、大体獣医があてにならない。自分も獣医だから(小動物ですがね)情けない話だとは思うが、あてにならない医者ってのがどれほど飼主にストレスになるか、よく分かる。小動物臨床業界はキビシイんですよ。東大卒だろうがなんだろうがカンケーありません。治せなくちゃヤブ医者で、ヤブ医者には患者が付かない仕組みになっている。小動物業界の問題は、どこもかしこもヤブ医者だらけで、アタリが少ない、と、当院に転院してきた方が後で言うんですよ。当院から転院する気配はないから、ヤブとは認定されなかった、ということか。

 しかし、大動物はさらにヤブだらけ、もしかしてヒモ医者?ものがヒモだけに、引っかかったら死ぬ、という。というか、蹄葉炎です、安楽死しましょう、だもんね。ホント、お気楽でうらやましいよ。

 安楽死という「逃げ」を使えるから、気楽な稼業ときたもんだ。で、そう言われるのが多分嫌だから、皆さんなかなか獣医を呼ぼうとしない、面もあるんじゃないかな。

 当方も、去年の6月に馬の獣医にそういう事を言われて、ホントにむかっ腹が立ちましたがね。悪いけど、蹄葉炎は治しましたから。あんたらなんかに任せられるかっつの。簡単に安楽死言うような輩にね。そうならないように全力を尽くす気が最初からないわけでしょ。で、上から目線でさ。分かってないことをえばるなっつの。

 そう、何が諸悪の根源かというと、蹄病の原因を獣医が全く見つけれられていないこと、これに尽きる。さらに言うと、見つけようともしてないじゃないか。で、それでも商売は成り立つらしいからさあ。馬の獣医が少ないもんで、結局飼主にチヤホヤされて、知ったようなことを言えば金が取れる、んだもんなあ。だからエラソーにできるってわけなんだろうな。やだやだ。

 さて、疫学ですが。どうも変だ、こんなに馬に蹄病が多発しているなら、野生馬なんかとっくに全滅しててもおかしくない、筈なんだけど。。。。シマウマも別に絶滅しそうな気配なし。モウコノウマが絶滅しそうになったのは、蹄病とは関連性がない。オーストラリアの野良馬(あれは家畜馬が野生化したものです)、アメリカのムスタング、も別に絶滅する気配なし、日本の岬馬は増えちゃってどうしようか、という状況のようだ。なのに、家畜になった途端、蹄病だらけってどういうことだ?

 あと、地域として思うのは。沖縄ですが、住んでる馬の蹄の状態は、なかなかよさそうなんです。一番暑くて海にも近い、ムシムシしているのになあ。これは実際に沖縄に行って、一応確認している件でもある。

 沖縄で一つ重要な点。沖縄にはプロの削蹄師がいません。皆さん適当に自分でやってるらしい。そこの馬は蹄の状態がまあOK、こうなると、疫学的に言えることはただ一つなんですよ。

 プロの削蹄が入ると蹄病になる。

 これだけなんです。動物園も、定期的にプロの削蹄が入るんですよ、実は。麻酔かけて削蹄する。ってことは、やっぱり削蹄することが悪いのか?


蹄病を理解するー3 疫学的なアプローチ1

2020年02月11日 | 裸蹄管理

 改めて、この図。

 困っちゃいますよ、本当に。これが表面化しない、というのが一番ヤな感じだな~~。オーナーとしては、馬を預託しているクラブの悪口は言いたくない、下手に文句を言うと、「じゃあ出てってくれ」という結論にすぐなってしまう恐れがある。乗馬クラブ側は、あの装蹄師のせいで馬がダメになった、とか考えてるけど、他に人もいないし、グズグズ。装蹄師側は、あちこちの乗馬クラブを見ているから、あーこのクラブは床がダメ・管理がダメ・不衛生だし、と思いつつ、でも、どこのクラブも大差ないというか。。。。で、連日連夜、落鉄しただの跛行しただので駆けずり回って疲弊する、という。三すくみみたいな状況になっているんです。馬関係者って暗くなりがちなんですが、こういう状況にほぼ例外なく放り込まれちゃうから、というのがあるんじゃないか。激論して大喧嘩になる、方がまだマシですが、問題は、どこから問題に手を付けていいか分からない、という点。

 昔から、蹄病に関わる要因はこうじゃないかといわれています。

1)蹄質:サラはダメだ、と言われてますね。自分の馬はサラなんですけどね。サラは蹄底が薄い・蹄が柔らかい・裸蹄に向かない、と。特にサンデーサイレンス・ディープインパクト産駒あたりの蹄底が薄い、といわれてます。こないだ、どこかの調教師さんが走る馬は蹄底が薄いとかなんとかおっしゃってたそうなんですが、そもそもサンデーサイレンスの蹄底が薄い、その子孫にその遺伝が受け継がれちゃった、けど、走る馬が圧倒的にサンデー系だから、というだけの話です。ディープもサンデーサイレンスの子孫ですしね。

