ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

テーマ別に連載形式になっています。テーマ別に最初の記事からお読みください。

プロテクター考(いや、高か?)

2021年05月26日 | 馬とヒトのトレーニング

 最近、ヤフオクやメルカリに出品されてる乗馬グッズ、なんだかプロテクターが増えたなあ、と不思議に思ってました。

 プロテクターとメットは、日本の乗馬ではまず使った方がいいと思ってます。以前書いた通り、日本には「よく調教されたおとなしい馬」というのはいませんから、備えないと。しかし、それにしても多い、どういうわけか、やたらエアバッグ式の奴が多くなってて。。

 このブログを読んで理解。成程ね~~、例の最大手クラブが、プロテクターをエアバッグ式のみって決めちゃったという事か。ずいぶん強引な・・・・・。相変わらずですなあ・・・・。訴訟でも起こされたんでしょうかね?無理もないけど。でもねえ、初心者クラスからこんなのを着こんで練習って、一種不気味な風景に思える。「当クラブの馬は危険です」って公言しちゃってるようなもんですよね。
 で、まずは普通のプロテクターの出品が増えて、次にやめちゃった人がこのプロテクターを出品し始めたってことか。メーカーはウハウハでしょうけども。出品数を見るにつけ、乗馬をやめてる人、多そうだけど。

 高いんですよね、これ。しかも、ボンベが作動しちゃったら、ボンベを買わなくちゃならないし。最大手クラブは、一見安そうな料金設定ですけど、かようにあれこれ売りつけられますから要注意。このエアバッグ式でも、大腿骨骨折は防げないと思うんだけどな。

 一方、他の乗馬クラブに行った時「プロテクターを着るな」と言われたこともあるのだ。なぜいけないのか不可解だったのだけど、もしかすると「自分とこのクラブの馬は危険です」と見学者なんかに思われたくないってことだったのかなあ?そのクラブでも落馬させられたもんで(やっぱり、いきなり暴走された。しかもマンツーマンだった)やんなりましたけど。

 とりあえず、クラブホースで練習するとなると徹底的に防御した方がいいと思うんです。上半身はこの手のプロテクターで何とかなるでしょうけど、下半身はどうする?

 悩んでました。だって、周りの人がバタバタ大腿骨を折るから怖くて。あれこれ探して、やっとこさ見つけたのがこれ。

本来はスノボで使うものなんだそうですが(だから夏はしんどい、暑くて)薄手でモコモコしない、一番いいんじゃないでしょうか。効果のほどは、実はまだ分からない。これを使い出してから、落馬したことがない(多分1年以上)ので。安心感は一段階以上、上がったと思ってます。ある程度安心感が強まったから、若干強気になれるようになったんじゃないかな。ここまでやって怪我したらもうしょうがない。

 防御については、巧い(と思い込んでる)人って、まずやろうとしないでしょ。みっともない。

これは、慶応大馬術部が出している動画ですけど、このおじさんメットもかぶらず、訳分らん騎乗をして、馬を大混乱させてダメにしちゃってますなあ。馬が気の毒。こういう人、多いですけどね。こういう人から学ぶことってなにもないから。


「普通の馬」が異常なのだ

2021年05月22日 | ハミなし頭絡

 自分がハミなし頭絡での騎乗を始めたり、蹄鉄をやめてみたり(やめてみて、蹄疾患の多様性と、その根本原因及び治療法が理解できた)というのは、結局は安全対策です。元気で機嫌のいい動物が、意味なく大暴れするはずないから。機嫌を悪くする・すぐ病気になる、その原因を一つずつ潰したということ。

 こないだ行ったクラブで練習に付き合ってくれたお馬さんも、普通のクラブで言えば「普通」なんです。でも、自馬さんとの練習と比較すると、たった30分の練習で疲れ切ってしまう(ようにみえる)のもおかしいし、それっぽっちの練習で(駆歩なんかほぼやらず。かつ、その日は特に暑くもなかった)水をがぶ飲みというのも変(ああ水をがぶがぶ飲むと、それだけで疝痛の原因になりかねない)。不機嫌なのも変。普段自馬さんとやってる練習ときたら、駆歩しまくり&障碍飛びまくり、測ってみると練習一回につき約4kmは走り回ってて、ついでに外乗までやって、ケロッとしている。特に水欲しい~~ともならない。

 多分自馬のほうが「本来の普通」なのではと。いやあ~~、元来の馬のポテンシャルの大きさよ。

 でもねえ、不機嫌ですぐ疝痛起こす、すぐ跛行する、水をやたら飲む、餌をガツガツ食べる、レッスン中にいきなり発狂する、こんな馬ばかりだと、それが「普通」で「標準」になっちゃう。「そんなもんだ」の怖さですわね。おかしいな、という発想にならないのは、申し訳ないが、要するに「素人」だから。しかし、その素人が知った風になってしまって人の話を聞かない、というのは、その辺の犬のブリーダーなんかとそっくり。まあ、それほどに獣医ってのが信用されてないんでしょうけど。

 原因を追究しないのは、おそらく日本、いや、世界中の(先進国だと思いますけど)馬関係者がそんな馬しか見てないからでしょう。先進国の特に「馬術」だの「競馬」だのをやってる馬は、ほぼ例外なく蹄鉄だし、さらに言えば、世界中の馬がハミを使わされてる、従って、比較検証が全くできてないから。ハミだの蹄鉄だのの、道具としての優位性を示唆する科学的な根拠なんか何もない、にもかかわらず。

 これについて異議申し立てをしている人がじりじり増えてはいるんだけど、で、ぜひ、増えてほしいんです。このままじゃ、乗馬って本当に危険なだけで、衰退間違いなし、になっちゃいますから。しかしですね、馬以前に、馬関係者の「石頭」をどうにかする、というのが激ムズ、という、高~~~~~~い壁。


