戦後初の国産飛行機、あの「YS11」の1号機が常設展示
されることになったという。国立科学博物館が所有していたが、
諸般の事情で20年間も羽田の格納庫に保管されていた。
展示される場所はちょっと辺鄙なところ(叱られるかな)、
茨城県筑西(チクサイ)市。15年前に下館市と3つの町が合併して
出来た市で、まさに「筑波山の北西」にある。
水戸線の下館駅から筑波山に向かって4キロほどのところ
にある「ザ・ヒロサワ・シティ」が常設場所となる。
私より3つほど上の廣澤清氏は、精密機械製造、ゴルフ場
(下館ゴルフ倶楽部など)、学校など幅広く経営する実業家。
厳しさの反面、男気があり人望も篤いという。
この廣澤氏が五十歳の時から「老後の楽しみ」として開発
してきたのが、ゴルフ場を含む百万㎡のテーマパークである
「ザ・ヒロサワ・シティ」。
既に、D51などの鉄道車両やクラシックカーが展示されて
いて、航空機の展示を考えているところだったという。
本人も言うように「金持ちの道楽」であるが、ともかくあの
名機「YS11」が日の目を見るのは嬉しいことだ。
先月、羽田の格納庫での解体が終わり、この3月末までに
輸送し組み立てが始まる。展示は9月頃の見込み。
このYS11には、伊丹ー徳島便で一度だけ乗ったことが
ある。伊丹を飛び上がったと思ったらすぐ下降に入り徳島に
着いた。わずか25分のフライトだった。
追記
敗戦により航空機の製造が禁止された日本。「ゼロ戦」を
生んだ日本の航空技術陣が「苦労の魂」と呼んだYS11は、
日本機械学会、日本航空学会のそれぞれが誇るべき「遺産」
として挙げている。
ネットの画像を拝借。
下館駅は関東鉄道常総線の終点でもある。展示が始まったら
取手から関東鉄道に乗ってYS11を見に行こう。鉄っちゃんの
友人が送ってくれた、筑波山を背景にした関東鉄道の雄姿?を
もう一度。