 栄養については、サラの若馬に対する給餌内容はひどいもんで(人間の栄養常識を、全く消化器構造と機能が異なる草食獣の馬に当てはめて濃厚飼料を過給するのは、ほぼ意味ない、どころか、健康被害を引き起こしてオシマイになるケースが多い)、そのせいで胃潰瘍だの蹄葉炎だのが起こる、のはほぼ間違いない。しかし、それは乗馬馬にはあまり関係ないように思うんですけどね・・・・。尤も、濃厚飼料信仰はかなり根強くて、そのせいで馬ががれてるのに気付いてないクラブも多そうなんですけど。金かかるからやめた方がいいですよ。

2)環境:床の衛生状況・敷料・馬場の材質等々。どこも色々工夫しているんですけどね・・・・。じとじとした湿気の多い日本だから蹄病が多発するんだ、という説もあります。推測ですが。

3)削蹄師や装蹄師の技術や見立て:率直に言って、どの方が関わっても、最終的に馬は蹄病になります。どうもそうらしい。装蹄でなんでも治る、と豪語している方もいらっしゃいますけど。。。。言っちゃなんですけど、こういう事を言う方は人の話を聞かないケースが多いから要注意です。

 ところが、この辺がわりとちゃんとしているはずの半野生馬とか、放牧を主体にしているような乗馬クラブでも、実は蹄病は頻繁に起きていて、ちっとも解決しないんですよ。濃厚飼料は慎重に避け、おやつも与えない、広い牧草地に放牧してあまり騎乗もしない、それでも蹄病は発生する。それから、動物園。馬だけでなく、有蹄動物の蹄がとにかく状況悪い。これは多摩動物園に実際に行ってみて気づいたこと。多摩動物園にいる野生馬、蹄葉炎になっちゃってるんですよ・・・・。なんでだよ~~?

 旧来の蹄管理に重要とされる3要素をなんとかちゃんとしようとしているオーナーもクラブも装蹄師も、結局蹄病の発生を抑制できていない。

 では、疫学的な調査をするとどうか?

 疫学という研究分野はこういうもので、要は環境や周囲の状況から疾患について考えようとするもの。馬の蹄病については、その疫学的な考察をどこかの大学が行っていたような覚えがあります。ウマ科学会の学術集会で発表されて、それを聴講した。その研究の結論としては、「疫学的な特徴は認められなかった」だったと思う。それはそうだ、というのはこちらの意見でそれはこれから書いていきます。 

 今は、疫学調査って、うまくするとPCの前に座ってるだけでできちゃったりするんですよ。FBに馬や蹄のグループ・FBぺージが山ほどあって、それをじっくり観察するだけで、疫学調査ができてしまう。そうすると、例えば、寒立馬に蹄の問題が起きていることも拾える。一方、蹄のグループって英語圏に山ほどあって、要は世界中のどの国・地域でも蹄病は起きているし、上の図式みたいな問題が起きている、ことが分かるんです。相談内容は似たり寄ったりで「蹄の状態が悪い、なぜだ?装蹄師が悪いのか?餌が悪いのか?環境のせいなのか?どうすればいいのか?」というもの。世界中の馬の飼主が悲鳴を上げている。疫学的な傾向が全くつかめないように見えるんです。


蹄病を理解するー2 

2020年02月09日 | 裸蹄管理

 蹄病について書かれている内容を読むと、とても不思議なことが書いてあるんですよ。例えば挫跖。「薄い蹄底、平らな蹄、蹄踵が低い蹄で発症しやすい」とあります。って、これ、要は「削蹄されている・装蹄されている蹄のこと」なのではないか?つまり、削蹄や装蹄そのものに問題がある、という事なんでしょうか?
 装蹄師や削蹄師という仕事は、かつては国家資格だったわけで、今だって相当な技術が必要とされているし、試験も易しいものではない。技術的なことを言われると、獣医だって「へえ~~」になっちゃう、んですけども。

 でもねえ、一方では、「装蹄師のせいで蹄がおかしくなった」という話もよく聞くんです。あちこちから装蹄師を呼んで、合わない、下手だ、と言いつつコロコロ装蹄師を変えているクラブも結構あるし。っていうか、どの装蹄師さんを呼んでも、最終的には「この人もダメ」で終わっちゃってる場合が多いんじゃないかなあ。

 装蹄師側はどうかというと、「クラブの衛生管理が悪い。飼料管理が悪い。運動のさせ方に問題がある」なんて言う、といいますか、黙っている方が大半でしょうけども、腹の中ではこういう風に考えてて、だから、クラブやオーナーの文句にイライラすると。