ビジター乗馬で感じた事

2021年05月19日 | 馬とヒトのトレーニング

 ビジターで乗馬。本当に久しぶりです。特に教わることもないんですが、たまには他の乗馬クラブに行ってみて考えることもあり、ということで。

 日馬連2級(馬場限定じゃない方)を持っている、とお伝えしておいたんですけど、慎重に、最初は小さい馬場で、次に20*40くらいの馬場で、3歩様と斜め横歩等々。自分にビックリしたんですが、今までだと、馬に何されるか分からん、常に緊張してたもんなんですけど、全然そういう事がなくなっちゃってましたね。その理由には色々あると思うんですが。。。

 で、改めて、乗馬を楽しくなくする・事故を引き起こす・上達を妨げる一番というか、唯一じゃないかと思う原因が「恐怖心」だなあと。

 しかしですね、この恐怖心というの、乗馬を始めた最初からある人は、そもそも乗馬なんか始めないでしょうから、後から植え付けられたものになる、わけで。
 この間、体験乗馬というものに行ってきました、というお話を聞く機会があって、その方は猛烈な勧誘にあったようなんだけど(相変わらずえげつない・・・・。その件についてはこっちに詳述しました)、「馬がかわいいの~~~」とおっしゃる。そりゃそうでしょ、それ向けの愛想のいい馬が使われてんだもの、と夢をぶち壊してしまったんですが。少なくとも「おっかない」」とは思わなかったのだなあ。体験乗馬程度で事故が起きたらえらいことですけどね。

 自分が「乗馬ってこんな怖いもんなの?」と」疑いだしたのは、最初に在籍した最大手クラブの「初級」クラス辺りから。暴走する馬が出て、落馬して救急車、こんなことが毎レッスンごとに起こるのだもの、馬ってどうかしてるんじゃないの?と。自分の知っている普通の「家畜」(行動に合理的な理由がある)とは思えない、予測が全く効かないことに驚愕したんですよね。

 こないだのビジターでも、隣の小さい馬場で別の人馬がレッスンし始めたら、うっひゃ!馬が立ち上がってるし。おいおい、こっちになだれ込んでくるんじゃない?と不安になる。その馬に乗ってる方は怖いなんてもんじゃないでしょう。ちらっと聞こえるのが、指導員の「前に出して!」なんですが、出そうたって怖いから手綱にしがみついちゃう、そうすると馬は止められちゃうからますます混乱する、解決にならないんですよ。無茶振りもいいとこ。

 しかし、このクラブもグーグルでの評価星5つ近いんです。

 つまり、どの乗馬クラブも言うところの「よく調教されたおとなしい馬」なんてのは、存在しない。マンツーマンだから安心、も、安全、もない。これでは、乗馬なんか滅亡して当然じゃないかな。 


活性誘導水を飲み始めて半年経過

2021年05月19日 | 馬の医療や管理について

 しばらくぶりの投稿になります。4月は本業が大変過ぎで・・・・どーして大学病院の症例がこちらに回って来るのか(しかも、母校の病院ときている)?と思いつつ、なんとか回復まで持ちこめたので、よしとしましょう。残念ですけど、獣医療って、大学だから、大規模病院だから、専門医(ほぼ自称)がいるから、治るのか、というと違います。人医療みたいに1次二次大学ってわけでもない。今回は希少腫瘍でしたけども、当院みたいに小さい病院だから手に負えない、とは限らないという事。

 そうこうしてるうちに自馬さんが活性誘導水を飲み始めて半年経過しました。奴の爪水虫の治療をストップした時に入れ替わりで始めたんですが、経過良好。一番変わったのはなんといっても糞便&尿。ボロが少ない&固いから、床が汚れない、掃除が楽、ガツガツ食べなくなった、尿量も減ったので、床がグシャグシャにならない。で、ガタイはパンパンに張っていて、痩せることもない。蹄はどんどんガチガチに固くなってる。本人の機嫌もまあまあ良くなってきてる。草食獣にとって、腸内環境がいかに重要かがよく分かります。水50ml/日でこの効果、半年使ってまだまだ残っているし。

 家畜の糞便は、牛や馬でもとにかくハエがたかる。これ、当たり前と思うべきではないのでは、と最近は思ってます。京大の先生が書いた「ダチョウはアホだが役に立つ」

 

 なる本に面白いことが。この先生が飼っているダチョウ(草食獣と考えてよい)は、ミミズなどは勝手に食べているようだけど主食はほぼモヤシ。それを4㎏食べて、出てくる糞は200g。その糞にはハエがたからない、それほどに栄養分がなくなってしまっているそう。という事は、草食獣がハエがたかりまくる糞便を排泄している=給餌している餌が消化しきれていない、一種の消化不良と考えてよいのではないか。餌を給餌する側からすれば、飼料効率が悪い=餌代のムダ、ともいえる。

 こないだ、馬の先生が「馬は慢性的に胃潰瘍や十二指腸潰瘍にになっている、その理由は常に胃液が出ているから」とか書いてましたけど、本当かね?むしろ、濃厚飼料や訳分からんサプリなんか(草食獣離れした)を給餌されているせいなんじゃないの?と、こちらは疑ってしまう訳。雑食獣や肉食獣ならいいかもしれない「足し算管理」が、草食獣であるところの牛や馬では裏目に出るということ。

 自馬さんばかりに乗ってるから、どうも比較検証ができないなあ、とも思って、この間ちょっとビジターで他のクラブの他の馬に乗ってみたんです(本当、久しぶりでしたけど)。うわ~~~、って位色々理解できたことがあって。その件については次回。