とらいさぽーとは、親の会からの時代も含めると20年以上の活動になる。
その間、教育現場では養護学級(学校)から特別支援学級(学校)へと変わり、通級指導教室も含めて、発達障害に関する療育・教育も徐々に周知されるようになっていった。
しかし多くの課題はある。
やはり、一概に発達特性に必要な教育や療育と言っても、子ども一人ひとりの発達特性や家庭環境、教育環境、また成長の過程で見られる様々な変化、あるいは重複する障害、二次障害などから、個別の支援プランを教育現場で共有し、支援関係者で引き継いでいくことの難しさは、今後も変わらないであろうと感じる。
その面からみると、今の義務教育の体制では限界がある。
個の特性を発揮できるような教育環境をどの子どもに対しても現場で構築していくことは難しい。
現在、ダイバーシティ(多様性)といった視野で社会の中での個々の在り方や繋がりを尊重していこうという流れが出来つつある。
教育の在り方も、一定の枠組みにとらわれることなく多方面からの角度で子どもたちに関わることができるように、今後は変わっていってほしいと願っている。