 ちなみに、当方の自馬ですが、引き取って以来、ずうっとやれ蟻道だ・白線病だ・挫跖じゃないか・とずるずるした挙句、昨年6月には「蹄葉炎だ。このままだと蹄が脱落して安楽死だぞ」と馬の獣医に言われましてね。この獣医師は、どうやらオーナーである、当方の蹄管理が悪いんだ、と言いたいらしかったんだけど。

 けどねえ、オーナーったって、連日連夜自馬のところに行って蹄を24時間管理なんかできるわけないし。じゃあ結局乗馬クラブの管理が悪いんじゃないか、と言っているオーナーも山ほどいます。ま、図にするとこんな感じですかね。

  

 蹄病の管理について、だれもが「獣医・装蹄師・管理者で協力し合って」とか言ってるくせに、このありさまでは、どうにもなりませんよね。 


蹄病を理解するー1

2020年02月02日 | 裸蹄管理

 論文を書き終わりましたので、やっと、今回から裸蹄管理に重要な「蹄病」について書いていきます。とにかく長くなります・・・・・。専門的な話もなるべく易しめに書きますが、参考リンクは必ずご覧いただきますようお願いいたします。

 さて、蹄病。種類多し。名前が色々ついています。代表的な奴を箇条書きにしてみます。

  1. 蟻道・砂のぼり
  2. 裂蹄
  3. 白線病
  4. 蹄膿瘍
  5. 蹄葉炎
  6. 挫跖
  7. 蹄叉腐乱
  8. 蹄癌
  9. 立腫れ・けいくん
    ってこんなにあるんかい!となりますが、これらの病変をバラバラに考えるから、今まで蹄病の全貌が全く理解できていなかった、ということ。まず、病変が起きている場所に基づいて分類すると、1~4は蹄壁内で起きている疾患で、5~7は蹄底の疾患。8については、今まで病気と考えられていなかったフシがありますが、れっきとした病気なんです。これが起きている=なんらかの蹄病が起きている、と考えるのが妥当でしょう。
     これを図にまとめると、こうなります。裂蹄は蹄の被覆層に生じた亀裂なので、こうした断面図には描けないんですが。

 蟻道・砂のぼりと呼ばれている疾患は蹄壁の被覆層と保護層の間に隙間が起きてしまう状態。裂蹄は、被覆層~保護層に亀裂が生じる疾患。蹄縁から起きてくることがほとんど。

 白線病は、蹄真皮に繋がる白線の部分に隙間が空いてしまう疾患で、これがひどくなって感染が生じると蹄膿瘍となり、更に蹄真皮全体に広がってしまうと蹄葉炎となる。

 一方、蹄底に、なぜか膿がたまってしまう状況を挫跖といい、蹄叉が感染を起こしてぐずぐずになってしまうのが蹄叉腐乱、それがひどくなって蹄癌、となるわけです。蹄癌は、感染を起こした蹄叉に起こる、肉芽腫炎です。

 と、このように解説している蹄の本はありません。なぜないか、というと、誰もまともに理解していないから、ですね。教本を読んでみると、全てバラバラに解説されています。笑っちゃうけど。

 馬の臨床で多分獣医科の学生が読まされている教本

に書かれている内容を抜粋してみると、こんな感じ

1)挫跖:圧迫や打撲による蹄底部の損傷。砂利等の突起物を踏むことで発症する。薄い蹄底・平らな蹄で起きやすい。

2)蹄膿瘍:蹄の知覚部に膿瘍を形成して急性の跛行を生じる疾患。異物や裂蹄・蹄葉炎が起きていると発症しやすい、んだそうです。

3)裂蹄:蹄壁を変消させる加重が原因。蹄の乾燥・過長が原因、だそうです。

4)蹄葉炎:蹄真皮組織の虚血性壊死によって蹄壁が蹄骨と乖離する状況。原因は色々挙げられていますが、結局はよく分かっていない、んだそうです。

5)白線病:蹄底の白線部に変色・陥没・拡張等の異常が見られる場合。その実態は蹄壁剥離症で、どういう訳か、蟻道や砂のぼりもこの疾患に含まれる、とか書いてあります。

6)蟻道:なのにこの疾患が次に出てくる。内容は白線病と同じっぽいんですが、運動によって反回(ってこれ、何の運動?)が繰り返されると、蹄壁が剥離するように力がかかるから、だそうです。

で、骨折が続き、やっと

7)蹄叉腐乱:蹄叉部に感染を起こした疾患。適切な管理をしてないと起こる、んだそうです。

8)蹄癌:蹄叉腐乱のひどい奴のようですが、原因はよく分かっていないんだそうです。

以上、この教本に書かれている順に要約しましたが、著者の方の頭が混乱している、という事が、並び順から分かります。これを読んで蹄病を理解できる学生諸君はいないでしょうなあ。気の毒に。もっとまずいのは、治療法も予後も全部間違っている、ということ。これじゃあ、何十年たったって、蹄病は治せませんよ。

 しょうがないので、次回から当方が解説いたしましょう。