NHK朝ドラ「虎に翼」、一週間ほど前にここまでのあらすじを
紹介したが、モデルとなった三淵嘉子を演じる伊藤沙莉(サイリ)が
自分が演じる寅子(トモコ)を「ちゃんと失敗するところが好き」と
評している。(今朝の「折々のことば」鷲田清一、朝日朝刊)
三淵嘉子の出身校、明治大学での「虎に翼」イベントの番組で
伊藤沙莉が実際にこれを語ったところも見た。
「ちゃんとした失敗」とは何だろう。NPO失敗学会で数年活動
した者として声を大にして言おう。
「ちゃんとした失敗とは、その失敗を教訓にできることである」。
「失敗は成功の母」もここから来ている。
想定外だったので・・・、事故や失敗の言い訳に多い言葉である。
失敗学会の畑村洋太郎会長(東大名誉教授、機械工学)の口癖は
「想定出来ることは起こり得る」。
つまり事故や失敗は想定が甘いということ。想定すべきことを
しなかった、サボったということ。福島第一原発事故では津波の
想定高さを「あり得ない」と捻じ曲げた。言語道断であった。
リスクは想定したがチャレンジした、結果失敗だった。対策は
明解である。想定したリスクをクリアすることである。これこそ
「ちゃんとした失敗」である。
寅子の司法試験の受験仲間だったヨネさん、働きながら学ぶ
女性だが「女性らしさ」を否定し男装を通す。面接試験でその
「女性らしさ」を強要する試験官を忖度せず撃沈する。
想定内の失敗だから反省はしないし教訓にもしない。目的の
為には融通を利かせるべきだとも思うが、これは失敗ではなく
信念一途。戦前と言う時代が悪かった。
今朝の日の出、5分間の連続写真で