50MHzのSSB黎明期に、TRIO(現KENWOOD)が満を持して世に送り出した、オールモードトランシーバーTS-600は、すでに購入後40年以上経ってます。当時の50MHzはAM/FMが主体で、TR-1200とかRJX-601というポータブルトランシーバーが人気でした。
高校生ハムも沢山いて、比較的手に入れやすい価格帯のトランシーバーは、若者に人気でした。そういう時代背景のなか、50MHzにもSSB化の波が押し寄せ、TRIOが発売したTS-600は、大きな話題となりました。
従来のポータブルトランシーバーと比べて、比較的高価格帯の無線機ではありましたが、性能が良かったので使っている局は多くいました。今でこそ、50MHzはHF機に付いているだろうというバンドではありますが、当時のHFトランシーバーは、ほとんどの機種が28MHzまでの対応でした。(しかもFMは付いていない)
基本性能はいいのですが、さすがに40年以上経過した無線機は、いろいろと不具合が出ます。数か月かけて、メンテナンスした記事は、旧ブログで公開しています。ほぼ新品同様の性能に戻ったTS-600ですが、アンテナをパンザマスト中部に取りつけてみました。このアンテナは、メーカー製の八木アンテナなのですが、やはり40年以上経っているので、原形をとどめていません。ラジエーターは、ヘアピンマッチとなっていますが、同調用の同軸ケーブルがボロボロになっていたので、50Ωの同軸を切って修復しています。修復後のSWR値は、良好です。
絶好調になったTS-600ですが、福岡ではEスポシーズ以外、ほとんど信号を聞くことはありません。(144/430MHzでも、あまり聞こえない)ダイポールですが、高さもそこそこあり、調整がばっちり行われているので、今年のシーズンには活躍するかもです。
しかし10W出力で、CWのサイドトーンなし。アンテナがダイポールという貧弱設備で、交信できるのか?
故障した時に、(もうダメだと思い)一度無線局免許状から削除しましたが、復活したので再度保証認定を取り直し、免許状的にも復活させています。