ミクロに見ればいろいろあったが、自民党が単独過半数を
上回り、予想通り大山鳴動しなかった衆院選。相変わらず
低い投票率、小選挙区制の弊害、魅力のない野党、等々。
目立ったのが大阪の為政を実行・継続する日本維新の会の
大躍進である。勝因はそのリーダーや候補者の若さもあるが、
一番は大阪でも示している「わかりやすさ」ではなかろうか。
前世紀の中頃、世界的な混迷の時代、ドイツで国民の人気
を集めたのがヒットラー率いる、後のナチス党。その主張は
明快で「わかりやすかった」からである。
しばらくはメディアの衆院選結果分析が続くことだろう。
さて、今秋2回目の坂東観音様巡りの旅は栃木県の三山。
立木観音(日光中禅寺)、大谷(オオヤ)観音(宇都宮市)、
そして出流(イズル)観音(栃木市)である。
まずは新越谷から東武日光線で日光へ。JR駅前始発の
路線バスを待ちながら日光の山並みを眺める。
バスは第二いろは坂の九十九折を上り続け、たっぷりと
家から3時間で中禅寺湖畔に着く。
この日の午後、明智平からのロープウェイが故障で止まり、
上に残された観光客が歩いて下山したことは帰宅後に知る。
朝方は強風で止まっているとバス内にアナウンスがあった。
バスターミナルから中禅寺湖畔の立木観音までは1キロ半。
華厳の滝へ向かう大尻川沿いの紅葉がよい。
男体山は二荒山、仏教の補陀洛から名づけられ、二荒の
音読みニッコウから日光となった。前人未到だった二荒山
を極めた勝道上人が頂上に二荒神社を起こした後に修行の
場として開創したのが中禅寺(立木観音)。
やがて、土産物屋が並んだ先に中禅寺の仁王門などが
見えて来る。
立木観音堂の奥に本堂。
石垣の上の五大堂には五大明王などが安置されると言う。
愛染堂と男体山、まさに中禅寺である。
勝道上人が中禅寺湖上に観音の示現を拝し、桂の木に
千手観音を彫ったので「立木観音」。高さは6メートル
あるという。
午後は宇都宮の大谷(オオヤ)観音、大谷(石)資料館を
回り、宇都宮餃子の食べ歩きもしたい。わずか70分の滞在
で中禅寺湖畔を離れる。